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ダイソン、4倍の吸引力を実現した「ダイソン 360 Eye ロボット掃除機」
(2015/10/21 13:17)
ほかのロボット掃除機の約4倍、ロボット掃除機では最も高い吸引力を実現
ダイソンは、他社の4倍の吸引力を実現した「ダイソン 360 Eye ロボット掃除機」を10月23日より、ダイソンの旗艦店「Dyson 表参道」で発売することを発表した。価格はオープンプライス。店頭参考価格は138,000円(税抜)。全国の量販店65店舗で、10月26日から順次発売となる。
ダイソンとしては初めてとなるロボット掃除機。同社ではこれまで17年間にわたり、ロボット掃除機を開発しており、約53.2億円にのぼる投資を行なってきた。キャニスター型のクリーナーにも搭載されているサイクロンシステムと、毎分最大78,000回転する「ダイソン デジタルモーター V2」を搭載することで、ほかのロボット掃除機の約4倍、ロボット掃除機では最も高い吸引力を実現したという。
独自の360°ビジョンシステムで室内を目視しながら進む
室内検知には、独自の360°ビジョンシステムを採用。最大で毎秒30コマの撮影が可能なカメラにより、周囲環境を把握し、その情報を基に詳細な間取り図を構築、効率よく室内を掃除する。本体は、本体周囲に四角を描くように動く。本体の周りの小さい四角を掃除したら、その外側にある大きな四角をなぞっていく。
ダイソンで長く、ロボット掃除機開発に関わったロボット工学主任のMike Aldred(マイクアルドレッド)氏は、この動きに関して「他社製品では、いきなり遠くまで動くものもあるが、ダイソンの考え方ではそれは非効率。まずは、本体の周りから、効率的に掃除していく」と説明した。
なお、本体にはSLAM(Simultaneous Localization And Mapping)という技術を利用した人工知能も搭載されているほか、赤外線センサー、段差センサーなど約22個のセンサーを搭載している。
サイドブラシは不要
また、ダイソンでは、壁際のゴミなどを取るために他社が採用しているサイドブラシを搭載していない。これについては「サイドブラシは、掃除環境を悪化させる要因であって、ホコリを舞い上がらせてしまっている。掃除機のブラシとしては全く機能していない」と話した。
会場では、実際に他社との比較デモも行なった。黒い床素材と、カーペットに重曹を撒いて実験したもので、他社製品が走った後はサイドブラシの跡がくっきりと残っていた。
Mike Aldred氏は、さらにダイソン 360 Eye ロボット掃除機の強みとして、機体と同じ幅のモーター付きブラシを搭載していることを挙げた。
「他社製品は、本体幅は広いのにブラシ幅、吸い込み口が狭く、実際掃除できているスペースが少ない。ダイソンではブラシの幅を機体と同じにすることで、確実に掃除することが可能」
ブラシには、静電気除去効果のあるファイバーブラシと、カーペットもかきわける固いナイロンブラシを採用する。
スマートフォンからの操作に対応
ダイソン 360 Eye ロボット掃除機は、ダイソン製品としては初めてスマートフォンやタブレットからの操作に対応する「スマート家電」となる。専用アプリを使うことで、製品の状態を把握できるほか、掃除のスケジュール設定などが可能。アプリはクラウドにつながっており、ソフトウェアのアップデートやトラブル発生時の解決法などもいち早く対応できるという。
掃除できる広さは無制限
本体のゴミ容量は0.33Lで、駆動時間は最大約45分、充電時間は約2.5時間。掃除できるスペースとしては「無制限」だという。
「駆動時間内に終わらなかった掃除は、1度充電ステーションに戻り、充電してから再び掃除する。その意味では、どんな広さにも対応できるといえる」
なお、ダイソンでは、昨年秋にロボット掃除機発売の発表をし、本来今春に製品を発売する予定だったが、約半年遅れての発売となった。これについては、日本市場のローカライズなどに時間がかかったことを理由として挙げた。
「前回のリリース後、日本でも入念な市場調査を行なった。その結果、運転音がうるさい、充電時間が長いなどの問題が出てきた。我々はこれらの問題をクリアしてから、最高の製品を市場に出したかった」
本体サイズは230×242×120mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約2.42kg。本体カラーはニッケル/ブルー、ニッケル/フューシャの2色。