老師オグチの家電カンフー
人民の子供たちを矯正する謎の中華ハイテクペン
2020年2月19日 06:30
アグネス・チャンがテレビのCMで、「コドモに『勉強、勉強』言いたくないデスヨネ!」と言っているように「姿勢、姿勢」言いたくないですよね。言って直るもんでもないし。わが家の今年高校生になる息子も、むちゃくちゃ姿勢が悪いです。いわゆる猫背。小さい頃に武道でも習わしておけば良かったんでしょうかね。
と、もはやあきらめていたところ、家電 Watch編集部から、子供の姿勢を矯正するペンが送られてきました。その名は、「正姿護眼筆」。翻訳ソフトによると発音は、「チェン・ツィー・フー・イェン・ピー」。メーカーは、福州林文電子科技有限公司。パッケージには開発者でしょうか、林文老師なる方の顔写真が入っています。ああ、老師つながりでウチに送られてきたんですね。
正姿護眼筆は、その名の通り、姿勢が悪くなるとペン先が凹んで書けなくなります。仕組みは、単純なのか複雑なのか微妙なところです。最初は、ペンの角度を検知しているのかなと思ったんですが、それだけではないみたい。
よく見れば、カメラがペンのお尻に内蔵されています。そして、カメラは常に自分の方を向くよう回転。中国の監視社会はここまで来ているのか、恐るべし! というわけではありません(そもそもネットに繋がらないし)。どうやら、カメラが人影を見ていて、姿勢が悪くなるとペン先を引っ込める機構のようです。
数週間ほど息子に使わせてみて、感想を聞いてみました。息子曰く、「軽すぎず重すぎない。使うときにキャップの置き場に困る(キャップがお尻に挿せない)。長時間書くと指が痛くなりやすい。でも持ちやすい」とのこと。
彼は文具オタクなので、こんなコメントに。聞きたかった感想はそれじゃない。改めて、姿勢との関係について聞きます。
息子「頭が下がりすぎると書けない。持ち方によっては姿勢が良くても書けないことがある」
――持ち方?
息子「小学生とかがよくやるような、ヘンな持ち方」
どんな持ち方なのか再現してもらった(写真)。その時わかったのは、ヘンな持ち方だと本人も気づかず姿勢も崩れていること。正しい持ち方って大事ですね。小さいお子さんのお持ちの親御さんは、鉛筆の持ち方をチェックしてください。
――で、姿勢は矯正されたの?
息子「かなり。最初は全然書けなかった。意識し始めて2~3日使い続けてからは、3時間に1~2回ぐらいしか書けなくならない」
とりあえず、一定の効果はあったようです。しかし編集部からは「試用終わったら返却してください」と言われています。元の悪い姿勢に戻るようなら購入してみようかな。日本での販売はないようですが、中国のオンラインショップ「淘宝(タオバオ)」でチェックしたら、100元ぐらい。新型コロナがなければ買いに行っていたかもしれません。
【編集部注】
記事初出時、100円台と記載しておりましたが、正しくは100元台になります。お詫びして訂正いたします