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【栄養士まなさん節約レシピ3】1人前材料で4人前!野菜活用の裏技教えます

家族みんなの分にはちょっと足りない?でも、放っておくと食べられ過ぎてしまう!そんな材料に一工夫。野菜を賢く活用して、1人前の材料で4人前の料理にカサ増ししちゃいましょう。

 

【メニューその1】巻きしゃぶ

お肉大好きな我が家の夫と息子。放っておくとお肉はいくらあっても足りません。余談ですが、唐揚げ、ハンバーグの仕込みは毎回1kgです。そこで一計を案じた私。長芋とカイワレ大根を豚肉で巻いてみました。名づけて「巻きしゃぶ」。見た目も良くて、さらにヘルシー。いいことだらけです。お客様を招いたときにもお出しできますよ。

 

巻きしゃぶの材料、作り方1:長芋とカイワレ大根を豚肉で巻く

材料:長芋、カイワレ大根、しゃぶしゃぶ用の豚肉 

 

作り方:拍子木切り(棒状に切る)した長芋とカイワレ大根をしゃぶしゃぶ用の肉で巻きます。画像のようにお肉の幅が狭い場合は、2枚使ってください。

 

巻きしゃぶの作り方2:調理方法

土鍋に昆布を敷き、水を入れて沸騰させ、静かに沸騰が続くくらいに火を弱めます。巻いたままの状態の肉を箸でつかんで、昆布ダシの中へ入れます。順番に鍋の中に入れていき、全部入れたらしばらくフタをして待ちます。火加減が強すぎると、巻いた肉がほどけてしまうので注意してください。肉の色が白く変わっていたら出来上がり。取り分けていただきます。

 

豆腐やお好みの野菜なども一緒に煮てください。今の時期なら、春キャベツや菜の花もいいですね。つけだれはポン酢、ゴマだれ、塩などお好みのものをお使いください。私のオススメは梅だれなので、ご紹介します。

 

巻きしゃぶの材料、作り方3:梅だれの作り方

材料と分量:梅干し2個、カツオ節1~2袋、みりん大さじ1、めんつゆ小さじ1

 

作り方:梅干しは、種を取って叩いておきます。叩いた梅干しとカツオ節を合わせ、みりんとめんつゆでのばします。注意点ですが、梅干しの塩分濃度やめんつゆの種類によって塩味の濃さが異なります。味見をして塩辛すぎるような場合は、お好みで酢などを足して「我が家の味」を作ってください。

 

巻きしゃぶの材料、作り方3:梅だれ

 私の家では粉末状の天然ダシを愛用しているので、カツオ節の代わりに、天然ダシの袋の中身を梅だれに加えています。この梅だれは、お好み焼きにも使えます。さっぱり食べられていいですよ。

 

 

 

【メニューその2】ふわふわカツ

ふわふわカツは、棒状に切った溶けないタイプのチーズと肉ダネを薄切りのお肉で巻いて、衣を付けて揚げたものです。外はカリカリ、中はふわふわに仕上がります。中身が柔らかいので、お子さまや、歯の弱い高齢者にも好評のメニューです。

 

ふわふわカツの作り方1:肉ダネ分量と作り方

肉ダネの材料:ひき肉200g、卵1個、塩小さじ半分、コショウ少々
この分量は、薄切り肉にスプーン1杯分ずつ肉ダネを乗せて巻いていくと、約20個できる量です。

 

肉ダネの作り方:用意したひき肉、卵、塩をボウルへ入れ、スプーンで少し粘り気が出るまで混ぜるだけです。今回は豚ひき肉を使っています。鶏でも構いませんが、臭み消しの目的でおろしショウガを少々加えるようにしてください。また、塩の代わりに味噌を使うこともできます。その場合、塩小さじ半分を味噌25g(大さじ1と1/3杯)で換算してください。余った肉ダネは冷凍もできますし、鍋料理、はさみ揚げなどに使い回しもできます。もし、以前に作って残しておいたハンバーグやそのタネがあれば、活用してください。

 

ふわふわカツの作り方2:薄切り肉に肉ダネとチーズを乗せて巻きます

薄切り肉に、スプーン1杯分の肉ダネを乗せてスプーンの背で薄く伸ばし、1cm幅の棒状に切ったチーズを乗せて巻きます。揚げ時間を短くするために、小さめに成形します。小さく作っておくと、お弁当のおかずにも使えて便利ですよ。巻き終わったら、両端を少しつまんでレモン形にしておきます。

 

ふわふわカツの作り方3:衣を付ける

カツの衣は、普通は小麦粉、卵、パン粉と3段階になりますが、ふわふわカツは、時短と洗い物を減らす両方の目的で、水溶きの天ぷら粉、パン粉の2段階にしています。天ぷら粉は少し濃い目に溶いておくと、パン粉がしっかりつきます。目安としては、袋に書いてある水分量の1割減くらいでいいと思います。

 

ふわふわカツの作り方4:揚げる

170℃の油の中火で4~5分ほど揚げます。きれいなキツネ色になり、カツが浮いてきたら揚げ上がりです。

 

ふわふわカツの作り方5:完成

ペーパータオルの上に乗せて油を切ります。少し冷めてから、横半分に切って中が見えるようにして、たっぷりの生野菜やレモンとともに盛り付けます。お好みですが、アスパラやインゲン、青ジソなどの緑の野菜を肉ダネと一緒に巻いても、彩りがよくていいと思います。

 

 

【メニューその3】そばサラダ

たった1袋のゆでそばが、なんと4人前のサラダに変身します。「スーパーの店頭で、おそばが1袋だけ半額だった」、なんてことがよくありますよね。たった1袋では、もちろん家族全員分には足りません。でも、サラダにすれば全員分のおかずになりますよ。

 

そばサラダの作り方1:材料

「これがなければいけない」というものは特にありません。そばのつるつるした食感とは異なる、シャキシャキしたものが合うと思います。またプチトマトとコーンは、味と彩りがアップするので欲しいところです。ほかの野菜は冷蔵庫にあるものなど、お好みでアレンジしてください。私の家でよく使う野菜は、エノキ、シメジなどのキノコ、キュウリ、ツナ缶もしくはカマボコ、水菜などです。千切りにしたニンジンなどもいいですね。 

 

そばサラダの作り方2:そばと一緒に要加熱の野菜類をひと鍋でゆでる

そばと一緒に、キノコなどの加熱が必要な野菜を一つのお鍋で順番に茹でていきます。野菜によって柔らかくなる時間に若干差がありますが、ニンジンならそばが茹で上がる3分前、キノコなら2分前に鍋に投入してください。時間が来たら一緒にザルにあげて水切りします。

  

そばサラダの作り方3:調味と盛り付け

ドレッシングを作ります。材料はめんつゆ、酢、ゴマ油です。めんつゆ:酢:ゴマ油を2:2:1で合わせて、材料と和えます。盛り付けたあとで、上からすりゴマをかけると、さらに香りが引き立ちますよ。

 

【メニューその4】サラダ納豆

実は私、二十歳まで納豆が大嫌いで、食べたことがありませんでした。実は、ほかにも嫌いなものはいろいろありました。そんな私が就いた仕事は、保健所の栄養士。バランスの取れた食事を地域のみなさんに指導する立場です。好き嫌いなんて言っていたら笑われてしまいます。これは、納豆嫌いを克服するために仕方なく考えたメニューですが、食べてみたら食わず嫌いだったことが分かり、今では大好物になりました。

 

サラダ納豆の作り方1:材料

4人前で、納豆は1~2パック。納豆と野菜の割合は1:2~3にします。納豆が80gなら、野菜は取り合わせて200gまで入れることができます。生で食べられるものなら、野菜室に少しずつ残っている野菜を利用できます。またできれば、ネギ、ショウガ、ミョウガなどの香りが強めの野菜を入れるようにしてください。そうめんやカツオのたたき用に売っている、市販の薬味セットを利用すると手軽ですね。また、歯ごたえの良いダイコン、キュウリ、タクワンなどを入れると、納豆独特の臭いが消えて、苦手な人でも本当に食べやすくなります。

 

サラダ納豆の作り方2:野菜をみじん切りにする

納豆以外の野菜類をすべてみじん切りや小口切りにします。ダイコン、キュウリ、タクワンは、歯ごたえを楽しめる5mm角程度の大きさのみじん切りにしてください。写真の分量で、キュウリ、ダイコンが各50g、ショウガ、ネギ、ミョウガ、タクワンが各10gです。

 

サラダ納豆の作り方3:仕上げ

 納豆に付いているタレを利用してドレッシングを作ります。カラシを入れたほうが美味しいですが、お子様や、辛いものが苦手な方にはカラシなしでも大丈夫です。添付のタレに少量のかくし砂糖、オリーブオイル大さじ1、酢大さじ1、めんつゆ小さじ1を加えてドレッシングを作ります。納豆と刻み野菜をドレッシングで和えてできあがりです。

 

サラダ納豆の作り方4:アレンジ

ごはんにかけて「サラダ納豆丼」にもできます。また、メカブ、モズクなどのとろっとした海藻を加えてもおいしいです。その場合、ドレッシングのお酢は不要です。どうしても納豆が苦手な場合は、市販の「蒸し大豆」や「サラダビーンズ」を使ってアレンジしてみてください。豆腐の上からこのサラダ納豆をかけた「まめまめサラダ」もおすすめです。

  

まとめ

肉や大豆製品などのメインのタンパク質と、いろいろな野菜を組み合わせることで、ボリュームアップしたり、目先を変えたり、苦手なものが食べられるようになったりします。今夜のおかずにいかがでしょう。

 

 

まなさん(管理栄養士)

初めて包丁を握ったのは小学4年生。料理好きが高じて管理栄養士に。
主婦歴30年、得意分野は「オカンのメシ」。
大食いダンナと偏食息子のために日々料理を作る。
おしゃれな盛り付けとは生まれてこのかた無縁なのが少し悲しい。