走るライター南井正弘のコレはホントにスグレモノ!

走りやすさはもちろん、普段履きしてもカッコいい「アシックス ゲルニンバス20」

<実際に履いて使って走ってから書く、ライターの南井正弘が「コレはホントにスグレモノ!」と太鼓判を押すスポーツアイテムを、毎週レコメンド!

 アシックスというと、真剣にスポーツに向き合うアスリート向けのブランドの印象があり、あまりスタイリッシュなイメージは持たれていなかったのが実情。

 しかし今冬登場した「MONOCHOROME COLLECTION(モノクロームコレクション)」は、そんなイメージを打破。オールブラックのアッパーはスタイリッシュで、ランニング時はもちろん、オフシーンでも活躍してくれそうだ。

 12月2日にアシックス直営店及び一部店舗で限定発売されたアシックスのモノクロームコレクションは、ゲルカヤノ24、GT-2000 NEW YORK 6、そして今回紹介するゲルカヤノ20をベースにしたコレクション。アシックスの従来のイメージを一新するインパクトのあるコレクションであり、筆者は今回ゲルニンバス20をトライした。

ゲルニンバス20 モノクロームコレクション
メーカー名アシックス
製品名ゲルニンバス20 モノクロームコレクション
価格(編集部調べ)16,740円(税込)

 「ゲルニンバス」はアシックスのランニングシューズのラインナップにおいて、ニュートラルタイプという着地時に過度な脚の内側への倒れこみが見られないランナーに向くシューズ。日本では「ゲルカヤノ」の陰に隠れがちだが、アメリカやヨーロッパ市場ではカヤノシリーズに勝るとも劣らぬ人気モデルとなっている。

 これまでに7作ほどを履いてきたが、今回のゲルニンバス20はそのどれよりも軽量かつ反発性が感じられる。これには軽量でクッション性に優れたアシックスが独自に開発したスポンジ素材であるFlyteFoam(フライトフォーム)をミッドソールに使用したことが大きい。

ミッドソールには軽量でクッション性に優れたアシックスが独自に開発したスポンジ素材「FlyteFoam(フライトフォーム)」を採用。かかと部分だけでなく前足部にも贅沢にゲルを配置したことで、高い衝撃吸収性を確保した

 ゲルニンバスの着用は第18作以来となるが、明らかに以前よりも速めのペースにも対応する1足になっている気がして、知らず知らずのうちにペースが上がり、6kmランを走り終わる頃にはkm/5分15秒で走れたほど。

 以前のゲルニンバスはフルマラソンでサブ4ペース(km/5分41秒)あたりが快適に感じたが、今作では個人的にそれよりもかなり速いペースでも無理なく走ることができた。

 そして今回忘れてはならないのが、オールブラックというアシックスらしくないカラーリングを採用した点。筆者はここ数年ラン用とカジュアルシーンのシューズを1足で共用することが多く、そんなときにアシックスのシューズは「いかにもランニング用!」といったカラーリングのシューズが多く、機能性が高いのに敬遠しがちだった。

部位によって編み方を変えたメッシュアッパーは高いフィット性と通気性を両立。オールブラックのカラーリングはカジュアルシーンでの着用にもピッタリだ

 だが、このシューズはオフシーンにもカッコよく履けるので本当に有難い。価格は以前のゲルニンバスと比較してかなり高くなったが、このモノクロームコレクションのタイプに関して言えば、街でもスタイリッシュに履けることを考えると、決して高くはないだろう。

南井 正弘

フリーライター、『ランナーズパルス』編集長。1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年勤務後ライターに転身。雑誌やウェブ媒体においてスポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆している。主な著書に『スニーカースタイル』『NIKE AIR BOOK』などがある。「楽しく走る!」をモットーに、ほぼ毎日走るファンランナー。ベストタイムはフルマラソンが3時間56分09秒、ハーフマラソンが1時間38分55秒。