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心だけでなく身体も!アロマテラピーの「精油」が心と身体を整える仕組み

「精油の香り」には、リラックス効果があることが知られていますね。そこで今回は、アロマの「香り」を感じたとき、身体のなかでも変化が起き、調子が整っていくメカニズムをご紹介します。精油の香りがもつリラックス効果で、脳の視床下部がストレスから解放されると、「免疫」「ホルモン」「自律神経」のバランスが整っていく仕組みをご説明しますね。

 

「免疫」「ホルモン」「自律神経」のバランスを整える

アロマディフューザーなどで精油の香りを感じると、嗅覚により香りの成分は電気信号に変換され、瞬時に脳の視床下部へ届きます。そして、視床下部が司る、3つの機能に働きかけ、身体の調子を整えてくれます。

  1. 免疫機能
  2. ホルモン調節機能
  3. 自律神経調節

今回は、香りが3つの機能へどう働きかけて、調子を整えてくれるかをご紹介します。

 

脳の視床下部の役割と、香りの作用

視床下部は脳の中で、自律神経や内分泌をコントロールし、代謝や体温調節、食欲や性欲を調整する重要な役割を担っています。しかし視床下部は、ストレスの影響を受けやすく、過度のストレスを受けると自律神経と内分泌のバランスが崩れ、免疫機能が低下してしまうため、体調を崩してしまいます。そんなとき香りの成分は、視床下部に働きかけストレスを軽減し、視床下部のコントロール機能を回復してくれるのです。

 

精油のリラックス効果で 、免疫機能が十分に働く環境を整える

免疫は、身体に備わっている自己防衛機能ですが、視床下部にストレスが掛かると、免疫機能のバランスが崩れてしまうことがあります。精油の香り成分は、視床下部に掛かるストレスを軽減し、免疫機能が十分発揮できる環境を整えてくれます。また、粘膜に直接働きかけ、免疫を向上させる精油もあります。

 

<粘膜に直接働き掛け、免疫を向上させる精油>

  • ティートゥリー
  • ユーカリラジアタ

 

精油のリラックス効果で、ホルモンバランスを整える

ストレスは、視床下部の働きを低下させるので、ホルモンバランスも不安定にしてしまいます。特に女性は、仕事のストレスや睡眠不足、心配ごとなどでホルモンバランスが崩れると、生理不順になったり、生理が止まってしまうことも。そんなとき、ストレスを軽減してリラックスできる精油の香りは、ホルモンバランスを整えるのにも役立ちます。

 

精油のリラックス効果で、副交感神経を優位に

自律神経は、自分の意思ではコントロールできない神経で、活動しているときや興奮しているときに働く「交換神経」と、リラックスしているときや睡眠時に働く「副交感神経」の2種類がバランスを取っています。しかし現代人は、ストレスにさらされることが多いため、交感神経が優位になっている時間が長い人が多いと言われています。精油の香りは、心身をリラックスするので副交感神経を優位にし、無意識のうちに心と身体の疲労を回復に導いてくれます。

 

まとめ

 精油の「いい香り」が、ストレスを軽減することにより、免疫、ホルモン、自律神経のバランスを整う仕組みをご紹介しました。でも、全ての精油を「いい香り」と感じる訳ではありません。身体が求めていない香り成分を含んだ精油は、「いい香り」と感じないことがあるのです。精油を選ぶときは、身体が「いい香り」だと感じるものを選ぶことをおすすめします。香りによる良い刺激は、視床下部の働きをスムーズにしてくれます。心と身体のリラックスのために、アロマテラピーは強い味方なのです。

 

 

宮本きこ(アロマテラピーインストラクター)

AEAJ認定アロマテラピーインストラクター。2012年に自宅でアロマ教室を開き、のべ800名余りの方にアロマテラピーのある生活を提案してきました。何時もご縁を大切に、アロマの輪を大きく育てていきたいと思っております。