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手品でビックリ!低~中学年向け、簡単「手品」で楽しい学びを一緒に体験
2016年 9月 28日 18:00
「手品」は、驚きと感動をもたらす楽しさだけでなく、コミュニケーション能力や創造力など、子どもの良き学びが詰まっています。今回は、小学校低学年から中学年くらいにピッタリの簡単な「手品」を5つご紹介します。手品を披露するには、手先の器用さだけでなく、手順を上手く説明する力や、何が起こるんだろう?と期待させたり、タネがバレないための話術も必要になります。さらに、手品に興味をもった子どもは、自分で手品の本を読んで学び始めますが、これは意外と読解力や集中力を付けるのにも役立ちます。子どもの力を育むために、まずは大人がやって、子どもを驚かせてみませんか?
準備不要!「鉛筆を突き刺しても水が漏れないビニール袋」
まずは、タネを仕込む手間が不要で、簡単にできる「鉛筆を突き刺しても水が漏れないビニール袋」を、ご紹介します。
<用意するもの>
- ポリエチレン製ビニール袋(スーパーの袋詰めコーナーに巻かれている袋)
- 先の尖った鉛筆2~3本
- 水
<手順>
1.ビニール袋へ水をたっぷり入れて手に持ち、おもむろに鉛筆を取り出します
2.「今から、この鉛筆をビニール袋に突き刺します!でも、魔法の念力を送っておけば大丈夫。むむむ~!」なんて言いながら、思いっきり鉛筆を突き刺します
3.すると、袋が破けたり水が漏れたりすることなく、何本も鉛筆を突き刺すことができます
<種明かし>
鉛筆を袋へ突き刺すとき、摩擦の力で袋が収縮して鉛筆に密着するので、何本刺しても、大丈夫です。ただ刺したあとの鉛筆を動かすと、そこから一気に水が飛び出てくるので、この手品をやる場所は屋外がおすすめです!一度水が漏れてしまうと、子どもは面白がってわざと鉛筆を抜くので、最後は水遊びになってしまいます。この飛び出てくる水を使って、コンクリートの上にお絵かきしても楽しいですよ。週末のちょっとした親子の遊びに、試してみてはいかがでしょうか。
バラバラの紙切れから「真実の1枚」を瞬時に見分ける!
観客が書き込んだ「一番好きな数字」や「本当の誕生日」を当てる手品です。簡単ですが、意外とウケますよ!
<用意するもの>
- 正方形の紙(折り紙でOK)
- 目隠しのハンカチなど
<手順>
1.正方形の紙を観客の目の前で、適当に縦3等分、横3等分の9枚にに手で破ります
2.このとき、正方形の真ん中にあった「四方が破れている」紙切れが一番上にくるように重ねてください
3.マジシャンは観客に紙の束を手渡して、目隠しをして後ろを向き、「紙切れの1枚目にあなたの1番好きな数字(誕生日でも)を書いてください。2枚目以降の全ての紙切れにはそれ以外の数字(ウソの誕生日)を適当に書いてください。書き終わったら、机の上でバラバラに手でよく混ぜてください」と言います
4.観客が作業を終えたところでマジシャンは振り向き、目隠しを取って、バラバラにされた9枚の紙切れのなかから一番好きな数字(本当の誕生日)を言い当てます
<種明かし>
これは、9枚の紙切れうち真ん中の1枚のだけが4辺とも手で破られているので見分けられるという仕掛けです。真ん中1枚の紙切れが1番上になるように、さりげなく破いていくのがポイントです。誕生日を知らない友だちを相手に、誕生日を言い当てたら、驚かれること間違いナシですよ!
トランプでズバリ!あなたの「選んだカード」はコレ!
トランプ3枚だけを使い「選んだカード」を当てる、機転とコミュニケーション能力が決め手の手品です。
<用意するもの>
- トランプ3枚(お好きなものでOK)
- 目隠しのハンカチなど
<手順>
1.3枚のトランプのうち1枚の裏側へ、ごく小さな目印を付けておきます
2.目印のあるカードが真ん中にくるようにして、3枚のトランプを裏向きにテーブルに並べます
3.目隠しをして後ろを向き、「どれか1枚、好きなカードを選んでください。選んだカードの数字とマークを覚えたら、元の位置に戻してください。では、選んだカードは元の位置のままで、残りの2枚の場所を入れ替えてください。」と言います
4.マジシャンは振り返って目隠しを取り、「あなたの選んだカードはコレですね!」とカードを表向けて、言い当てます
<種明かし>
観客は選んだカードを元の位置に戻していることから、もし目印のあるカードが真ん中のままなら、それが観客の選んだカードです。もし目印のあるカードが左右のどちらかに移動していれば、観客の選んだカードは、目印のカードとは反対側の端に置かれたカードになります。これは、最初に目印のカードが真ん中だったことから、選ばれてないカードと目印のカードが入れ替わっているからです。つまり、相手の選んだ場所の動いていないカードの位置が、消去法で分かるという仕掛けです。ちょっと頭が混乱しますね!
ピタリと「予言した数字」になるカレンダーマジック
1カ月のカレンダーに書かれた日付を、決まった手順で選んで足してもらうと、不思議なことに「予言した数字」と一致するという手品です。
<用意するもの>
- カレンダー(古い物で大丈夫)
- 鉛筆かペン
<手順>
1.まず観客に、カレンダーのどこでもいいので横4日分と縦4日分の計16日分を四角で囲んでもらいます(例えば横2~5、縦2~23を四角で囲む)
2.マジシャンは「ある数字を予言したので書いておきます!」と言い、予言した数字を書いた紙を封筒へ入れておきます。実は、予言した数字とは四角の4角を足した数です。こっそり計算してください(この場合は2+5+23+26で56!)
3.観客には、囲んだ16日のなかで好きな数字を1つ選んで丸を付け、丸を付けた数字の縦列と横列にあるほかの数字には、線を引いて消してもらいます
4.残った数字の中から、また1つ数字を選んでもらい、同じように縦列、横列のほかの数字を消します
5.もう1度同じ手順を繰り返すと、丸で囲んだ数字が3つ、線で消されずに残った数字が1つ。この4つの数字を足すといくつになるか……?先ほど、「予言」した数字を封筒からおもむろに取り出して観客に見せると、ぴたりと一致します!(この場合は56!)
<種明かし>
カレンダーを使ってこの手順でやっていくと、どの数字を選んでも、残った数字の合計は必ず4つの角の合計と同じに数になります。ちなみに2ケタの足し算は小学校2年生で習うので、子どもに挑戦させるのにもピッタリです。
予言者が言い当てる「運命の数字」!引き算の勉強にも!
これは、マジシャンがあらかじめ「予言した数字」を、観客の好きな数字を使って言い当てる手品です。観客がどんな数字を選んでも、結果は同じになるのが不思議なところ。冒頭の説明で、これから起きるすごいことを、どれだけ上手に話せるかがキモ。話術も試されます。
1.まず、「18」と書いた紙を折って、封筒へ入れておきます
2.観客には「この封筒の中へ、私が予言した数字を書いて入れてあります。あなたには、この中の数字が見えませんね?」と確認します
3.観客に好きな数字を3つ選んでもらいます。同じ数字はNGです
例:4,6,8
4.次に、その数字を逆に並べます
例:8,6,4
5.3桁の数字が2つできました。この数字の大きいほうから、小さいほうを引き算します
例:864-468=396
6.今度は、その答えを1桁ずつの数字として、足し算します
例:3+9+6=18!
7.おもむろに封筒から予言した「18」という数字を取り出して見せましょう
<種明かし>
実は、どんな数字を選んでも、この手順通りに行えば「18」になるのです。ちなみに3ケタの引き算は小学校3年生で学習しますが、この手品をきっかけに低学年のうちに予習してもいいかもしれませんね。
まとめ
ある日、我が家の子どもが手品の本を借りて来て、いろんな手品を片っ端から試し始めました。ただ、子どもには難しい手品もあったので、私が手伝うはめになり「あぁ、まためんどうなことを始めたな……」と、最初は困っていました。でも、手品の仕掛けを理解して、タネを仕込み、手順を観客に説明するのには、意外と頭を使います。今では「楽しみながら学びを体験できる手品は、一石二鳥じゃないか!」と見直しています。子ども向けの手品の本は簡単にできるものを中心に紹介されていますので、いろいろ試したくなりますよ。みなさんも、お子さんと一緒に挑戦してみてはいかがでしょうか?