フランスほのぼの暮らし
フランスママに学ぶ「子どもを本好きにする」幼稚園時代の過ごし方
2017年 9月 4日 07:30
フランス人は幼少時代から、本に親しむように習慣付けられます。今回は、本さえあれば楽しく過ごせる大人になるための、幼稚園時代の過ごし方をご紹介します。小さいころから本に親しんでいるので、思春期や大人になってからもスマホに依存せず、本があれば楽しく過ごせるのがフランス人です。
定期的に図書館へ連行される
フランスの子どもは、幼稚園に入ると、最低でも月に1度は、強制的に図書館へ連れて行かれます。先生と数人の保護者が伴って図書館へ行きますが、子どもは自分で好きな本を選びます。館内で、絵本などの読み聞かせもあるので、子どもは好奇心をかき立てられ、興味のある本を借りて、自宅へ持ち帰ります。本に興味のない子どもでも、定期的に図書館へ連れて行かれることで、次第に本に興味を示すようになります。
図書館での本の読み聞かせに参加する
図書館で、ボランティアや読み聞かせ職人による、絵本の読み聞かせに参加することで、子どもたちの本への好奇心が育ちます。親が読むよりも表現力が豊かで、子どもたちも楽しみながら聞けるようになり、よそで大人の話も聞くことができるようになります。短い絵本から始まり、年令別に異なる本を読んでくれるので、子どもに絵本を読んであげるのが面倒くさいママやパパにも人気です。読み終わったあとには、必ず感想を言い合うのもフランス流。小っちゃくても、自分が感じたことはしっかり言えるようにもなりますよ。
図書館で子どもの「本友だち」ができることも
本を読む習慣が付いて、図書館に通うようになると、同じような親子が必ずいるので、本友だちができることもあります。子ども同士で自分の読んだ本を勧め合ったり、一緒に読んだりするようになるので、図書館へ行くこと自体が楽しみになり、本を読むことが大好きになる子どもが多くいます。フランスの図書館は「おしゃべり禁止」などがなく、静かにしなくてはいけない環境ではないので、親同士でも適度なおしゃべりができます。思う存分感想を言い合うことで、ママのストレス発散や情報収集に役立つ効果もあります。
自宅にも本を用意する
図書館に通うようになって子どもが本に馴染んで来たら、親が自宅に数冊の本を常備します。子どもが簡単に手の届く位置に本を常備しておくと、子どもが自分で本を手に取る習慣ができます。本の種類は、絵だけで楽しめるもの、仕掛け絵本、ちょっとしたお話、ガッツリ物語になっているものなど、気分に合わせて選べるように、種類を取り揃えるようにします。本は、新品でなくてもよく、中古、貰いもの、親が子ども時代に好きで読んでいたものなどさまざまです。
幼稚園では絵本の販売がある
フランスの公立幼稚園には、年に1度、2週間ほど絵本の販売があります。いろいろなジャンルの絵本が取り揃えられていて、2歳児がひとりで読める絵本、仕掛け絵本、寝る前に大人に読んでもらう「365日の夜のお話」なんて絵本もあります。購入は強制ではないのですが、たくさんの親子であふれかえっています。冊数に限りがあり、図書館にない本もあるので、毎回買わない人がいないぐらい人気です。
フランスの子どもが必ず読んで育つ絵本
フランスの子どもたちが必ず読んで育つ絵本に、日本でもご存知のネズミの「メイシーシリーズ」があります。幼稚園での本読みでも大人気で、幼い子どものいる家庭ならば、どこの家庭にでも必ずあります。さらに子どもが大きくなっても、大事に持っている人も多くいます。ほかにも、「赤ずきんちゃん」や「白雪姫」「チュピー」などの絵本のキャラクターは、ヌイグルミや洋服があったりして、子どもに大人気です。
絵本の読み聞かせはパパの役目
フランスでは、子どもが寝る前に絵本を読んで聞かせるのはパパの役目が多く、子どもにとっては楽しい時間です。本の読み聞かせをすることで「本は楽しい」という感覚が育ち、自然と本を読む習慣が身に付くので、大人になるころには、すっかり本の虫が育ちます。スマホがなくても、本があれば楽しく過ごせるようになりますよ。