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【マロンの見た男女の差12】息子がゲイかも!?私はどう接したらいい?

新宿2丁目のBAR「まろん・ぐらっせ」のマロンが、みなさんのお悩みに独断と偏見でお答えする「マロンの見た男女の差」、早くも12回目。今回はお子さんがゲイかもしれないお母さんからの相談。いつもは、いろいろなお客様の話や自分の経験から相談に答えているけど、今回はまさに私の分野だけに、考えれば考えるほど自分と重なって、いろんなこと思い出しちゃったわ。デリケートな問題だから逆に難しかったかも。私たちゲイも悩んできたけど、それを知った親御さんたちも確かに悩むわよねぇ。

 

息子がゲイかも!?私はこれからどう接したらいい?

Q.幼稚園年中の息子のことで、マロンさんへご相談があります。先日、息子が「ぼく、◯◯君が好きだから、結婚する!」と言い出しました。子どもなので、恋愛や結婚のイメージがあやふやなのかと思っていろいろと話をしてみると、どうやら女の子には興味がなく、◯◯君のことが、気になって気になって仕方なく、話をするのも照れ臭いようです。聞いたときはショックで主人とも相談しましたが、本人がゲイならそれで受け入れる覚悟はなんとかできました。今後私は、どのようなことに注意して息子を育てて行ったらよいでしょうか。(神奈川県・33歳・女性)

 

幼稚園年中かぁ…確実にゲイと言うにはまだ早いんじゃない?

自分のことを思い出しても、物心ついたときには同性が気になっていたし、可能性としては十分あるのだけど、決定づけるにはまだ早いかもしれないわよ。なにより子ども過ぎるわぁ。ゲイの人でもそんなに早くに自分がそうだと気付く人は少ないと思うの。

 

男とか女とかの判断ができて、その流れで初めて「○○ちゃんが好き!○○ちゃんとキスしたい!○○ちゃんと結婚する」っていうのは良く聞く話よね。でもまだ息子さんは、男の子、女の子としての自覚をもち始めた年頃で、いろいろとあやふやなんじゃないかしらね。ゲイとして自覚なんて、もっとずっとあとだと思うんだけどなぁ。

 

私は早い方だったけど、参考までに言うと、小学校上がるまでは自分のなかでのゲイの「気質」みたいなものは「今思えばあった」と思うくらいで、男の子を少しは意識し始めていたかもしれないっていうくらいね。「ゲイなのかな?」っていうエピソードで覚えているのは、女の子のような遊びをしたがっていたこと。ままごとや人形遊びは楽しく思えたけど、男の子の遊びは乱暴に思えて「合わないわぁ」とは思いながらも遊んでいたような気がするわ。あなたのお子さんがどの辺まで話をしたのかは分からないけど、どちらにしても「ゲイと決めつけるのはまだ少し早い」と、はまず思ったわよ。

 

もしゲイなら問題はこれから、小学生~思春期のころよ

これは私の場合だけど、「恋愛感情として人を好きになるって言うのはこれか!」って思ったのが小学生のときね。ここで私の場合、相手が男の子なわけだから「あれ?」ってなったのよ。今みたいにいろいろな情報が得られない時代だったから、私なりに1人で考えて「これは気のせい」と思い込むようにしてみたり、「みんなも最初は男の子が好きなはず。大人になったら、私も女の子を好きになるときが来る、きっと今だけよ」と自分に自分で言い聞かせ、信じ込ませていたわ。

 

でも今思えば、ゲイとしての自覚の始まりはこのころなのよね。同時に「闇の始まり」で「絶望の入り口」でもあったわ。だってこのくらいから、少しずつ周りの大人たちが「将来○○ちゃんは何になるの?」とか「大きくなったらお嫁さんもらって家を継ぐの?」とか、冗談半分とはいえ言ってくるでしょう?普通だったら子どもながらに、将来の夢を見るスタートに立つころなのに、私は異性を好きになれない焦りから、徐々に絶望の入り口に立たされていくのを感じたのよ。

 

今だったらゲイに対する認知も情報も、昔よりあるからまだいいけど、私のときは「世界で自分1人だけがおかしいんじゃないか?」って思っていたからしんどかったわ。そんな流れだったから2丁目でママをやっている今も、まだ親兄弟には直接のカミングアウトできていなのよ。

 

話が少しそれてしまったけれど、あなたのお子さんがもしゲイなら、ご両親の理解を得て、明るく楽しい子ども時代を送ってほしいなぁと思うの。私のような思いをせずにね。

 

自覚が確信に変わった思春期、誰にも言えない孤独感

私の場合、学校の勉強や友人関係はそれなりに良好だったけど、その裏では誰にも言えない恋心、将来への不安、家庭をもつことはないだろうという絶望感で、押しつぶされそうになっていたのが思春期のころだったわ。

 

親兄弟に理解を求めることが私にはできなかったから、余計に闇を1人で抱え込んでいたの。今回の相談者さんは、もしお子さんがゲイでも受け入れていこうという覚悟があるみたいだから、彼が狭く暗い殻に閉じこもらずに済むよう、今も未来も広い視野で見られるように、ほどよい距離で見守ってあげてほしいわ。

 

無理に理解している感じは出さなくていいと思うの。ここに書いた子どものころ私のような思いを、あなたのお子さんも抱くかもしれないことを想像しながら、彼に対して嫌悪感を持たず、責めずにいてくれたらそれだけでいい。そして、そっとしておいてくれたらとても助かると思うわ。

 

彼が大きくなるころには、社会もゲイに対して今とはずっと変わっているだろうと思うし、良い距離で見守ってあげてくださいね。私は、それが1番と思うわ。それでも何かどうしようもないことが起きたら、最後は私のとこへ連れてらっしゃい!あなたとは違う方向から彼を導いてあげるわよ。

 

マロン

新宿2丁目Bar「まろん☆ぐらっせ」のオーナーママ。いろんな人と会い、ウンザリするほど人を見聞きしながら「まろん☆ぐらっせ」は20年、夜のお仕事に入ってからは30年近くになる。こんな自分の経験でも誰かのお役にたてればと思う今日この頃。座右の銘は「男は度胸、女は愛嬌、オカマは最強!」。