家電レビュー
パナの手のひらシェーバーついに最上位の6枚刃、剃り心地も使い勝手もいい!
2026年10月22日 08:04
パナソニックの新カテゴリーとして登場した手のひらサイズのシェーバーに、新製品「ラムダッシュ パームイン PRO 6枚刃」モデルが加わりました。
今回は、実際の使い勝手や剃り心地、そしてグリップタイプとの違いを改めて検証してみました。
今までのパームインと何が違う?
グリップが付いた一般的なタイプのラムダッシュシリーズについて振り返ると、2021年に5枚刃から6枚刃へと進化し、2022年の新シリーズ「ラムダッシュ PRO」以降も、フラッグシップモデルの地位を保ってきました。そうした流れを見ると、2023年に加わった新カテゴリーのラムダッシュ パームインは、どこかフラッグシップから一歩引いた立ち位置のシリーズなのかと思っていた人も多いはずです。
しかし今回、いよいよ「ラムダッシュ パームイン PRO 6枚刃」として登場したことで、パームインもグリップタイプと並び立つフラッグシップモデルの座を得たといえます。コンパクトさを武器にした個性派シリーズが、単なる携帯向けではなく、性能面でも本格派になったわけです。
新しいラムダッシュ パームイン PRO 6枚刃には、いくつかのバリエーションがあります。
本体にアルミ削り出しを採用した「METAL EDITION」の「ES-P690U」(市場想定価格84,000円前後)と「ES-P680U」(同75,000円前後)、海水由来のミネラル成分から生まれた素材「NAGORI」を採用した「ES-P650U」(同54,000円前後)の3モデルをラインナップしています。今回はその中から、「パームインポッド(全自動洗浄充電器)」が付属するハイエンドモデル「ES-P690U」を試しました。
ES-P690Uは、6枚刃の構成に加え、毎分約1万4000ストロークのリニアモーター駆動、毎秒約233回ヒゲの濃さをセンシングしながらモーター出力を制御する「ラムダッシュAI+」など、グリップタイプのフラッグシップモデル「ラムダッシュ PRO ES-L690U」とほぼ同等の仕様を備えています。価格帯こそ異なりますが、中身はかなり本格的です。
一方で違いもあります。パームインはグリップがない独特の形状のため、肌の凹凸に合わせてヘッドが自在に動く「密着5Dヘッド」は非搭載です。また、キワゾリ刃として使える背面トリマーも搭載していません。ここはグリップタイプと比べた際の明確な差分といえるでしょう。
パームインシリーズのイメージを全く損なわない使いやすさ
筆者はこれまで、出張や旅行の際にラムダッシュ パームインの初代モデル「ES-PV6A」を使ってきました。コンパクトで持ち運びしやすく、必要十分な剃り味を備えていたので、携帯用シェーバーとしてかなり満足度の高い1台でした。
その5枚刃モデルのES-PV6Aが重さ約145gなのに対し、今回のES-P690Uは6枚刃化に加えてアルミ削り出しボディを採用したことで約180gとなっています。数字だけを見ると35g重くなっているため、持った瞬間にずっしり感があるのではと思うかもしれません。
ただ、実際に使ってみると、この35gの差は両手で持ち比べてようやく分かる程度です。少なくとも、従来モデルの軽快さが大きく損なわれたという印象はありませんでした。パームインらしい「手のひらで扱う感覚」はそのままで、サイズ感や取り回しの良さもきちんと維持されています。
5枚刃の旧モデルでも特に不満は感じていませんでしたが、6枚刃になったことで、1回のストロークでよりスムーズにヒゲを捉えられる感覚があります。深剃り性能そのものの絶対差が劇的というより、少ない往復で整いやすくなった印象です。
そして、剃りやすさの面で最も大きな違いとして感じたのが、新搭載の「ナビLED」でした。ヒゲの濃さに応じて出力を自動制御する「ラムダッシュAI+」自体は初代モデルから搭載されていましたが、従来はその変化を実感できるのが主にモーター音だけでした。
今回のナビLEDは、ヒゲが濃い箇所では赤く光り、きれいに剃れると白に戻る仕組みです。これによって、「今しっかりヒゲを捉えている」「このあたりはまだ剃りきれていない」といった感覚が視覚的に分かりやすくなりました。いわば掃除機のゴミセンサーのようなもので、剃れている実感を得ながらシェービングできます。
もっとも、パームインは本体全体を手でホールドする形になるため、シェービング中にナビLEDの光を直接見続けるのは難しい場面もあります。それでも、洗面所で鏡を見ながら剃る時には有効で、従来モデルにはなかった安心感につながる機能だと感じました。
新たに全自動洗浄充電器が登場! 充電方法も変更に
毎日の使い勝手の面で大きく進化したポイントが、全自動洗浄充電器「パームインポッド」の登場です。今回レビューしたES-P690Uにはこのパームインポッドが付属しています。一方で、「ES-P680U」と「ES-P650U」には付属しませんが、単体でも1万2000円前後で販売されています。
正直なところ、コンパクトで気軽に持ち運べることが魅力のパームインに、そこまで全自動洗浄充電器が必要なのかと思う人もいるのではないでしょうか。ただ、実機を見ると本体が小さいぶん、パームインポッド自体もコンパクトにまとまっており、洗面台でそれほど邪魔になりません。グリップタイプ用の洗浄器に比べると、かなり扱いやすい印象です。
使い方もシンプルです。パームインの刃を下向きにしてセットし、ボタンを押してフタを閉めると洗浄がスタートします。この「フタを閉める」という動作は、これまでのシェーバー用洗浄器にはあまりない体験で、ちょっとしたギミック感もあって面白く感じました。洗浄から乾燥までは約90分で完了し、その後に充電が行なわれます。
もうひとつ大きなトピックが、充電方法の変更です。従来モデルでは本体裏側のフタを開くとUSB Type-C端子があり、そこへケーブルを挿して充電する方式でした。今回はそれが、マグネット式の専用充電ケーブルによる充電スタイルへと改められています。
ケーブルは専用品のため、もし紛失してしまうと有線充電ができなくなり、その点はやや心配かもしれません。ただし、その代わりに新たに無接点充電「Qi(チー)」対応のワイヤレス充電台が付属しました。これは実際にかなり便利です。置くだけで充電できるので、本体のフタをわざわざ開ける必要がありません。
しかもQi対応なので、手持ちのQi対応充電台があれば、必ずしも付属品だけに頼る必要はありません。筆者が普段使っている充電台でも問題なく充電できました。アップルのMagSafe対応アクセサリーを含め、Qi準拠の環境をすでに持っている人には、かなり相性の良い仕様変更だと思います。
なお、2025年にはパームインなどラムダッシュシリーズの一部製品で付属USBケーブルのリコール(無償交換)が行なわれました。今回の充電スタイル変更には、そうした背景も多少は関係しているのかもしれません。いずれにせよ、使い勝手という観点では、無接点充電への対応は明確にプラスです。
Z世代から50代、60代まで幅広い世代におすすめ
パームインシリーズはIPX7基準の防水設計で、お風呂剃りにも対応しています。洗面所でのドライシェービングだけでなく、入浴中にゆっくり剃りたい人にも使いやすい仕様です。
さらに、電源ボタンを長押しして起動すると、手のひらに載せた液体ボディソープと水を泡立て、シェービングフォームを作れる「泡メイキングモード」も搭載しています。フォームを別に用意しなくても、手軽に泡でのシェービングへ移行できるのは便利です。
筆者自身は基本的にドライシェービングをしてから風呂に入ることが多いのですが、剃り忘れたまま入浴してしまった時には、この機能のありがたみを実感します。外出前のきっちりしたシェービングだけでなく、生活の中で柔軟に使える1台という印象です。
ラムダッシュ パームイン PRO 6枚刃シリーズは、単に「コンパクトで持ち運びしやすいシェーバー」という枠を超えた存在になったと感じます。特にES-P650Uは、「出張や旅行に持って行きやすく、それでいて剃り味も最高レベルのものが欲しい」という人に非常に向いているモデルです。
今回紹介したES-P690Uは、パームインポッドが付属するフラッグシップモデルで、市場想定価格は84,000円前後とかなり高価です。ただし、性能面はほぼそのままで約10g軽く、同54,000円前後のES-P650Uも用意されています。コストパフォーマンス重視で選ぶなら、こちらが本命と感じる人も少なくないでしょう。
パームインポッドは確かに便利ですが、人によっては、本体をサッと洗って乾かす使い方でも十分という見方もできます。その点、必要になった時に後から別売で追加購入できるのは親切です。最初から最上位を選ぶか、まずは本体だけで使ってみるか、ユーザーごとに選択肢があるのは好印象です。
電動歯ブラシや美顔器など、洗面所に置きたい家電がだんだん増えている中で、コンパクトに設置でき、しかも性能は妥協しないというのは大きな魅力です。新たなフラッグシップとなった「ラムダッシュ パームイン PRO 6枚刃」は、携帯性、剃り味、設置性を高いレベルで両立した1台として、若い世代だけでなく、50代や60代など幅広い世代におすすめできる製品だと思います。


























