暮らし
【産前産後ハッピーライフ27】出産に備えて「リラックス」を事前準備
2017年 10月 2日 11:00
陣痛の痛みで苦しんでいるときに、いきなり「リラックスして~」と、助産師さんに言われてもなかなかできないもの。今回は、出産時にリラックスした方がいい理由と、事前にできる準備や練習方法をお伝えします。お産のときに、力を上手に逃す方法を知っていると、陣痛も上手に乗り越えることができますよ。
お産のときに「リラックス」した方がいい理由
陣痛が始まってから赤ちゃんが出てくるまでの「分娩所要時間」は、初産では平均して13時間程度というデータがあります(※)。半日以上痛みが続く出産で、力んでばかりでは体がもちません。体力の消耗を防ぐだけでなく、赤ちゃんが苦しくならないためにも、適度に体を緩めるスキルをもつことは大切。とはいえ、急に「リラックスして!」と言われても、なかなかできませんね。事前の「予行練習」で、体を緩めるスキルを身に付けておきましょう。これからご紹介するストレッチは、体に優しく簡単な動きですが、体調に不安がある方は必ず医師に相談のうえ、行なってくださいね。
※出典:正常分娩の産科統計 : 1997年の助産記録の分析から(日本赤十字武蔵野短期大学紀要第 14 号 2001 年)
まずは日常の「深呼吸」でリラックス
まずは、意識してゆっくりとした呼吸を行なう習慣を、日々の生活に取り入れてみましょう。「運動後のクールダウン時」「ストレッチをしながら」「眠る前」など、仰向けに寝転がったときや、深く腰を下ろしたタイミングなどがおすすめです。1日のなかで仰向けになるタイミングといえば、目覚めたときと、眠る前。このときにラジオ体操のように、4つ数えながら息を吸って、4つ数えながら息を吐く深呼吸を3回してみましょう。これで1日に計6回、ゆっくりと呼吸ができますよね。お昼寝をする人なら1日に計9回の深呼吸の練習ができることになります。
「ストレッチ+呼吸」でリラックス
次に、体を緩めるスキルを身に付けるのに役立つストレッチを2つご紹介します。ストレッチと呼吸を一緒に行なうことで、体を緩める「リラックス」の予行演習になりますよ。どちらも体調が良くないときは、無理に行なわないようにしましょうね。
1.骨盤の下(股間)の筋肉のストレッチ
仰向けに寝て、足を肩幅に開き、ヒザを立ててお尻を持ち上げます。4つ数えながらお尻を持ち上げ、背中から膝までが一直線になったところで止めて、4つ数えながらお尻を下ろします。お尻を持ち上げるときに息を吐いて、お尻を下ろすときに息を吸いましょう。またお尻を持ち上げるときと静止したときは、お尻の穴を絞めるように意識しましょう。
2.背中や腰のストレッチ
仰向けに寝て、足を揃てヒザを立てたら、両ヒザ一緒に左右へ倒し、背中や腰を伸ばします。このとき手のひらは、体から20cmくらい離れた床へ付け、なるべく背中が浮かないように支えましょう。4つ数えながら右側へ膝を倒して止め、4つ数えながら立てヒザへ戻ります。左側も同じように行ないましょう。息を吐きながらヒザを倒し、息を吸いながらヒザを上げるとリラックス効果がアップしますよ。
「アロマセラピ―」でリラックス
気分を穏やかに保つために活用したいのがアロマセラピーです。アロマオイルの成分が鼻から脳へ伝わり、自律神経に働きかけてくれます。柑橘系のオレンジスィートやベルガモットは、リラックスしたいときにおすすめです。特別な機械がなくても、マグカップにお湯を入れて精油を1滴入れるだけで芳香浴を楽しめますよ。
もう1つおすすめめは、アロマセラピーリートメント(マッサージ)です。アロマの力とマッサージで「深いリラックス」を体験できるので、「リラックスした感覚」を覚える機会として活用するのもいいですね。妊婦さんには、使えないアロマオイルや、やってはいけないマッサージがあるので、安全面からも必ずプロにやってもら貰いましょう。プロなら、リラックスのためのオイル選びやなども相談に乗ってもらえます。「マタニティ&産後専門アロマセラピーケアサロンはなみらん」では、妊婦さんの体調を見ながら、安定期に入ったら月1回、臨月で月2回程度のアロマセラピートリートメント(マッサージ)をおすすめしています。
◇マタニティ&産後専門アロマセラピーケアサロンはなみらん
http://maternityaroma-hanamillan.com
まとめ
ご紹介した「深呼吸」「ストレッチ+呼吸」は、出産時のリラックスの予行演習として、自宅で簡単にできるのでぜひ取り入れてみてください。またお金は掛かるものの、アロマセラピートリートメント(マッサージ)は、自分で行なうものよりも深いリラックス体験ができるのでおすすめです。ご自身のライフスタイルに合わせて、これらのリラックス方法を上手に組み合わせると、いいですね。良いお産を迎えるために「リラックス」の予行演習をぜひしておきましょうね。