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【産前産後ハッピーライフ5】私ってゾウだったの!?産後のビックリむくみ

妊娠後期になると脚がむくむという話はよく聞きますよね。今回は、産後の脚のむくみと、簡単にできるセルフケアをお伝えします。産後は「え!?なにこれ!ゾウ!?」と口に出てしまうくらい、むくんでしまうことがあるんです。事前に分かっていればそう驚くことはないですし、入院準備にも活かせますよ!

 

ヒザ下の太さはゾウ!足裏の感覚はドラえもん!?

妊娠中は体の水分量が増えます。特に後期になると、むくみを強く感じることも多くなります。「重い」「だるい」「違和感がある」など、妊娠中のむくみはよく聞きますよね。でも、それ以上にむくみが生じるのが産後です。大袈裟な表現ではなく「ヒザから足首まで同じ太さで、まるでゾウのよう」「足の裏の感覚が(味わったことないけどきっと)まるでドラえもん」といった感じです。またこの産後のむくみには、「全くない」「妊娠中のむくみが出産と同時に消えた」「妊娠中むくまなかったのに産後に急にむくんだ」など、個人差もあります。

 

生命の危機を感じた「あなたの体」はエライ!

この産後のむくみは、出産して2~3日経ってから出ることが多いです。その数日間に何があるかというと……、まず出産で大量の出血と羊水が体外へ出ます。そして「【産前産後ハッピーライフ4】産後すぐおっぱいは出ない!?授乳にも練習が」でもお伝えした通り、母乳も出始めます。つまり、この短期間に体が大量の水分を失うのです。そのときの体の反応が「むくみ」で、「ヤバイ!これが続いたら干乾びてしまう!」と体が生命の危機を感じて、水分を保とうとする……と言われたら納得できませんか?産後のほとんどの時間は、横になっているか、座って授乳しているかです。溜められた体中の水分が、重力に従って足元に下りて来て溜まったら……想像できますよね。ここはもう逆に「私の体は正しい反応してる!偉い!」とポジティブに考えちゃいましょう!

 

産後のこの「むくみ」いつまで続くの?どうしたら治まるの?

急なむくみに、「いつまで、このままなの?」と不安になるかもしれませんが、大丈夫。時間が経つにつれ、体も「あれは特別なことだったんだ」と気付いて水分を溜めるのを止めると思って下さい。個人差はありますが、何もしなくても10日前後でむくみはスーッと引いていきます。早ければ退院時、遅くても1カ月もあれば元に戻り、ほとんどの人が「気付いたらむくみがなくなっていた」と感じます。入院中にできるむくみ対策としては、着圧ソックスの着用や、タオルなどで脚を高くして寝ることです。着圧ソックスは病院で貰える場合もありますが、ドラッグストアなどで売っているものを用意して、入院用荷物に予め入れておくのがいいでしょう。

 

それでも気になる場合は、簡単なセルフケアで乗り切ろう!

退院してからできるむくみのセルフケアは、シャワーときの足浴です。産後1カ月間は湯船に浸かれませんが、浴槽のヒザ下の高さまでお湯を溜め、そこに立ってシャワーを浴びると、水圧でむくみが流れますし、温まって体の水分循環もよくなります。むくみの原因が水分なので、むくんでいると冷えやすくなりがちですが、その対策にもなります。産後の大変な時期に、わざわざフットバスを用意して足浴するのは面倒ですが、これならシャワーのついでなので簡単です。「入院時に履いて行った靴が退院時にむくんで履けない!」ということも珍しくはありませんので、入院用には、クロックスのような大きめのサンダルを用意しておくのもおすすめですよ!

 

 

はなみらん花香(産前産後ケアアドバイザー)

産前産後ケアアドバイザー。マタニティアロマセラピスト。
都内総合病院産科に勤務しつつ、妊娠~出産・産後まで寄り添いひとりひとりに合ったケア&サポートをする「マタニティ&産後専門アロマセラピーケアサロンはなみらん」で心身のケアを提供中。