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「虫よけ」身体に悪い?…赤ちゃんも使える「新成分」が3月から発売!

暖かくなってきて本格的なレジャーシーズン、蚊が飛び回る季節も一緒にやって来ました。最近は、デング熱やジカウイルスなどの危険な感染症も媒介する「蚊」。防ぐのに、肌に虫よけ剤を使う人も増えてますね。今回は、この春初めて日本で発売された虫よけ剤の新成分「イカリジン」についてご紹介します。今まで日本で承認されていた虫よけ剤と、何が違うのでしょうか?最新情報をチェックしてみました。

 

ディートって危険っていうけど、ホント?

日本で一般に最も普及している、人体用虫よけ剤は「ディート」と呼ばれ、現在、濃度12%の医薬品と、10%以下の医薬部外品が販売されています。海外では20〜30%と高濃度のディートが配合された虫よけ剤も販売され、濃度が高いほど虫よけ効果が長時間持続します。

ではなぜ日本では、高濃度のディート製品が販売されていないのでしょうか。ディートは、ごくまれに神経障害や皮膚炎などの副作用を引き起こすことがあるからです。また海外で小児への使用を制限する例もあったため、厚生労働省は2007年に、ディートの「濃度表示の義務化」と「小児(12歳未満)への使用時は、保護者などの指導監督の下で、使用回数に制限を設け、顔には使用しない」と通達を出したのです。この通達の小児の箇所は、以下のようになっています。

 ・6カ月未満の乳児には使用しないこと
 ・6カ月以上2歳未満は1日1回
 ・2歳以上12歳未満は1日3回

 

◇厚生労働省 ディートを含有する医薬品及び医薬部外品に関する安全対策について
http://www.mhlw.go.jp/topics/2005/08/tp0824-1.html

新しい虫よけ剤の「イカリジン」の特徴は?

イカリジンは、ディートに代わる虫よけ剤として1980年代にドイツで開発され、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア、マレーシアなど、50カ国以上で虫よけ剤としてすでに登録されている成分です。日本国内ではディートに続く2つ目の虫よけ剤として2015年3月に承認され、この春、製品が初めて発売になりました。ディートの欠点をカバーする主な特徴は、以下のとおりです。

 1.小児の使用制限がないので、赤ちゃんから大人まで使える
 2.繊維や樹脂を傷めないので、ストッキングなど衣類の上からでも使用可能
 3.臭いがない

 

子どもの虫よけ対策

子どもの虫よけ対策は、虫よけ剤だけに頼らず、状況に応じていろいろ組み合わせることをおすすめします。

 1.長袖、長ズボンで肌の露出を少なくする
 2.蚊が好きな黒い色ではなく、なるべく明るい色の服を着る
 3.汗の臭いに寄ってくるので、こまめに汗を拭く

 

虫よけ剤を使うときも一工夫

虫よけ剤を使うときも、使い方を工夫すると、体への影響を最小限に抑えることができます。

 1.口や鼻からの吸引が気になる場合は、スプレータイプではなくシートタイプやジェルタイプを使う
 2.帰宅後は、できるだけ早く、キレイに洗い流す

 

 

qufour(クフール)編集部

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