フランスほのぼの暮らし

フランスママに学ぶ「赤ちゃんの歯がため」に使われている代用品7選

赤ちゃんの歯が生えるときは、歯茎を押し上げながら突き出てくるので、不快感で泣いたりグズったりすることがありますよね。今回は、フランスで赤ちゃんの「歯がための代わり」として使われているものをご紹介します。民間療法なので、絶対に効果があるわけではありませんが、実践しているフランスママが多いんですよ。

 

キリンのソフィー

フランス家庭には、子どもの出産準備品で用意したり、出産祝いなどで頂いたりすることが多い「キリンのソフィー」という、天然ゴムで作られているオモチャがあります。手に持って押すと、柔らかい感じの優しい音がするのが特徴で、ほんのり香りも付いています。歯が生えるときの不快感でグズる赤ちゃんに持たせると、これをかじって自分で不快感を和らげてくれるのです。口に入れても問題のない素材で、口の中を傷つけることもないので、フランス人家庭では昔から、歯が生えるときにグズる赤ちゃんの救世主として使われています。パパやママ、祖父母も同じように使って来た家庭では、自分が使っていたソフィーを大人になっても大事にもっていて、子どもに使わせることもあるんですよ。

 

琥珀のネックレス

フランスの薬局やベビー用品店、パワーストーン販売店などに行くと、赤ちゃんの歯が生えるときに痛みを軽減させる効果があるといわれている琥珀のネックレスが売られています。これは身に付けて使うので、実際に噛んで使うわけではありませんが、キリンのソフィーと同様にグズり解消に使うフランスママが多いです。小粒の琥珀が並んだ赤ちゃん専用のネックレスで、大人が身に付ける琥珀のネックレスとは別物です。琥珀には鎮静作用があると言われ、歯が生えるときの不快感と、ママを悩ませる夜泣きに効果があるとされています。首回りに付けることに抵抗がある場合には、腕に付けるブレスレットもありますが、歯に近いネックレスの方が人気です。私は、子どもが引きちぎったりして誤飲したら恐いので使ったことはありませんが、実際に使っているママたちには好評です。

 

銀のスプーン

フランスでは赤ちゃんが生まれたときに、出産祝いとして名前入りの銀のスプーンをもらうことがあります。銀のスプーンには赤ちゃんの幸福や無病息災、魔除けの意味が込められており、生涯大切に持ち続けられる1品として人気があるのです。いただいたスプーンは、お祝いとして大事に保管しておくのではなく、歯が生えるときにムズムズしてなんでも噛んでしまう赤ちゃんに、冷蔵庫でキンキンに冷やして渡すと、痛みが軽減されると人気です。私の子どもにも実際に使いましたが、歯が生える時期にはとにかく何でも噛むので、プラスチック製よりも銀のスプーンの方が安心できるうえに、固くて噛み心地が良いのか、喜んで噛んでいて重宝しました。持ち運びにも便利で、洗えば何度でも使えるうえ、飲み込む心配がないので移動の最中などにもよく使われています。

 

フランスパンやバゲットの端っこ

「赤ちゃんがいるフランスの全家庭が実践している」と断言しても良いと言えるのが、フランスパンやバゲットの端っこを歯がため代わりにかじらせる方法です。赤ちゃん連れでの外出中に、お腹を空かせてグズってしまう場合にも重宝するのですが、歯が生えるのが原因でグズっているときには、この方法は最高に効果があります。私も頻繁にやりましたが、赤ちゃんが無心になって齧りまくるので、グズり解消に効果てきめんです。ただし、バゲットの端を使うときは、洋服がヨダレで汚れないようにヨダレ掛けは必須。歯がためのオモチャを渡すよりも時間稼ぎができるので、フランス家庭には欠かせないアイテムです。

 

冷蔵庫で冷やして使う歯がため

ゴムでできた歯がため中にお水の入っているものがあり、これを冷蔵庫で適度に冷やしてから、赤ちゃんに使わせると、噛み心地が良いらしく喜んでかじってくれます。フランスママは、これをいくつか購入しておいて、赤ちゃんがかじって温まると交換して、常に冷たい感覚が得られるようにしている人が多いです。常温でも使えるのですが、ちょっと冷たい方が喜ぶみたいですね。平べったい形のものが多く、噛んでも水が漏れるなどの心配がないので、安心して使わせることができると、フランスママたちに人気があります。

 

市販の解熱剤を与える

熟練したフランスママやベビーシッターであれば、赤ちゃんの歯茎を見ただけで、歯が生えてきそうかどうかがひと目で分かります。夜間に不快でグズったり、発熱があったりして、その原因が歯が生えることだと断言できる場合には、市販の赤ちゃん用の解熱鎮痛剤を与えて解熱と不快感を取り除きます。赤ちゃん用の解熱鎮痛剤には、座薬もありますがイチゴ味のシロップもあって、甘いので喜んで飲んでくれます。あまりにもグズって仕方がない時にはお薬で解決するフランスママも多いんです。副作用はないので、数日間飲ませていても問題はありません。

 

角砂糖を使う人も

フランス人家庭には、かならずと言って良いほど角砂糖が常備されています。赤ちゃんの歯が歯茎の下に白くうっすらと見える状態になってきたら、この角砂糖を歯茎に押し当ててゴシゴシこするのです。生えかけている歯による不快感は、歯茎を押し上げて出てくるときが最高潮なので、この角砂糖で歯茎をこすって「歯が出てくるのを手伝ってあげよう!」という考えらしいです。砂糖の甘さで、歯茎をこすられてもいやがらない赤ちゃんが多く、ザラザラした角砂糖は赤ちゃんのデリケートな歯茎をこするのには、紙やすりのような効果を発揮するそうです。

 

まとめ

赤ちゃんの歯がためには、特に危険がなければなんでも与えてしまうのがフランスママです。スペアリブの骨とか、木べらも活躍させてしまうほど。日本へ帰省した際のお土産として、木でできたごはん用のしゃもじをあげたら、子どもの歯がために理想的だと喜ばれたことがあるぐらいです。

 

クレモンママ

在仏20年、田舎暮らしを満喫中の小・中・高校生の4児の母。趣味はお花を育てること&散歩。人生は楽しく生きたいタイプ。