暮らし
[折り紙とハサミで切り絵33]メルヘンたっぷりな「雪の降る街」作り方
2018年 1月 11日 11:30
ハサミで線を描くように輪郭線を切り抜き、シルエットで絵を作り上げる「切り絵」。今回は、メルヘンたっぷりな「雪の降る街」の作り方をご紹介します。建物の配置を考えて、「ひとつなぎ」で雪を切るコツや、細かいパーツの切り抜き方を、この作品でつかみましょう。完成した切り絵は、まるで童話のワンシーン。額に入れてお部屋に飾ると、癒されますよ。
初めに:デザインをイメージしましょう
用意するものは、折り紙、鉛筆、ハサミ、スティックノリです。この作品は、細かな作業が多いので、「タント折り紙」のように厚手で強度の高い折り紙を使います。サイズは一般的な15cm四方です。今回は紙を縦半分に折って作り、最後に紙を広げると、周囲は四角いフレーム、中央に塔、両脇にハートの付いた台形の屋根の家、その隣にドーム型の屋根の家。それらが、左右対称に並ぶ構図となります。フレームの内側には葉っぱや丸いつる草を、上辺には降ってくる雪を小さな円を連ねて表します。建物の窓やドアも切り抜いて、町並み全体を表現して仕上げです。切り始める前に、どこに何を作るか、全体のバランスとデザインをつかんでおきましょう。
作り方1:下絵を描きましょう
まず、紙を縦半分に折り、折り線を右にして机へ置いて下絵を描きましょう。下辺のフレームを1.5cm、上辺と縦のフレームを1cm幅にします。中央の塔は縦の長さの約3/4の高さで、横幅約1cmで描きましょう。フレームに付いている葉、丸いつる草、雪は、写真を参考に好きな形にし、それぞれの間隔を1~1.5cmほど開けると、切りやすくバランスも良くなります。雪は直径0.7cmほどの円を0.3~0.5cmの長さの直線でひとつなぎにして、縦に2~3個描きます。また、折り線上にも半円を1個描きます。塔の窓やドアも、縦半分の形を折り線上に描きましょう。
作り方2:中央の塔からスタートして建物を切りましょう
中央の塔の星から切り始めましょう。紙を上下逆さまにして持ち、折り線上の星にハサミを入れ、ハサミで線を描くように塔の輪郭を切りましょう(写真左)。続けて隣の台型の屋根やハートを、紙の向きを変えながら切り進めます(写真右)。ドーム屋根の輪郭も切りましょう。切り線が下絵から少し外れてもOKです。ゆがんでも、それが味わいになるのがアートの面白いところ。下絵を気にし過ぎずに切りましょう。
作り方3:葉とつる草を切りましょう
続けて左端の縦フレームを上辺へ向かって切り進めます。葉っぱと丸い縁取りの「つる草」を作っていきましょう。ここでは、折った紙が離れないように、フチをしっかりと持って切ります。葉とつる草の間は、下絵では直線ですが、写真のように緩やかな「うねり」を付けると、直線よりも可愛らしい雰囲気が出ますよ。丸い縁取りの「つる草」の切り方は、【折り紙とハサミで切り絵28】を参考にしてくださいね。
◇【折り紙とハサミで切り絵28】くるんと丸い縁取りの「つる草」フレーム
https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/lifestyle/1163006.html
作り方4:雪を切りましょう
次に、上辺フレームに、「ひとつなぎ」の雪を作りましょう。紙を上下逆さまにして持ち、一筆書きのように円と直線を切っていきます。雪をつなげる直線はできるだけ細い方がきれいなので、0.1cmほどの幅を目指します。円の部分を指で持って紙を固定してから、下絵の直線の両側を切ってくださいね。上辺フレームの雪と雪の間は「うねり」を付けたラインにします。最後に上辺を折り線まで切り進めたら、下へ向かって直線を切ります。その先に半円を1つ切り取ったら、そこで紙を切り離しましょう。
作り方5:窓やドアを切り抜きましょう
紙を折ったまま、フレーム三辺の外側に緩やかな「うねり」を付けるように切ります。中央の塔は、折り線からハサミを入れて、縦半分の窓、十字架、ドアを切り抜きます(写真左)。ハートが付いた家は、下辺から切り込みを入れてドアを切り抜き、さらに建物の左側からハサミを入れて窓を切り抜きましょう(写真右の右側)。ドーム型の家は、下辺からハサミを入れてドアを切り抜いたら、次にドアの上部から上へ切り込みを入れて、花や星の飾りを切り抜きましょう(写真右の左側)。
作り方6:窓とドアに好きな色の紙を貼って仕上げましょう
窓やドアを切り抜いたら紙を広げましょう。仕上げに、窓やドアの裏側に、好きな色の紙を貼ります。色を加えると窓やドアが引き立ち、建物のシルエットがよりきれいに浮かび上がります。パール加工や、金色の折り紙を使うと、ステンドグラス風になりますよ。次に「雪」を除いて切り絵裏側にノリ付けをして、別の折り紙を台紙にして貼りましょう。
「雪の降る街」完成!
さあ、「雪の降る街」の完成です。「ひとつなぎ」で作った雪が浮いて影ができ、動きが出ますね。フレームにうねりを付けているので、外にも雪が積もっている雰囲気が出ます。葉っぱに切り込み線を入れて葉脈を作るなど、細かい部分をアレンジするのもおすすめです。家やつる草の形を自由にして、オリジナルデザインにも挑戦しましょう。
額に入れて飾りましょう
出来上がった作品を額に入れて飾りましょう。壁に掛けたり、プレゼントにしても喜ばれますよ。