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【不調の薬膳5】イライラ、不快を吹き飛ばす!爽やか葉物食材4選

梅雨の時季は体に感じる不快感が大きく、運動不足にもなりやすいため、疲労が溜まりイライラしがち。そんな時季こそ、爽やかな芳香で気分をスッキリさせる、葉物たっぷりメニューを試してみませんか。ご紹介する葉物の爽やかな芳香は、リフレッシュ効果のほか消化を促進するので胃腸の働きを良くして体を建て直し、イライラしづらい体を作るのに役立ちます。イライラや不快の感情は、冷えや高い湿度により血流が悪化し、自律神経のバランスが崩れても起きるので、「血」に働きかける食材と合わせながら、気持ちと体のバランスを整えていきませんか。

 

神経を鎮める「セロリ」をサラダ、スープ、和え物にプラス

セロリは、高ぶった神経を鎮めるほか、香り成分「ピラジン」が血液を浄化するので、生理不順や生理前症候群、更年期障害の不調があるときに食べると症状の緩和に効果があるとされます。セロリの葉は、茎よりもストレス解消に効果的なので、残さず調理しましょう。セロリの葉は、もともと薬として使われたほどの効能がある一方、香りや味に独特のクセがあるので、苦手な方もいると思いますが、イカの燻製など旨味の多い食品と一緒に刻み、少量のお湯を加えて浸しておけば、クセが抜けてグンと食べやすくなるのでお試しください!そのままサラダ、スープ、和え物、炒め物に投入でき、おかずに早変わり。エキスはドレッシングにもなります。

 

アサリの味噌汁に、シソで気を巡らせ、ミョウガで生理痛軽減

イライラしたり、ストレスが溜まるのは肝の働きが不安定と考えるので、薬膳では、肝に働きかけて消化を促進し、情緒や自律神経の働きを安定させるアサリをメニューに取り入れます。付け合わせにシソを添えると気を巡らせる効果が、ミョウガは熱を加えずに添えると気分をスッキリさせ、生理痛の不快感も和らげます。特に朝食へ、温かい汁ものが1品あると、体に活力を巡らせやすくなります。アサリと一緒に、血流促進の効果を上げて「血」の流れを良くする玉ネギ、キノコ類、ソバを調理して、サラダやスープ、前菜にしても、冷えを改善しながら気持ちを安定させられます。 

 

デザートにサラダに「ミント」!パクチーで発汗も

ミント(薄荷・はっか)はデザートに使われるのが一般的ですが、その爽快感は気持ちをリラックスさせるほか、健胃、解熱、頭痛、目の充血などに効くため、サラダにスープに、ジメジメした梅雨には特にフル登場させたい葉物の1つです。デザートでミント味にチャレンジするのはもちろん、造血作用のあるホウレンソウ、血流を促進する玉ネギ、皮膚や粘膜を丈夫にするブロッコリーにミントを加えたスムージーもおすすめします。甘みを加えるときは、体に抵抗力をつけるハチミツを使いましょう。またパクチー(コリアンダー、香菜・こうさい)は、肉料理、魚料理、サラダ、麺類などに幅広く使われ、発汗を促して体内の毒素を排出すると言われるため、これからの時季にもぴったり。ぜひ、お試しを!

 

いつものハーブティーや肉料理にラベンダーをプラスしてリラックス

アロマオイルとして人気が高いラベンダーは、薬膳でも、不眠、不安、落ち込みを和らげる効果のほか、肩こり、頭痛の緩和、軽い殺菌効果もあります。花を乾燥させたものをハーブティーや紅茶に加えたり、花と葉を乾燥させたラベンダー茶を飲んだり、パセリやローズマリーと同じように肉料理に使用するなど、食生活に取り入れる方法も豊富で、趣向を変えた味付けにも重宝します。血に働きかける食材のなかでも、ラベンダーに合う赤味肉は代謝を良くするので、ストレスを受けた体にもおすすめです。ラベンダーのほか、ドクダミは胃炎や冷えに効果があるとされるので、ストレス症状が胃に現れる方はドクダミ茶もおすすめです。カモミールはお茶として飲むことで消化を促したり、不眠にも効果的。ラベンダー茶(単体)、ドクダミ茶、カモミール茶は、いずれもリラックス効果があり、ノンカフェインなのでお年寄りの方や家族みんなで安心して飲めますよ。

 

まとめ

食材がもつ香りの力が、イライラやストレスの気分を変えて、気持ちを楽にするので、爽やか葉ものたちにはたくさん登場してもらいましょう。セロリの香り成分ピラジン(ピラジン類)は、ピーマン、セリ、長ネギ、パセリにも含まれます。鼻からアロマを吸い込んでリラックス効果を得るように、これらの野菜はアロマと似た効果を期待できるので香りも存分に楽しみましょう。香りには好みがあるので、自分に合った香りを探すのも楽しいですよ!

 

 

A's Pumpkin(薬膳マイスター)

日々健やかに過ごしたいと考える、おばちゃまライターです。
薬膳マイスター資格を取得、自然由来食材のエネルギーをよりよく活かすことで、ひとりでも多くの方が健やかに過ごせるお手伝いが出来ればと思っております。国際薬膳食育師3級。