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親1000人の「教育費の意識」調査、成人までの教育費と貯蓄方法は?

幼児教育だけでなく高等教育にも無償化の動きが広がりつつあります。今回は、子持ちの男女1,000人へ聞いた、教育費の意識、成人までに必要な教育費とその貯蓄方法などの調査結果をご紹介します。学校教育が無償化されたとしても、習いごとや塾通いなどの教育資金、子どものスマホ代や仕送りなど、成長するにしたがって費用は増える傾向にあるようです。

 

親の意識「子どもの学力や学歴は教育費次第」が6割以上

ソニー生命保険が、大学生以下の子どもをもつ20~59歳の男女1,000人へ「子どもの教育資金に関する調査」をネット上で実施。「子どもの教育や教育費についての意識」で、「非常にあてはまる」と「あてはまる」の回答の合計を見てみると、「子どもの学力や学歴は教育費にいくら掛けるかによって決まると感じる(65.6%)」「早期の知育や英才教育は子どもの将来のために重要だ(69.4%)」は、どちらも7割近くとなりました。一方、「スポーツや芸術の習いごとよりも学習塾に教育費を掛けたい」は44.6%で、半数を下回りました。また、教育費については、「子どもの教育費の負担を重いと感じる(71.4%)」「政府が掲げる教育無償化(※)に賛成だ(67.9%)」と、こちらも約7割の人があてはまるとしていることが明らかになりました。

 

※ 幼児教育と高等教育に掛かる費用を無償にするというもの
幼児教育については、0~2歳児では住民税非課税世帯(年収約250万円未満)、3~5歳児では全世帯が対象、高等教育については住民税非課税世帯(年収約250万円未満)が対象となるなどの方針(調査実施時点での内容)

 

未就学児の親が考える「社会人になるまでに必要な教育資金」

また未就学児の親248人へ「子どもが小学生から社会人になるまでに必要だと思う教育資金」を聞いたところ、「平均予想金額=1,348万円」という結果に。最も多かった回答は「1,000万~1,400万円位(28.6%)」でしたが、「2,000万~2,400万円位(21.8%)」「3,000万円以上(10.5%)」と、2,000万円以上必要と考える人も多いことが分かりました。

 

教育資金の平均予想金額、2016年から増加傾向へ

前の質問の回答を、2014年からの調査結果と比較すると、2014年から2016年までは減少したものの、それ以降は増加傾向にあることが判明しました。

 

子どもの「通信・通話料金」「小遣い、仕送り」支出者は5割

また「子どもの生活における支出」のうち、「通信・通話料金を支出している」と回答した人は52.4%で、「小遣い・仕送りに支出している」という人は全体で48.7%となりました。小遣い・仕送りの支出を同居状況別に見ると、「子どもが1人暮らしをしている」場合は95%の人が支出し、「子どもが1人暮らしをしていない」場合は45.7%に留まりました。

 

1人暮らしの子「小遣い・仕送り」平均金額は月2万円UP

さらに、「子どもの通信・通話料金」と「子どもへの小遣い・仕送り」の平均支出金額を2017年と2018年で比べたところ、「子どもが1人暮らしをしている」と回答した人の子どもの小遣いや仕送りの平均支出金額は、2017年が57,299円だったのに対し、2018年は80,211円と、月額で22,912円の大幅増となりました。

 

進学費用のための平均支出金額は月15,437円

次に、予備校生と浪人生を含む高校生以下の子どもの親751人へ「子どもの進学費用のための備えとして支出している月々の金額」を尋ねたところ、最も多かったのは「0円(29.3%)」でしたが、次に多かったのは「10,000~14,999円(19.2%)」「20,000~29,999円(15.2%)」「30,000円以上(15.6%)」で、1万円以上の回答に集中することが判明しました。また「30,000円以上」の回答を2017年の調査結果(※)と比べると、2017年は9.9%だったのに対し、2018年が15.6%となり5.7ポイント上昇しました。また1カ月あたり平均支出金額については、2017年が12,513円だったのに対し、2018年は15,437円で、2,924円の増加となりました。

 

※ 「子どもの教育資金に関する調査2017」
http://www.sonylife.co.jp/company/news/28/nr_170314.html

 

教育資金の主な準備方法は「銀行預金」と「学資保険」

そこで、高校生以下の子どもの親748人へ「大学などへ進学するための教育資金の準備方法」を聞くと、回答が多かったのは「銀行預金(58.2%)」と「学資保険(46.3%)」の2つでした。2014~2017年の調査結果を比較しても、順位が入れ替わるものの、同じ傾向が見られました。

 

大学生などの親、「奨学金」「教育ローン」は昨年より減少

また、大学生などの親249人へも同じ質問をしたところ、こちらも「銀行預金(66.7%)」と「学資保険(52.2%)」の2つが多い結果に。2017年の結果と比べて大きく減少していたのは「奨学金(2017年33.1%→2018年14.9%)」と「教育ローン(17.1%→7.6%)」で、返済義務のある方法を利用する人は、減る傾向がうかがえます。

まとめ

調査では、親が携帯やスマホの通話・通信料金を払っているのが半数という結果でしたが、調査対象の子どもの年齢から考えると、子どもの携帯やスマホ料金は、ほぼ親が支払っているのかもしれませんね。学校や塾などの習いごとなどのほかでも、子どもの成長とともに掛かるお金がどんどん増えると覚えておいたほうが良さそうですね。

 

◇子どもの教育資金に関する調査2018(ソニー生命保険)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000156.000003638.html

 

qufour(クフール)編集部

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