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オムロンの「卓球ロボット」が進化してかえってきた!

オムロンの卓球ロボット

 昨年のCEATECで話題となったプロダクトの1つが、オムロンの「卓球ロボット」。そんな卓球ロボットが進化して展示されている、ということでオムロンブースへと向かった。

 昨年のロボットは、人間の打ちやすい位置に球を返していた。つまりラリーを続けやすい場所を狙って返球していた。今年は、より人間の卓球能力を引き出させる位置に、打ち返してくるよう設計されているという。

 人が打った球をロボットが、ランダムな位置に打ち返してくる。だが、人が打った直後には、ロボットがどこを狙って打ち返すかが、テーブル上に丸い輪っかで表示される。あらかじめ人が態勢を準備しておけるのだ。そして何度かラリーを続けると丸い位置表示が消え、上達していく気分が味わえるという仕組みになっている。

今年の卓球ロボットはランダムに打ち返してくる

 これは、ロボットの上部にあるステレオカメラで、球の動きを1秒間に80回くらい計測することで可能になる。この情報を元に、球の到達点を予測。さらに卓球ラケットを制御し、予告した位置に球を返すように調整している。

 筆者も卓球ロボットのラリーを体験。さすがに鋭いコースを狙ってくることはなく、初心者でも打ち返せる位置に配球してくれる。ただし右へ左へと、人を動かせる位置に返球してくるため、去年モデルのように棒立ちになっているわけにはいかない仕様だった。

あらかじめ、どの位置に球を返してくるかがテーブル上に丸い輪っかで表示される
ロボット上部のステレオカメラで、球の位置を計測する
卓球ロボットとのラリー

 ロボットとの卓球に興じているうちに、なぜ同社が卓球ロボットの開発をしているのか? という疑問が沸いた。「これはゆくゆくはゲームセンターなどに販売するのでしょうか?」と同社広報に聞くと、次のように説明してくれた。

 「我々は卓球ロボットを売ろうというつもりは全くありません。オムロンはセンシングとコントロール技術がメインです。卓球ロボットは、こうした技術を組み合わせたものを、お客様に分かりやすく訴求するために展示しています」

センシング技術を凝縮したネットワークカメラ

ネットワークカメラ「家族目線」

 先日発売されたばかりのネットワークカメラ「家族目線」も展示されていた。これはネットワークカメラに、画像認識技術を組み込んだセンサーカメラで、同社のセンシング技術が凝縮されているという。

 iPhoneやAndroid端末に対応アプリをインストールして使用する。本機と接続することで、カメラが捉えた人の表情や性別、年齢や視線、ジャスチャーなどの人の状態を認識。

 用途に合わせて複数のアプリを用意している。例えば、赤ちゃんやペットを見守るためのアプリや、高齢者や子どもなどを残して家を留守にする場合を想定したアプリなどがある。赤ちゃんやペット用アプリでは、赤ちゃんが笑った時やペットがカメラに顔を向けたときに写真撮影する機能などが提供されている。

 検出や推定できるのは、顔/手/人体/動体/音声/顔認証/性別推定/年齢推定/表情推定/顔向き推定/目つむり推定。SDKが公開されているため、これらの多岐にわたるセンシング機能を使って、操作するためのスマートフォン用アプリを、ユーザーが作成できる点が大きな特徴。そのため、今後も多彩なアプリが登場し、本機自体の用途が広がる可能性があるのだ。

愛嬌のあるフロントデザイン。口のような部分は赤外線の光源で、夜間撮影を可能にする
今のところ発売予定はないという“人の体”のようなスタンド

24時間体温を計れる、貼り付けて使う体温計

 小型センサーを体に貼り付けて使う「貼り付け体温測定技術」のコンセプトモデルも展示。これまでの体温計とは違い、24時間継続的に体温が計れるのが特徴。計測データは離れた場所にあるスマートフォンで確認できるという。

 例えば、赤ちゃんの急な発熱や、遠隔地で暮らす高齢者の体調変化などを把握するなどの想定をしている。

 実際の商品化については検討されているが、製品担当者によれば2年後くらいを目指して開発しているという。

体に貼り付けて体温を計測する「貼り付け体温測定技術」
センサー部分の厚さは2〜3mm程度

(河原塚 英信)