走るライター南井正弘のコレはホントにスグレモノ!
小気味よいリズムで走れる、プーマ「ヴェロシティ ニトロ 3」はコスパ高い
2024年5月10日 11:05
今年の箱根駅伝では、昨年よりも13人多い、20人のランナーがプーマのランニングシューズを履いていた。そのことから分かるように、同社のランニングカテゴリーは躍進を続けている。それは箱根駅伝を走るようなトップレベルのアスリート向けプロダクトだけでなく、一般ランナーをターゲットとした製品においても当てはまる。そんなプーマのランニングシューズにおいて、特に人気なのが「ヴェロシティ ニトロ 3」だ。
「誰もが弾む、ブレない厚底」をテーマにした「ヴェロシティ ニトロ 3」は、爆発的なスピードを提供するNITRO FOAM(ニトロフォーム)と、安定性と耐久性を与えるPRO FOAM LITE(プロフォームライト)を搭載。これらの組み合わせにより、弾むようなライド感を感じながらも、ブレずに安定した走りを実現している。
また足を包むアッパー部分は、通気性の高いエンジニアードメッシュを、PWRTAPE(パワーテープ)で補強。かかとのロールカラー構造は、快適さとフィット感を高めている。
さらにアウトソールには、耐久性の高いラバーを使用しており、様々な路面でトラクションを発揮。すべてのランナーにスムーズな履き心地と最適なクッショニングを提供してくれる。
実際に足を入れると、使用している木型は、足長が若干長めで、足囲はピッタリとした形状であることがわかる。
立っている状態では、ある程度硬度のあるPRO FOAM LITEの効果もあって、安定性が高いことも理解できた。この安定性の高さは走り始めたあとも同様で、柔軟なNITRO FOAMの下にこの素材を配しているので、着地時のグラつきがなく、小気味よいリズムで走ることができた。
徐々にペースを上げるとNITRO FOAMの存在感が増し、高い反発性を感じられ、さらにアッパーの土踏まず部分のPWRTAPEのサポート性も顔を出してくる。
プーマグリップのアウトソールは、粘度が高く舗装路で他ブランドよりも明らかに高いグリップ性を発揮する。ある程度刻みの深さがあるので、公園の土の路面や芝生といった非舗装路でもしっかりとグリップしてくれたのは有り難い。
最近のプーマのランニングシューズというと、「ディビエイトニトロ」のような上級モデルを履く機会が多かったが、このレベルのプロダクトの優秀性を体感することができた。
ちなみに税込で1万4,300円という価格設定は、現在のランニングシューズマーケットではかなりお買い得。アメリカでの希望小売価格は135ドル(約21,000円)であり、他ブランドの同価格帯のシューズの、日本での価格はずっと高い。このことも同プロダクトのコストパフォーマンスの高さを証明している。