ぷーこの家電日記

第276回

狭いベランダにどんどんものが増えていく。全部心トキメクから仕方ない

 暑くもなく、寒くもなく、めっちゃくちゃ心地の良い季節って、ホントに春秋2週間ずつくらいしかないんじゃないだろうか……。そんな気持ちが良い季節サイコーだ。そんななか、いきなり寒波が戻って来たりして、ちょっとどうしようかと焦ったりもしたけれど、また春っぽく戻ってきてめちゃくちゃウキウキしてる。

 ここ数年、ちょっと体調が悪かった事もあり、あまり活動的に動けなかったものの、今年の春は体調も万全で今まで見える景色がちょっと違うレベルで気持ち良さ! ウキウキしながらも断然インドア派なので、どこに行くわけでもなく、ベランダをせっせといじったりして満喫している。

 去年の夏に、金魚祭りに行って高級金魚すくいなんてものをして、我が家にいきなり増えた観賞魚類。金魚用に睡蓮鉢を買ったり、水草を買ったり、エアポンプも買ったし、よく分からずハラハラしながら育ててた。「難しい品種だから」などと結構脅されて、物言わぬ魚相手に何をどうしたら良いんだろうと思って、飼って最初の1、2週間は毎朝1番「大丈夫かな?」と覗いていた金魚鉢だけど、「本当に難しいのか?」と思うレベルにグングン大きくなってるし、めっちゃ元気に育ってる。寒い冬も無事に越えた今、「めっちゃデカくない?」とビックリしてる。

 そして、同じく去年の夏に「これあげる」と言われて貰ったメダカ5匹。「いやぁ……。別にメダカとか好きでもないし」なんて思ってたけれど、とりあえず引き取ったからには育てるしかないしと育てていたら、現在10数匹。積極的に増やすつもりもないけれど、順調に増えていっている(笑)。

 春になって魚も活動的になってきたので、少しご飯の回数を増やしたり、鉢を綺麗にしたり。なぜか金魚がいる鉢はすぐに藻が付いて緑に染まって濁る。そのせいで可愛い金魚を観察できる事はほとんどないのだ。そしてメダカの鉢はそんなに濁ることがなく、掃除も楽と言うかほとんど掃除する必要もないのが不思議。

 先日ホームセンター行った時に「メダカが喜ぶ水草」なんてものを見つけて、買ってみた。冬の間に水草ほとんど枯れちゃったし、他の水草も合わせてメダカの睡蓮鉢に足してあげたりして結構可愛くなった。「本当にメダカ喜ぶかなぁ?」とワクワクしながら覗いてみたら、実際かなり居心地が良いらしく、全部水草の陰に隠れて全く出てこなくなった……。

 金魚は藻で見えないし、メダカは水草で見えない。ぜんっぜん癒されないんですけど! 1年近くコツコツとお世話しながら、「魚を育てる意義とはなんぞ?!」と全くもって理解できないまま今日もせっせとお世話してる。陶器の睡蓮鉢はとても可愛いけれど、魚を飼うには普通の水槽の方が断然面白そうだなーと何となく気付きつつも、家の中には危険すぎる猫が待ち構えているので今年もベランダで寛いで頂く所存です。魚面白くない! などと言いながら、めっちゃ可愛がってるじゃない! と夫には笑われてる。
 貰ったものはとりあえず育てる。そんな流されやすい私の元に、先日友人から新たなおすそ分けが届いた。レモンの苗木だ。レモンの実の中から取った種を植えて無事に発芽して2年ほど育てたものらしい。

 ベランダでレモンが採れるなんてステキ! と喜んだ私。「これって何年くらいで実がなるの?」と聞いたら、「よく分からないんだけど、種から育てたら20年位かかるらしいよ!(笑)」と言われた。「に、にじゅうねん!?」と驚きながら、一気に持て余す木になってしまった(笑)。

 でも、貰ったからには捨てるわけにもいかないし育てるしかない。初めてレモンの実を収穫出来る時には私は還暦を迎えてるかもしれない(笑)。でも、レモンの木って、実だけじゃなくて、葉っぱからもレモンの香りがする事を初めて知った。指でレモンの葉をつまんで、ちょっと擦るともの凄く爽やかなレモンの香りがするのだ! それだけで一気に愛着が増した。

 そんなに広くもないマンションのベランダに大きな睡蓮鉢が2つにレモンの木、他にもプランターがたくさん。もうどうにもこうにもよく分からない感じになっていっているけれど、こんな賑やかな感じも悪くないなと、春の陽気にウキウキしているのであります。

 流石にもう何も貰えないし育てられないぞ!と思っているけれど、はてさてどうなることやら。ひとまず今週はまた植木鉢に1つジャーマンアイリスの球根を植えました。こちらも貰いものでございます(笑)。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まない30代後半。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。