藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム

石けんいらずの浴用タオル「ハダピカ」特殊ゴムが汚れをキャッチ

家事アイテムオタクなライター藤原千秋が、暮らしの不具合等々への現実的対処法とともに、忌憚ないアイテム使用感をご紹介していく連載記事です
ナチハマ 健康タオル ハダピカ

コロナ禍のせいでめっきり機会がなくなった、ダラダラとした飲み会の類。さして有益でない話を数人で交わす場というものに、いまや得難い価値を思う。かつて、そんな場のひとつで盛り上がった話題に「入浴儀式」があった。

ある人は「掛け湯なしにドボンと湯に飛び込むのが至福で、身体を洗うのはその後」と言い、ある人は「いやいや、湯に浸かる前に必ず頭のてっぺんから足先まで洗わないと不潔でしょ」と言い、ある人は「とにかく毎日必ず2時間ほど浸かり続けるものだ」と言い、ある人は「ものの2~3分でシャワーのみ済ませる」と言い、ある人は「とにかく毎晩子供を入浴させることに必死で自分を洗うのなど二の次である」と言い、皆、酔っ払いながら、やいやい語り合ったものだ。

さて、筆者自身にもいろんな時代があったものだが、子供がある程度大きくなった昨今は、昔に比べて優雅な入浴が叶っている。冷え性なので通年、毎晩浴槽には浸かりたく、ここ数年はおよそ20分程度は入浴にかけることができているのだが、実は毎回洗い場で身体を洗うのは面倒だ、と考えている種族なのである……。掛け湯して浴槽に入り、温まったらそのまま出てきてしまうのが週の半数以上だったりする。

とはいえ「ドボン」「ザバァ」に、いささかの後ろめたさがないわけではなかった。

そんな中、あるとき勧められ、試したのが「ナチハマ 健康タオル ハダピカ」というタオルであった。

一見したところ普通の浴用タオルなのだが、乾いた状態でのテクスチャーは通常のタオルに比べかなりゴワゴワしている。これを湯で揉むと「コワコワ」程度に柔らかくなる。そしてこのタオルで肌をこするだけで汚れが取れるのだという。

ゴワゴワの正体はゴムラテックスで、国産綿の生地表面に特殊な「エポクリン加工」が施されており、このゴム粒子が角質やら皮脂やらを取り去るのだそうだ。

ゴムラテックスの粒子で角質や皮脂を取り去るという

筆者は浴槽内で身体が温まったところでこのタオルを使い、湯の中で気になるところをこすってしまうようになった。その後、湯上がりだけシャワーを軽く浴びるが、そのついでにタオルもすすぐ。そして再度すすいで絞り、そのまま浴室内の物干し竿にかけて一丁あがりという寸法である。

家族で一番最後に風呂に入ることが多いので、後から入る家族のことを考えないで済むというのはあるが、この流れが非常にシンプルで心地いい。ほどほどにスッキリしつつ、石けんを使うより皮脂が残るせいか冬場、皮膚に粉が吹くことがなく、ぜんぜん保湿しなくて済んでいる。

このタオル、風邪などで風呂に入れない場合の「身体拭き」にも最適だという。なるほど。また災害時などの水不足の際にも活躍しそうだ。

入浴かくあるべしという、黄金の手順が誰しもあるだろう。しかしチョット違う道具立てで「当たり前」を変えてみるというのも、暮らしの一興ではないだろうか。

藤原 千秋

主に住宅、家事、育児など住まい周りの記事を専門に執筆するライターとして17年目。リアルな暮らしに根ざした、地に足のついたスタンスで活動。現在は家事サービス、商品開発アドバイザリー等にも携わる。大手住宅メーカー営業職出身、中3、小5、小1の三女の母。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)、『ズボラ主婦・フニワラさんの家事力アップでゆるゆるハッピー‼』(オレンジページ)など著監修書、マスコミ出演多数。