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富士通ゼネラル、2種類の気流で快適に空調する「DUAL BLASTER」エアコン
(2013/1/18 00:00)
富士通ゼネラルは、室内機の両サイドから風を送って快適に空調するエアコン「nocria(ノクリア) Xシリーズ」を、2月中旬に発売する。10/15/18/20/23畳向けが用意され、価格はすべてオープンプライス。店頭予想価格は27~36万円前後。
2種類の気流で、控えめ運転でも快適な室内を
同社の高級エアコンシリーズ「nocria」に追加された新モデルで、室内機から2種類の気流を送り出す点が特徴。1つ目の気流は、通常のエアコンと同様に、室内機中央部から暖かい/冷たい空気を送る「冷暖気流」だが、2つ目の気流として、室内機の両側面から、室温と同じ温度の風「室温気流」を送り出す。
この室温気流の働きにより、冷房時はより自然な風で部屋の空気を循環して温度ムラをなくし、また暖房時には、温風が部屋の上へ昇ることを抑えて、足元を暖める効果があるという。また冷房時・暖房時とも、控えめな運転で節電しながら快適な空調を実現する効果もあるという。
室温気流の風速は秒速0.2m~0.4m程度。同社では室温気流を送り出すサイドファンについて「DUAL BLASTER(デュアルブラスター)」と呼んでいる。
省エネ性能については、他のnocriaシリーズと同様に、高密度のマルチパス熱交換器や高効率の送風機構などを採用。23畳向けの「AS-X71C2」では、低音時定格暖房能力は9.0kW、期間消費電力は2,903kWhと、トップクラスの暖房能力と高い省エネ性能を備えているという。
節電面では、同時に発表されたnocria Zシリーズ、Sシリーズと同様の機能も備える。具体的には、無線リモコンに内臓された温度センサーが周囲の温度を感知し、暖めすぎや冷やしすぎを自動で抑制する「いる場所コントロール」や、人が部屋にいなくなると自動的に運転を停止する「不在eco」、1つのリモコンで最大5台のnocriaが操作できる「いながら別室コントロール」機能など。近日発売のオプション品「ノクリアリンクコネクタ」を使うことで、富士通のWindows 8搭載パソコンやAndroid搭載スマートフォンなどからもコントロールできる。
本体サイズは全タイプで共通。室内機は890×329×293mm(幅×奥行き×高さ)で、室外機は790×290×620mm(同)。電源は10畳向けが単相100Vで、ほかはすべて単相200V。
デュアルブラスターで新たな需要を開拓。海外向けエアコンのような薄型タイプも
富士通ゼネラルの取締役 経営執行役専務 空調機担当の川島秀司氏によると、デュアルブラスターを搭載した理由について、今まで活用できていなかった「気流」を活かす狙いがあるという。
「空調の快適性を決めるのは、『温度』と『湿度』と『気流』の3要素がある。気流は室内の温度を上げる(下げる)ほか、室内に対流を起こし、空気を撹拌する役割を持っている。これまでのエアコンは、中央の風の吹き出し口1つで、風の強さや向きをだけで空調しようとしていたが、冷気や暖気が当たりすぎたり、逆に弱い運転だと冷気や暖気が届かないなどの問題があった。そのため、扇風機やサーキュレーターを併用していた」
また、同社取締役 経営執行役員上席常務 国内民生営業担当の小須田恒直氏は「今までの省エネエアコンでは実現では応えられなかった新たな需要を開拓する」と、その他のnocriaシリーズと合わせて多様なニーズに対応するとした。
下位モデルとして、海外向けエアコンに似た薄型デザインが特徴の「Fシリーズ」、nocria Sシリーズと同様、室内機で“業界最小”を謳う「Rシリーズ」、廉価モデルの「Jシリーズ」も同時に発売する。全タイプに不在eco機能が搭載されており、待機電力もゼロとなっている。またRシリーズでは、フィルターの自動掃除機能やプラズマイオンの放出機能も備えている。
価格はすべてオープンプライス。店頭予想価格は、FシリーズとRシリーズが11~18万円前後、Jシリーズが8~14万円前後。