調理の下処理
【調理の下処理31】手で簡単に下処理!「イワシ」を手早く開く「手開き」
2017年 8月 15日 07:30
ワタ付きの魚は「下処理が面倒」と感じがちですが、「イワシ」の下処理は意外に簡単です。今回は、身の柔らかい「イワシ」の下処理を、簡単に手でできる「手開き」の方法をご紹介します。頭を切り落とすなど包丁を使う工程もありますが、身を開く作業は手で行ないます。「手開き」をマスターすると、鮮度が落ちる前に「イワシ」を下処理できますよ。
手順1:頭と内臓を取り除く
まずウロコは、頭から尻尾にかけて、包丁を左右へ動かして取り除きます。イワシの頭を左、腹を手前にして、胸ビレの下へ包丁を入れ、頭を切り落としましょう。次に、腹ビレから頭側まで包丁で切り落とし、内臓を取り出します。腹は指で開いてもOKです。腹の中に残った内臓や血合いを水で洗い流し、キッチンペーパーで水気をよく拭き取ります。
作業2:身を開く
次に、イワシの身を手で開いていきましょう。腹の中央に両手の親指を入れ、中骨(背骨)に付いた身を少し剥がすように触ります。中骨に沿って左の親指をスライドさせ尾まで開き、次に右手を頭側へスライドさせ開きます。慣れてくると左右の指を同時に動かして作業できますよ。
作業3:身から骨を剥がす
身を開いたら、尾に付いている中骨を手で折ります。まな板へ置き、折った骨の先端を持ち、身を中骨から剥がしていきましょう。骨に身が付かないように、骨の下へ指を入れてスライドします。頭側から骨を取る方法もありますが、私は尾から行うと身を崩さずに剥がせる気がします。やりやすい方法で行なってくださいね。
作業4:腹骨を切り落とす
両側に腹骨(アバラ骨)が残っていますので、包丁でそぎ取るように切り落とします。料理によって尾ビレも切り落としましょう。そのほかに残っている小骨は、加熱すると食べやすくなり、気にならなくなることがほとんどです。子どもが食べる分や刺身にするなど、気になる場合は骨抜きやピンセットで取り除きましょう。フライや蒲焼きなどに調理する場合は、この作業で終了です。
作業5:皮を剥く
刺身やつみれなどにするときは、皮を剥きます。尾を切り落としたら、左右の身を片側ずつ作業をしていきましょう。左右の身の間、身が薄くなっている背の部分の、皮と身の間へ両手の親指を入れます(写真上)。そして親指を、背と並行に左右にスライドさせ、片側の身を剥がします。残りの半身は、皮が付いたまま、まな板へ皮を上にして置き、皮をそっと剥がしたら(写真下)下処理は完了です。