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「イヤイヤ期」子どものやる気を引き出し、楽しく乗り切る接し方コツ4つ
2016年 6月 13日 20:20
それまで素直だった子どもが、言うことを聞かなくなったり、ときには床に寝転がってまで自己主張したりと、戸惑いも多いイヤイヤ期。そんなイヤイヤ期を、楽しく乗り切るためのコツをご紹介します。子どもが言うことを聞かないからと、うんざりしながら過ごすだけではもったいないですよ。子育ての転機でもあるイヤイヤ期の接し方のコツを、小中学生の子どもをもつ現役保育士がお伝えします。上手に接していけば、その後の子育てが本当に楽になりますよ。
イヤイヤ期は「自己主張期」
子どものイヤイヤ期は、第一次反抗期と呼ばれる大切な成長過程です。「自分はこう思う」「こうしたい」という、自我が芽生えてきた証拠なのですね。「イヤ!」と言える自己主張はとても大切です。まずは自己主張できるようになったことを喜びましょう。この時期に、子どもが自分としっかり向き合い、自分でどうしたいかを理解して、自分の思いを人に伝えたり、自分で実行できるようになると、子育てが楽になります。そうは言っても、言うことを聞いてくれない子どもに付き合うのは大変です。接し方のコツを理解して乗り切りましょう。
コツ1:子どもの思いに共感し心を満たす
イヤイヤ期の子どもは、わざと大人を困らせようとしている訳ではありません。自分でもどうしていいか分からず、大人に思いをぶつけながら、どうやったらうまくできるのか試行錯誤しているのです。何でもやってみたい時期なのですね。まずは、子どもの「やりきれない気持ち」に寄り添ってあげましょう。そして、ボタンがうまくはめられずに怒っていたら、「ボタン入れるの難しいね」などと言葉に出して、共感していることを伝えましょう。するとママは自分を理解してくれていると感じ、心が満たされ、また挑戦する原動力になります。
コツ2:大げさに褒めてやる気を促す
子どもはいつも誰かに認めてほしいと思っています。それも特にママに認めてもらいたいのです。イヤイヤ期は、分かりやすいよう、大げさに褒めるといいでしょう。そのとき、子どもの目をしっかり見ながら褒めるのがポイントです。目を見て褒めると、ママが見ていることが伝わり、子どもに安心感が生まれます。この安心感があるからこそ、初めてのことにも挑戦できるようになるのです。また「できたこと」だけでなく、「やっている過程」も褒めてあげることで、やる気を促すことができます。
コツ3:こだわりを認めていろいろなことを吸収させる
こだわりが強くなるのも、イヤイヤ期の特徴です。「これをやりたい」「この服がいい」など、いろいろなことを言って大人を困らせますが、危険なこと以外はできる限りこだわりを認めてあげましょう。ダメと言うと、余計にこだわります。例えば、上着とズボンの組み合わせにこだわったときは、大人から見てセンスがよくなく良くなくても、世間の目は気にせず、好きなように着させてあげるといいですね。ここで大人がやめさせてしまうと、学びのチャンスを奪ってしまいます。うまくいったことも、うまくいかないことも、子どもにとっては全てが学びになります。またイヤイヤ期が過ぎれば、そこまで執着しなくなる場合も多いものです。こだわりからたくさんのことを学ぶ「チャンスの時期」と考えましょう。
コツ4:反対言葉を使って自覚を促す
何でも自分でやりたいイヤイヤ期の子どもは、「自分でやる」と言って挑戦します。しかしうまくいかないこともあるので、結果的に「クツ履かない!」と投げ出してしまうこともありますよね。そんなときは、させたいことと反対のことを伝える「反対言葉」を使うことで、子ども自身が自分でどうしたいのかを、正しく認識させることができます。「クツ履かない」と言ったら、「クツは履かなくてもいいよ」と、やって欲しいことと反対のことを伝えると、「やっぱりクツ履く」と反射的に言うものです。あえてこのようなやり取りをすることで、自分から進んで「やりたい」に変わるのですね。
まとめ
親からすると戸惑いも多いイヤイヤ期ですが、この時期をどう過ごすかで、あとあとの親子関係が変わってきます。子どもがうまくいかなくて怒り出すと、ついついこちらも一緒になって怒ってしまいがちですが、イヤイヤとなってしまう子どもの思いに寄り添うことで、子どもの心が満たされ、親子関係も良好になります。自分の気持ちをしっかり出し、思う存分イヤイヤ期を味わった子どもほど、たくさんのことを吸収できるのです。初めてのことに挑戦する子どもの気持ちになってみると、大変だと思っていたイヤイヤ期が何だか楽しくなってきますよ。自己主張ができない子どもの方がよほど心配です。イヤイヤ期には必ず終わりがくるので、気楽に構えて乗り切りたいですね。