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現役保育士のアイデア、子どもが「着替えたくなる仕掛け作り」のコツ
2017年 1月 20日 11:30
時間がかかる「子どもの着替え」、イヤイヤされたりすると、面倒に思ってしまうことはありませんか?子どもが自分から着替えたくなる仕掛けを作れば、自分からやってくれるようになりますよ。今回は、子どもの発達期別に、着替えの仕掛け作りのコツをお伝えします。子どもが自分でできることが増えると、子育てがぐっと楽になりますよ。そんなコツを、小中学生の子どもをもつ現役保育士がお伝えします。
【お座り・たっち期】大人と同じ向きに座って着替える
子どもがお座りやたっちができると、少しずつ行動範囲が広がり始めます。このころは、大人のヒザの上へ子どもを座らせ、同じ向きで、ズボンに足を通させます。まだ腰もしっかりしていないので、大人の支えで着替えやすくなるという利点もあります。一緒にやると、子どもも自分で着替えているつもりになってくれますよ。
【歩き始め期】服の向きの工夫や専用いすで意欲を満たす
歩き始めの子どもは自分でやりたがる時期ですが、自分だけで服を着るのはまだまだ難しいもの。そこで、服を着やすくするための一工夫。服を着やすい向きにあらかじめ揃えておきましょう。上着は背中側を上向きに、ズボンは子どもの足元へ前側を上にして、子どもが履く向きに置きます。高さ15センチ程度のイスを準備し、子どもを座らせて着替えさせるとやりやすくなります。写真のように牛乳パックを8個つなげた「簡易イス」を作るのもおすすめです。
【発達年齢2歳~】試行錯誤させ達成感を育もう
少しずつ自分で服が着られるようになってくる時期ですが、着脱にはまだ時間がかかります。細かい動きは難しいこともあるので、スソを引っ張ってあげたり、服の向きを直してあげたりと、大人がさりげない援助をすると、子どもに「自分でできた!」という達成感が生まれ、自分から進んでやりたがるようになります。子どもが上手にできなくて困っていても、そうやって試行錯誤させることで工夫する力がつきますよ。
【発達年齢3歳~】ズボンを立ってはこう
座りながら着替えられるようになったら、今度はズボンを立って履けるようにしていきましょう。立って着替えられるようになると、トイレでの排泄の際さっと支度できるようになります。子どもに壁にもたれさせたり、棚や人を支えにするとやりやすくなりますよ。またオーバーオールなど着脱に時間がかかるものは避け、着替えやすい服を準備しておくと子どもだけで着替えやすくなります。
まとめ
子どもが自分で着替えると時間がかかると感じる方も多いかもしれませんが、実はかかってもほんの数分なのです。子どもに着替えを任せると大変なように感じられるかもしれませんが、子ども自身でできるようになれば、大人が次第に楽になりますよ。またどの年齢でも、子どもに服を選んでもらうと、自分から着替えたいという意欲が芽生えやすくなります。その際は、上着・ズボン(スカート)・パンツをひとまとめにし、2セット準備しておき、2つの選択肢から子どもに選んでもらいます。そうすると「やらない」という選択肢はなくなり、子どもも必ず着替えてくれます。イヤイヤの時期にもおすすめです。