暮らし
空想の世界で覗いてみよう!雪の季節を過ごす「動物たちの絵本」5選
2017年 1月 11日 06:30
冬が舞台の絵本には、動物たちが楽しい物語を繰り広げるものがたくさんあります。今回は、雪が積もる冬を舞台に描かれた動物たちの絵本を5つご紹介します。動物たちを人間のよう見立てて描かれた空想の物語でも、「もしかしたらこんな風に過ごしているのかも」「こうだったら楽しいな」と想像力が掻き立てられますね。
雪のなかを駆け回る、子ぎつねの姿を丁寧に描いた絵本
「手ぶくろを買いに(偕成社)」は初めての冬を過ごす子ギツネが、人間の町へ手袋を買いに行くお話です。母さんギツネは幼いころ、人間にひどい目にあわされたため、恐怖心で町へ近付けなくなってしまい、子ギツネをひとりで町に行かせます。雪を初めて見る子ギツネの気持ちや、遊び回る山の情景が丁寧に描かれており、雪を見たことがなくても銀世界の臨場感が伝わってきます。
冬眠中のクマが見た、食べ物いっぱいのおいしい夢
「ふゆって どんな ところなの?(学研)」は冬眠中のクマが夢のなかで冬を体験するお話です。冬眠の準備をしているクマの子はお父さんクマから、冬は食べるものが何もなくてお腹が空くところだと教えられ眠りにつきますが、夢の中で冬を体験します。冬が見てみたかったクマの子の夢には、お父さんの話とは違って、雪だるまのアイスクリームやココアの温泉など、お菓子がたくさん登場します。こんな冬だったら、お腹が空くこともなく毎年待ち遠しくなってしまいそうですね。
ぽかぽかお風呂であったまれば、みんな幸せ
「やまのおふろやさん(ひさかたチャイルド)」は動物たちが山の中の露天風呂で温まるお話です。しんしんと降る雪の中から現れたサルやイノシシなどの動物たちは、凍えた表情をしていますが、お風呂に入るとぽかぽかと幸せな表情に変わります。単純な繰り返しだけではなく、最後はお湯に浸かった雪だるまが溶けたら違うものだった、という子どもが喜びそうなオチもありますよ。
お母さんを助けに行く子ダヌキの切ない願い
「こだぬきのおねがい(至光社)」は猟師の罠にかかってしまった母ダヌキを、子ダヌキが助けに行くお話です。自分を「タヌキ汁」にしてもいいから、ほら穴で寝ている病気の父ダヌキの世話をする、母ダヌキを返して欲しいとお願いする子ダヌキの姿に胸を打たれます。「いろり」「ゆきむろ」「たきぎ」など昔の生活に欠かせないものも登場します。雪がしんしんと降る、寒い雪の日が舞台の心温まるお話です。
家の中でも外でも、寒い季節を楽しむネズミのお話
「14ひきのさむいふゆ(童心社)」はネズミたちが冬の生活を楽しむ様子を描いた絵本です。吹雪のときは暖かい家の中でゲームをしたり、おまんじゅうを食べたりして過ごし、晴れたら手作りのソリで雪の中へ飛び出します。イラストが大きく、文章は短いので飽きることなく読み聞かせできます。ネズミ1匹ずつ名前が付いているので、お気に入りのネズミに注目しながら読んでみても楽しいですよ。
まとめ
雪の中を駆け回ったり、暖かいベッドで眠ったり動物たちの過ごし方もさまざまですね。ネズミやクマなど普段は見ることのない動物たちですが、図鑑や動物園で見たときには「あの動物はこんなことを考えてるんだろうな」と想像が膨らむきっかけになりそうです。家の中で過ごすことが多くなる季節に、暖かい部屋で絵本を読みながら空想の世界を楽しんでみてはいかがでしょう。