ぼくらの自由研究室

ホンダ「N-VAN」を試乗してみたら、自転車ユーザーにたまらない実用性で急激に欲しくなってしまった件

ホンダの「N-VAN」、自転車はどう乗る

最近非常に気になっているのが、ホンダから発売された「N-VAN」。NEW NEXT NIPPON NORIMONO! ニューネクストニッポンノリモノ! をキーフレーズに登場したかと思ったら、急速に売れまくって軽自動車市場を席巻してしまった「Nシリーズ」ですが、その最新型。今度は商用バンのスタイルで登場し、7月に発売されました。

ホンダ「N-VAN」。3タイプあり、写真のなかの白いボディが「N-VAN」、紫ボディが「N-VAN +STYLE COOL」、黄色ボディは「N-VAN +STYLE FUN」です。もちろん各車種ともほかのカラーがあります

筆者はホンダのN-BOX+に乗っています。仕事でも趣味でもN-BOX+を使うことが多々。荷物がたくさん載るのがイイんですよね~。室内空間の居心地も良好。あと走りもなかなかイイ。低重心でキビキビ走ります。

とりわけイイのは、後部座席をフラットにすると、ロードバイクなど自転車がそのまま入っちゃうこと。タイヤを外したりサドルを下げたりする必要ナシで積めちゃうんです。

愛車のN-BOX+。全シートを倒すと「かなり平らに近いフルフラット」になる車種で、車中泊派にも人気のようですが、2017年で製造完了となってしまいました
こんなふうに自転車がスッポリと収まってしまいます! 軽自動車なのにすご~い♪
自転車のハンドルを切る程度で収まり、タイヤなどを外す必要はありません。これはクロスバイク
やや大きいサイズのマウンテンバイクも入ります

で、新型のN-VANですが、写真などで見てみますと、明らかに上記N-BOX+より「たくさん積めそう」です。そして「ラクに積めそう」でもあります。というのは、非常に簡単に「運転席以外が真っ平ら」になることと、「側部の開口が非常に広い」からです。

N-VANの左側から。助手席側ピラーレスで、助手席と後部座席の間に「柱」がありません。また、後方はスライドドアなので、こんなふうにガバッと開口。運転席以外の座席を真っ平らに畳めます

これは荷物を載せやすそう! 左側がここまで開口すると、自転車もラクに積めそうです。メーカーウェブサイトにも「ハンドルを切らない状態の自転車を積める」ことがわかる写真が載っています。う~ん便利そう。

じゃあ、実際に自転車を積んでみよう! 発売済みで試乗車もあるようですので、近くのディーラーへ行き、N-VANに自転車を積み込んでみました。さて、どんな感じなのか? 写真とキャプションで見ていきましょう!

自転車をN-BOX+に乗せて、ディーラーへ向かいます。この自転車はTREKの54cmサイズ(身長175cm前後に適合)のやや大きめのロードバイクですが、N-BOX+なら自転車のハンドルを切れば余裕で積み込めます。この状態で、前席はもっとも後ろにスライドさせています
筆者の固定方法。ラチェット機構のある荷積み紐と後席左右グラブレールを使い、自転車のシート部分を使って固定。これだけでまず倒れることはありません
ディーラーに到着! 「あのぉ~N-VANに自転車乗せて写真を撮って、その写真でN-VANに自転車がどう乗るか的な記事をつくってネットで公開していいですかぁ?」と質問したところ、「いいですよ~♪ ごゆっくりと!」と快諾してくれました。さっすがNシリーズ売りまくりの販社。いろいろ心が広いです
N-VANを後ろから。商用バンっぽい雰囲気です。N-VANは4ナンバーなので、新車購入の2年後から車検です
N-VANと自転車を並べてみました。余裕で入りそうですね
ともあれ、ドアを開いていきましょう
スライドドアをオープン。スライドドアは非電動ですが、とても軽いフィーリングで開閉できました
助手席ドアをオープン。ピラーレスなので柱はありません
いきなり物凄い解放感なんですけどっ!
助手席はこのように床へ収納でき、後部から続く荷室と高さが同じになって真っ平らに
荷物をタップリ積めるのはもちろん、オートバイなんかも積めちゃうそうです
持参した自転車をクルマの横から乗せて軽く固定。何の問題もなく載せられました。……何だこの積み込みやすさは!
前輪を車内前方に寄せた状態で、後部にこの程度余裕があります
後部の余裕は50cmくらいでしょうか
自転車を逆向きにし、前輪を後方に寄せた状態にしてみました。……こ、これなら! ロードバイクが2台乗せられるかも!
筆者の見立てですが、ロードバイクが2台乗りますね。軽自動車がロードバイク×2台のトランスポーターになるって、ナニゲに凄くないですか?
右後部座席を起こしてみました。こうしてもロードバイクが2台乗りそうです。いや、明らかに乗るな、これは!
前方から見たところ。N-VANの後部座席は「とりあえず人が座ることもできますよ」くらいな雰囲気の、なんというか「補助席っぽい座り心地」ですが、でも十分実用レベルだと思います
運転席から見たところ。後部座席の後側と、運転席右側に、けっこうなスペースができつつ、ロードバイクが2台乗っちゃうわけです。わりと感動するレベルの積載量。積み込みやすさなど、非常に高いユーティリティ性もあります
後部座席側から見たところ
今乗っている自転車を左に寄せて、それとは逆向きにした自転車を右に乗せて……って感じでスムーズに積載できそうな感じがします!

という感じで、あっさりと自転車を乗せられました。また、床がフラットで車体後方も右側も開口部が大きくスクエアなので、自転車の積み込みそのものがラクです。車内左右側面が垂直に近いのも良く、大開口のコンテナに自転車を入れるようなスムーズ感がありました。

ただ、このままだと自転車の固定がやや難しいかもしれません。床にはフックを掛けられる箇所があり、それをうまく使えば固定可能。ですが、筆者のように「左右グラブレールを使ってラチェット付き荷積み紐で自転車を固定」するのが難しい。というのは、N-VANにはグラブレールが少ない(もしくは無い)からです。

なので、N-VAN用アクセサリーを使うなどして、自転車をうまく固定する方法を見つける必要がありそうです。アクセサリーのなかには「自転車の固定にピッタリ!」と思われるものもいくつか見られます。

アクセサリーなどを使わずとも、自転車を横倒しにすれば、安定的に積載することができると思います。ステーションワゴンの使用例などにアリガチな「後席をフラットにしてロードバイクを寝かせて積載」みたいな感じで。ただし、あの積み方をすると、自転車以外の荷物を置くスペースが極端に少なくなっちゃいますネ。積載空間の効率を考えると、やはり自転車は立てた状態で真っ直ぐに積むのがベストだと思います。

ともあれ、N-VANに実際に自転車を積んでみたら、もう急激にN-VANが欲しくなっちゃいました! 試乗もさせてもらいましたが、視界も広いし乗り心地も良好。ホンダのクルマはよく走ります。

ヤバいですね~このクルマ。道具としての実用性が突出しています。商用バンなのでもちろん仕事に役立つと思いますが、日常にも趣味にもとても役立つと思いますので、ご興味があればぜひチェックしてみてください。とくに自転車が趣味の人は!

スタパ齋藤