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料理の基本「アクってなに?」下ごしらえでもアクが減らせる!?
2015年 10月 19日 17:00
野菜、肉や魚を煮ると出てくるアク。そのままにしておくと、煮汁は濁り、味に雑味が混ざってしまいます。そのため汁物や煮物ではアク取りをしますが、実は、下ごしらえにも食材のアクを取り除く効果があります。野菜は水にさらしてアクを抜いたり、肉や魚の下ごしらえ振る塩も、味付け以外にアクを先に出しておく効果があります。ではそもそも、アクとは一体何なのでしょうか。取り除かないとどうなってしまうのでしょうか。今回は、アクの正体や取り方についてご紹介します。
そもそも、アクって何?
アクとは、食材もつえぐみや渋味、苦味などの不要とされる成分の総称です。肉や魚から出てくる動物性のアクは、主に血液や水溶性のタンパク質が固まったもの。一方植物性のアクは、金属や酸などからできているものが多く、人間の身体にあまり良くない場合が多いです。というのも植物は、草食動物から身を守るために、動物の身体にとっての刺激成分や栄養の吸収を妨げる成分などをもっています。例えば、ホウレンソウに含まれるシュウ酸はカルシウムの吸収を妨げ、結石の原因にもなると言われています。
野菜のアク抜きは食材に合わせて
野菜の基本的なアク抜きの方法は3つあります。
1. 塩をふって野菜の水分と一緒いアクを抜く
2. 水にさらしてアクを抜く(酢や塩水にすることも)
3. 下ゆでをしてアクを抜く
キュウリやフキなどは、塩をすり込みまな板の上で転がす板ずりをしてアクを抜きます。ナスやジャガイモは水にさらし、ゴボウやレンコンは酢水にさらすことでアク抜きができます。ホウレンソウや菜の花など葉物は塩をひとつまみ入れた湯で下ゆでします。ダイコンのアク抜きは、米のとぎ汁で下ゆで。タケノコは、米ぬかで下ゆでします。ダイコンとタケノコは、ゆで汁が冷めてから取り出すのがコツです。
動物性のアクを取るタイミング
動物性のアクは、スープや煮物を作る時に、沸騰直前くらいから、茶色い泡のような状態で出てきます。泡がブクブクしている時に、手早くアク取りをしましょう。アク取りの方法は、お玉やアク取りですくう方法や、キッチンペーパーやクシャクシャと凹凸をつけたアルミホイルをかぶせて取る方法などあります。手早くすませないと、スープの中へアクが戻ってしまうので、注意が必要です。
アクを取るとどうなるの?
アクを取り除くことで、素材の風味が活き、旨味がまろやかにまとまります。また、アク取りをすることでスープや煮汁が透き通り上品な味わいになる効果もあります。
まとめ
最近の野菜は、昔に比べてアクが少なくなってきていますが、アクをしっかり取ることで、料理の見た目も味もすっきりとしますよ。鍋や煮物が美味しいこれからの季節、温かい汁物などのアクの取り方は「料理の基本『アク取り』!アクって取らなきゃダメ?どうやって取るの?」を参考に上手にアク取りをして、美味しい料理を楽しみましょう。