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【産前産後ハッピーライフ25】起こり得る「緊急帝王切開」に慌てないで
2017年 8月 7日 11:00
帝王切開での出産は、実は5人に1人にもなります。今回は、意外に多い「帝王切開」について、知っておきたい最低限の知識と心構えをお伝えします。帝王切開は、予定外に行なわれる場合もあるので、そのとき不安や恐怖にかられないためにも、ぜひ事前に予習しておきましょう。
どんなときに帝王切開になるの?
帝王切開には2つのパターンがあります。「予定帝王切開」と「緊急帝王切開」です。予定帝王切開は、骨盤位(逆子)の場合や、前回の出産が帝王切開だった場合など、前もって経腟分娩にはリスクがあると分かっているときに、計画的に帝王切開を行なうものです。緊急帝王切開は、出産の前に胎盤がはがれてしまったり、子宮口が開かずに赤ちゃんが下りて来ないときや、経腟分娩の長期化などが原因で、母体や赤ちゃんに悪影響があると判断された場合などに行なわれます。つまり、そのつもりがなくても、急に帝王切開になるケースもあるということです。
退院までにかかる時間
退院までの日数は、病院の方針や産後の回復具合で差はありますが、経腟分娩が4~5日後なのに対し、帝王切開では1週間ほどかかります。また、経膣分娩より出血も多いので貧血になる確率もあがりますし、安静にしている時間が長いためむくみも出やすくなります。帝王切開でも出産後の体調に問題がなければ、合併症を防ぐため翌日から少しづつ歩くように指示されます。最初は痛みで歩くのも大変に感じますが、退院するころには痛みは和らいでいる人が多いです。
痛みや傷の回復はいつ頃まで?
お腹を切っているわけですから、腹部に力が入ると痛みがあります。痛みは、体勢を変えるときや、くしゃみや咳をしたとき、笑ったときに辛い場合が多いです。痛みが辛い場合は、病院で痛み止めを処方してもらえるので、我慢せずに医療スタッフに相談しましょう。これらの痛みも、退院時にはだいぶ楽になります。帝王切開は下腹部を横に切開するケースが多く、傷の回復は個人差もありますが、1~3カ月程度、傷跡が目立たなくなるには1年ほどかかる人が多いです。
まとめ
帝王切開は、妊婦さんなら誰にでも可能性がある出産手段のひとつです。決して特別なものでも怖いものでもありません。ただ「未知」は不安や恐怖を呼んでしまいます。事前にどんなものか知っておくことでそれらは和らぐので、自分にも可能性がある出産方法なのだと認識して、事前に学習しておきましょう。興味がある方は、ネット検索で詳しい情報や体験談も確認できますよ。