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びっくり科学遊び!「水」を使った「実験遊び」3種類、自由研究にも
2017年 5月 2日 12:00
自分が苦手でも、子どもには理科や科学にも興味をもって欲しいと思うもの。今回は、水に関する不思議な実験遊びを3つご紹介します。「どうして?」と子どもが言ってくれたらしめたもの。「自分で調べてみたら?」と言って、楽しみながらいろいろ学んでもらうのもいいでしょう。手品みたいでおもしろいですし、材料も身の周りの物でできるので、子どもと一緒に、いろいろ試してみてくださいね。
水の不思議1:表面張力…水を逆さまにしてもこぼれない!?
水を入れたコップに厚紙でフタをし、逆さまにしても水がこぼれないという手品のような実験です。この現象は、液体が表面積をできるだけ小さくしようと、内側に引っ張る力「表面張力」によって起こります。
用意するもの
・透明なコップ
・水
・厚紙(ハガキなど)
<実験遊びの方法>
コップの8~9分目まで水を入れて、厚紙でフタをします。右手でコップを持ち、左手で厚紙を上からしっかり押さえ、ピッタリと隙間のない状態にして、クルッと上下をひっくり返します。コップを右手で持つときに、手のひらの上にコップ置くようにして持つと、ひっくり返しやすいですよ。ひっくり返したら、そっと左手を離します。すると、不思議!厚紙も水も落ちません!
この状態をいつまで保てるか気になってやってみましたが、少なくとも10分間はキープできたので終了しました。慣れるまでは、バケツの上や、失敗しても大丈夫な場所でやってみてくださいね。表面張力の強さは、液体の種類や温度によって変わります。塩、砂糖、洗剤を水に溶かしても同じようにこぼれないか、お湯でやったらどうなるかなど、いろいろ実験してみると面白いですね。
水の不思議2:毛細管現象…繊維をつたって移動する色水
容器から容器へ水を注ぎ入れずとも、水を移動させられる実験です。左右2つの容器に入れた、黄色と青色の水が、キッチンペーパーをつたって真ん中の空の容器へと移動し、混ざって緑色の水になります。これは、細い管状物体の内側を液体が上昇したり下降したりする毛細管現象によるものです。キッチンペーパーの繊維の隙間が管の代わりになって色水が移動し、真ん中の容器で混ざり合うのが分ります。
用意するもの
・透明な容器3個
・キッチンペーパー
・絵具
・水
<実験遊びの方法>
2つ容器に8分目くらいの水を入れて、それぞれ黄色と青の絵の具を溶かします。2色の容器の間に空の容器を置いて、隣り合う容器同士に、細く巻いたキッチンペーパーを橋渡しします。しばらくすると、徐々に両脇の色水がキッチンペーパーをつたって真ん中の空の容器へ移動します。5~6時間後、空だった真ん中の容器には緑の色水が出来上がりました。水が移動するスピードは繊維の種類と液体や粘度によって異なります。キッチンペーパーを、ガーゼやコットン製の生地、合成繊維などに変えて試してみましょう。ちなみに、この毛細管現象を上手に利用すれば、1週間程度家を留守にするときでも植物に少しずつ水をあげることができます。
水の不思議3:浮力と水圧…浮いている物を自在に上下移動
ペットボトルにプカプカ浮いているストロー製の浮き「浮沈子(ふちんし)」を自在に沈めたり浮かしたりできる装置を作りましょう。これは、体積と浮力の関係を利用した実験遊びです。ペットボトルを手でギュッと握ると浮沈子に水圧が加わり、浮沈子の空気が押し縮められ体積が小さくなります。体積が小さくなると浮力も小さくなるため浮沈子は沈みます。手を離せば、元の位置まで浮き上がります。
用意するもの
・ストロー
・セロハンテープ
・クリップ
・水
・500mlペットボトル
<実験遊びの方法>
ストローを4cm程度の長さに切って、上側の切り口へ熱を加えて溶かし、潰して塞ぎます。ストローの下側にクリップを差し込み、重りにします。入らないときは、ペンチなどで細くしてから差し込みましょう。水を入れたコップに浮かべ、水面すれすれに浮くように調節します。これで浮沈子の完成です。浮きすぎるときはストローの長さを短くし、沈んでしまうときはクリップを短く切るか、ストローを長めにして、浮沈子を作り直します。今回は、観察しやすいように、浮沈子にタコの絵を描いてみました。
次に、ペットボトルの首まで水を入れて、浮沈子を入れてフタをします。浮沈子は、水面近くでプカプカ浮いています。ここで、ペットボトルをぎゅっと強く握ると、あら不思議!ストロー浮沈子がスッーと下りてきてペットボトルの底のほうへ移動します。手を離すと、上昇し、水面近くに移動します。今回は、強度が違う3種類のペットボトルで試してみました。3種類とも成功しましたが、どうやら炭酸飲料が入っている硬いペットボトルのほうが、ストロー浮沈子が簡単に上下しやすいです。
まとめ
「逆さまにしてもこぼれない水」では、塩水、砂糖水、石鹸水(界面活性剤)でも試してみました。結果、塩水では成功しましたが、砂糖と石鹸水では表面張力が弱まるようで、失敗に終わりました。いろいろなパターンを試してみると楽しいですね。