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今度の日曜日は「母の日」、由来は?カーネーションを贈る理由は?
2016年 5月 2日 16:30
今度の日曜日は「母の日」、プレゼント準備は順調ですか?今回は、お母さんへの感謝を伝えて「カーネーション」を贈る「母の日」の習慣の由来についてお伝えします。
日本の「母の日」、もともとはアメリカで誕生
日本の母の日の由来は、アメリカで20世紀初頭に始まった「母の日」が伝わったもの。「カーネーション」を贈ったり、子どもがお母さんにお祝いのメッセージカードを贈るなど似ているところがあります。元々は、南北戦争時代に敵味方かかわらず負傷兵の世話をし、公衆衛生の向上に寄与したアン・ジャービスという女性が亡くなった1905年に、娘のアンナ・ジャービスが、「世界で誰よりも、人のために多くのことをしてくれる人」である「全ての母親」を称えて「Mother’s Day(母の日)」を作り公的な祝日にすることを提唱したことが始まりです。
アンが好きだったのが「カーネーション」
アンが亡くなった3年後の1908年には、主旨に賛同した人々が集まり「母の日」のイベントが行われました。そのときに参加者へ配られたのが、アンが好きだった「白いカーネーション」なのです。この「母の日」の活動はその後も広がっていき、1914年に、5月の第2日曜日が米国の祝日として定められました。祝日に認められたとき、参加者のなかで、お母さんが亡くなっている場合は白いカーネーションを、健在の場合は赤いカーネーションを胸に付けていましたが、その後「赤い」カーネーションをお母さんに贈るという習慣に変わっていったのです。
日本で「母の日」が広まったのは戦後
日本でも1910年代には、教師として来日した女性宣教師たちによって、「母の日」が伝えられました。1931年に文部省の後押しで結成された大日本連合婦人会が、当時の昭和天皇の皇后「香淳皇后」の誕生日である3月6日を「母の日」にしようとしたことがありましたが、戦前は普及までには至りませんでした。改めてアメリカ文化として伝えられた1949年頃から、5月の第2日曜日が「母の日」として定着したと言われています。
ほかの国では日付も由来もバラバラ
アメリカと日本以外にも、世界各国に「母の日」がありますが、日付も由来も異なる場合が多くあります。ヨーロッパの一部のキリスト教圏には、17世紀から続く「Mothering Sunday(マザリングサンデイ)」という、子どもが洗礼を受けた教会で母親に感謝する行事がありました。この日は現在、英国やアイルランドで、ラッパスイセンを贈る「母の日」に似た日に変化しています。また、オーストラリアではアメリカと同じ5月第2日曜日に、母親へギフトを贈る習慣があります。これは1924年にジャネット・ヘイデンという女性が、老人ホームで暮らす孤独な女性たちを喜ばせようと、地元の学校や企業の協力を得て贈り物をしたことに始まります。また、この季節オーストラリアは秋なので、贈るのは菊の花なんだそうですよ。
まとめ
日本では、米国と同様に赤いカーネーションを贈ることが一般的ですが、国によって贈る花や由来が異なるのは面白いですね。それでも、子どもが母親に感謝したり、母親を敬ったりする日であるは共通のようです。忙しい毎日のなかで忘れがちですが、それぞれがお母さんに感謝する一日を過ごしたいですね。