10分こそうじ
冷蔵庫の“もったいない”をなくすには? 節電、使いきれない調味料の活用も
2022年6月21日 07:05
本格的な夏を迎える前にぜひ、ととのえておきたいのが冷蔵庫です。毎年6月の夏至の日は「冷蔵庫の日」。今年は本日6月21日です。本格的に冷蔵庫が活躍する時期として昭和60年に制定されました。
冷蔵庫は壊れると困る家電ダントツ1位。年中お世話になる家電ですが、意外に性能を知らずにもったいない使い方をしている人も多いのです。
冷蔵庫を上手に使うとたくさんの良いことがあります。
- 光熱費の節約になる
- 無駄なモノを買わなくなる
- ゴミが減る
節電・食品の値上げ・フードロス問題……私たちの生活に密接した多くの課題を、冷蔵庫の使い方から考えていきましょう。
光熱費の節約になる
近頃はたくさんの機能を兼ね備えた冷蔵庫が販売されており、消費電力も10年前と比べ小さくなっていますが、食品の入れ方によってさらなる節電につながることがあります。
まずは冷風の吹き出し口を塞がないようすること、温度が低く出し入れしやすい下段はなるべく開けておくこと、この2つを心掛けるといいでしょう。下段のスペースを開けておくと、とっさにモノを入れやすく、開け閉めする時間を短縮できます。大きな鍋などを一時的に置くのにも便利ですよ。
また冷蔵室の収納量はおおよそ全体の70%が理想とされています。詰め込みすぎると、庫内の冷気の循環が悪くなってしまい、冷えるまでに時間がかかってしまいます。また詰め込んだことで、ほしい食品を「探す」手間が増えます。
「探す=開ける時間が長くなる=庫内温度が上がる」
つまり消費電力が上がってしまうのです。
逆に冷凍室は、凍った食品同士が保冷効果を高めることから、隙間なく入れることが理想とされています。ただ冷蔵室と同様に、開ける時間が長くなると庫内温度は上がってしまいます。「探す」時間を短縮するため、見やすく入れる工夫も必要です。
- 立てて入れる
- 食材を分類する
- ラベルを書いておく
これらの工夫をすることで、食品を探す時間がぐっと短くなりますよ。
無駄なモノを買わなくなる
買い物した食品を冷蔵庫に入れるとき、「これあったんだ~」とダブり買いに気づくことはないでしょうか?
筆者は買い物に行くとき、冷蔵庫にある食材をメモしたり、スマホで写真を撮ったりして行きます。こうすることで在庫がわかり、ダブり買いが減って特売品に手を伸ばすことも少なくなりました。
また在庫を使い切る習慣も付きます。なかなか減らない調味料があれば、調味料からレシピを考えるようにすると使う機会が増え、料理のレパートリーも広がります。
例えば、オイスターソースは中華以外にも積極的に活用します。大根の煮物の味付けや唐揚げの下味に、野菜炒めにも少し加えると味に深みが出ますよ。
便利なチューブ調味料も、期限切れになる前に活用したいもの。
わさびはマヨネーズと混ぜると辛味が抑えらます。マヨわさは、ヨーグルトでのばしてサラダのドレッシングにしたり、サンドイッチのパンに塗っても野菜との相性がよく美味しくいただけます。熱によって辛味が抑えられ風味が増すため、鶏肉や豚肉に塗って焼くのも◎。
しょうがはお手軽炊き込みご飯に。炊飯器に適量の醤油とみりん、キノコ類を加え、最後にしょうがチューブを搾り、スイッチを押すだけで完成です。
これらは我流レシピですが、食品メーカーのHPやレシピサイトからヒントを得て、便利な調味料を最後まで活用してはいかがでしょうか。
ゴミが減る
冷蔵庫は、冷蔵室・チルド室・冷凍室・野菜室、それぞれで温度が違います。食材によって適切な保存温度を知ることは、食材を長持ちさせることにつながります。
各部屋の平均温度を高い順に並べると以下の通りです。
- 野菜室:3~7℃
- 冷蔵室:2~5℃
- チルド室:0~2℃
- 冷凍室:-20~-18℃
さて、家庭の食品ロスで最も多いのが野菜ですが、すべて野菜室で保存するのがいいのでしょうか?
各社冷蔵庫の機能にもよりますが、冷蔵室やチルド室に入れたほうが美味しく保存できる野菜もあるのです。
例えばもやしやカット野菜。実は温度の高い野菜室はNGなんです。これらは菌の繁殖を抑えられる冷蔵室またはチルドルームで保存します。
レタスやキャベツ、つぼみ野菜と言われるブロッコリーなどは、冷気が直接当たらないよう袋などに入れ、冷蔵室で保存することで長持ちします。そのほか、少量ずつ使う野菜はカットして冷凍保存が便利です。
また、冷蔵室よりさらに温度が低いチルド室に入れると長持ちする食材も。味噌、キムチ、納豆などは、熟成・発酵の時間をゆっくりにできるので、チルド室での保存がオススメです。
今回ご紹介したように、冷蔵庫の収納や食品の保存方法をひと工夫することで食生活の幅が広がり、家計にも優しくエコにも繋がります。暑くなる季節に、ぜひ冷蔵庫を見直してみましょう!