調理の下処理

[調理の下処理58]1本で3つの食感!春のお楽しみ「ウド」の下処理法

春が旬の「ウド」は、パセリのような爽やかな香りとシャキシャキとした食感を楽しめる山菜です。今回は、根元以外丸ごと食べられる「ウド」の、選び方と下処理の方法をご紹介します。ウドは手間の掛かる下処理は必要なく、酢水に浸けるだけでOK。また、食感が異なる茎、皮、穂先をそれぞれ違う調理法で楽しめるため、お得感がありますよ。

 

ウドの選び方

ウドには、栽培物の軟白ウド(なんぱくうど)と山ウド、天然物の山ウドがあり、流通している多くは栽培物です。どの種類も穂先まで張りがあり、皮の産毛が多いものを選びましょう。軟白ウドは日光を当てずに栽培するため、白く細長い茎を持ち、山ウドに比べるとアクが少ないのが特徴です。山ウドは日光に当たっているため、穂先が緑色になっています。茎が短くて太いものが良品です。ウドは鮮度が落ちやすいため、早めに使い切ります。

 

切り分け方

ウドは、根元の固い部分以外は丸ごと食べられます。根元を切り落としたら、茎、葉に分けて洗います。枝分かれした部分に汚れが溜まっているので、注意しましょう。産毛が気になる場合は、包丁の背でこそげ落とします。茎は食べやすい長さに切り、皮を厚めに剥くことがポイント。剥いた皮は細切りなどにして利用しましょう。茎は皮を剥かずに調理することもあるため、レシピに合わせます。穂先は、食べやすい大きさに切ってくださいね。

 

アクを抜く

茎や皮は、酢水へ浸けてアクを抜きます。酢水を使うことで、変色を防ぐ効果もありますよ。酢水は、水200mlに対して酢小さじ1が目安です。アクの強さが気になる場合は、下茹でするとより抜けやすくなりますよ。穂先もアクがありますが、天ぷら、フライなど高温で調理する場合はそのまま使用し、炒め物などにする場合は、水へ浸けるか下茹でしてから調理しましょう。

 

ウドの食べ方と調理法

皮を剥いた茎は、生でも食べられます。梨のようなみずみずしさがあるので、サラダや酢味噌和えなどにすると食感を楽しめますよ。皮は繊維が多く、ゴボウに近い食感。キンピラやかき揚げなどがおすすめです。穂先は柔らかく、天ぷら、フライ、炒め物などにすると香りの良い1品が出来上がります。茎、皮、穂先の食感と風味の違いを楽しんでみてくださいね。

 

 

じゅん(管理栄養士)

チョコレートと漬物が好きな管理栄養士です。現在、子育てに奮闘中。体力の衰えを感じながら、子どもと公園を走り回っています。家事の効率化とシンプルライフを目指して、日々の生活を見直し中です。