ぷーこの家電日記

第241回

私も江戸っ子の仲間入り!? 金魚祭りでわが家に高級金魚がやってきた

 東京の下町の風景というのにぴったりの「金魚」。江戸時代には庶民の間でもてはやされて、養殖も盛んだったそうな。江戸の中心方で養殖されていた金魚は、明治時代以降、土地が広く水質が良い江戸川区の方に移って来て、それ以降江戸川区は金魚の町となったらしい。

 今は他県に移っちゃったり、廃業したりと養殖している所も減ってしまったけれど、江戸川区のホームページには「金魚のふるさと江戸川区」と書いてあるほど、伝統は受け継がれているのであーる。

 そんな江戸川区で、毎年7月に「金魚祭り」というお祭りがある。話には聞いたことあったけど行ったこともなく、いつあるのかも詳しく知らなかった。最近友達がメダカを飼い始めて、「金魚も飼わないの? いつか分からないんだけど、行船公園で金魚祭りとかあるらしいよ。珍しい金魚とかいっぱいあるんだって」なんて話をしていた。丁度そんな話をした翌週末が、偶然にも年に1度の金魚祭りだった! と言うことで、「金魚祭りに行こう!」と妙に盛り上がってしまい行くことに(笑)。

 金魚祭りでは、20種類以上の金魚が展示即売されたり、地元の野菜や出店などの模擬店が出てたり、金魚すくいのコーナーも。金魚すくいは中学生以下無料、大人は1回100円という「普通の金魚すくい」のほか、「高級金魚すくい」という、朝の10時から1時間半だけ500匹限定で行なわれる1回500円の金魚すくいがある。毎年凄く人気らしい。金魚は全然詳しくないけれど、「高級」とか「限定」って言葉に弱い私(笑)。

 友達と朝9時過ぎに待ち合わせて、金魚祭りが開催される江戸川区の行船公園に行って来た。9時半頃に会場に着くとかなりの人が。それにしても暑すぎる! 公園内をテクテク歩いて行くと、1カ所にかなりの行列が出来ていて、もしやと思ったら、高級金魚すくいへの行列だった!

 このアホみたいに暑い中並ぶのかーと、一瞬躊躇したけれど、流石の暑さに並んで待つのは危険という主催者の配慮か、「整理券配りまーす」と、結構すぐに整理券を配ってくれた。受付の人に「どれが高級なんですか?」なんて聞くと、「これ、全部高級なヤツなんですよ」とのこと(笑)。綺麗な金魚がスイスイ泳いでてちょっと涼しげ。暑いけど目だけは涼しい。

 私達で70番目位だったので、こじんまりとした会場をグルッと回って、暑さ凌ぎにかき氷なんて買ってテントの中のベンチに座って食べたり、お祭り感を満喫した。

 地元のお野菜なんかも買ってから会場に戻ると、金魚すくいは始まっていて、順番に挑んでる。邪魔にならないいい場所を見つけたのでひっそりと見学。見てるだけでめちゃくちゃ楽しい。「結構難しそうだねー」なんて話してたら、「ダメでも1匹貰えますよ!」とスタッフの方に言われて、「へー! 好きなの貰えるの?」なんてワクワクしてた。これまでの最高記録は4匹らしい。中々厳しい戦いになりそうだ(笑)。

 いざ順番が回ってきて、「どの子狙おうかなー」と、自分好みの可愛い子を見つけて狙う事に。金魚すくいのコツは教えてもらってたし、イメトレ十分! すくう気満々だったのに、瞬間で破れて終了してしまった(笑)。友達からも「早すぎるよ!」と笑わたけど、慎重に慎重を重ねた友達も結局0匹(笑)。2人とも1匹ずつ貰って、「なんかめっちゃ楽しかったねー!」と、お祭りを十分に堪能して、早々に引き上げたのであります。

 友達は、1匹じゃ寂しいでしょ? 置いて帰るよ。と、我が家で2匹とも飼うことになった(笑)。猫の餌食にならないように隔離して飼育。可愛い陶器の鉢を買って、水草や水のカルキ抜き剤に金魚餌なんかも買って、ドキドキしながら初めての金魚飼育開始であります。

 「水が合わなかったら翌日に浮いてるから気をつけて」なんて脅されてドキドキしてたけれど、今のところバッチリ元気! 様子を見に行くと、その気配を感じた瞬間に水草の下に隠れてあまり可愛い姿を見せてくれない。餌をあげてから静かに見守っていると、水面に上がってきてパクパク食べてる! 実家で飼っていた金魚は、餌を入れている缶の音を聞くと「ご飯だー」と水面に上がって来ていたので、我が家の金魚も、早くそこまで慣れて欲しいなぁ。

 我が家に来た可愛い金魚は何という種類なんだろうと、一生懸命観察しながら調べたら、どうやら江戸錦という種類と東錦という種類らしい。地方出身のわたくし、何だか江戸の夏を満喫しているなぁと、大満足の金魚祭り。大切に育てていこうと、それぞれ名前も付けて毎日眺めながら涼んでいるのであります。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まない30代後半。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。