藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム

この小ささは反則技? ステンレスマグボトル「ポケトル」

家事アイテムオタクなライター藤原千秋が、暮らしの不具合等々への現実的対処法とともに、忌憚ないアイテム使用感をご紹介していく連載記事です

 出先にマグボトルを持参し歩いて幾星霜。

 筆者の場合ここ暫くタイガー「サハラマグ」に愛用品を落ち着けていたが、寄る年波と荷物量との兼ね合いで、その容量は500mlから350mlへと縮小傾向にあった。

 そんな350mlのマグボトルに入れるお気に入りの飲み物は……「白湯」である。結局外出先で手に入れにくい白湯ばかり持ち歩いている。年がら年中。

 とはいえ基本的にはコーヒー党なので、白湯ではなくコーヒーが飲みたくなることもたびたびあり、手近なところにドトールやスタバやタリーズがあれば、そこで都度調達していた。

 しかし実のところ、ほんのすこしの隙間、打ち合わせ先に行くまでの待ち時間など微妙なタイミングであるとき、いささか思案することも多かった。いかな冬でも熱すぎて飲みきれずに、紙コップを持って店を出るか、いさぎよく残してくるしかなかったのだ。モッタイナイ。

 紙コップの中身が、あっという間に冷めてしまうのもいただけなかった。またどうせ飲みきれないのであれば、いっそコンビニコーヒーでも良かったような気もするのだけど、飲みかけのこれらを片手に仕事先にお邪魔するのもどうか?

 そんな非常にささやかなもやもやを抱えていたある日、ネットニュースでこの商品の快進撃を知った。

ポケトル
メーカー名DESIGN WORKS ANCIENT
製品名POKETLE(ポケトル)
価格1,200(税抜)

 すばやく実際手に取ってみて、これまでの「水筒」というものへの固定概念を覆す、ものすごい小ささに目をむいた。見たことない。これで容量120mlなのだそうだ。栄養ドリンク並らしい。

 しかしすぐに「いける」と思った。想像以上に「使える」と。

 おなじみスタバのS、つまりショートサイズのコーヒーは240mlあるそうだ。結構な量である。一方、市井のコンビニコーヒー(ホット)の小さいサイズは概ね160〜170ml。わりに差があるものである。

 猫舌の筆者の場合、経験上この160mlを飲み干すのに最短10分必要だった。なので諸々20分以上の隙間時間がないと、悔しくも残りを捨てる羽目になっていた。

 いまコンビニコーヒーを買うとしよう。買ってすぐあつあつのを「ポケトル」に移す。そして残りを飲む。と、量が絶妙にちょうどいいのである。移す間に、すこし冷めるし。そして「ポケトル」に移した分は、あとで余裕を持って飲むことができる。

 軽減税率の絡みで、コンビニイートインとその他の取り扱いにはいまいちスッキリしないものがあるが、テイクアウト前提でも熱いコーヒーを維持できるしくみ、取り入れられるなら取り入れるに越したことはない。単純に美味しいし、飲みかけを「バッグに放り込める」気軽さったらないのである!

「POCKET×LITTLE」でPOKETLEなのだそう
小容量のボトルは荷物を軽くしたい移動にぴったり

藤原 千秋

主に住宅、家事、育児など住まい周りの記事を専門に執筆するライターとして17年目。リアルな暮らしに根ざした、地に足のついたスタンスで活動。現在は家事サービス、商品開発アドバイザリー等にも携わる。大手住宅メーカー営業職出身、中3、小5、小1の三女の母。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)、『ズボラ主婦・フニワラさんの家事力アップでゆるゆるハッピー‼』(オレンジページ)など著監修書、マスコミ出演多数。