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日立、厚くて軽い「打込鉄釜」採用の高級炊飯器
（2015/8/5 12:19）
日立アプライアンスは、使いやすさを重視したIHジャー炊飯器「ふっくら御膳 RZ-WW3000M」を、9月中旬に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は11万円前後(税抜)。
5.5合炊きのIHジャー炊飯器。1.2気圧の圧力を掛けたまま高温スチームを発生させる独自の「圧力スチーム炊き」を採用した点が特徴。熱を閉じ込める「全周断熱構造」と「圧力スチーム」により、蒸らし時にも高温スチームを維持するため、もちもちでほんのりと甘みのあるご飯を炊くことができる。
美味しく炊けるだけでなく、使いやすさにもこだわった
RZ-WW3000Mは、美味しさを追求する高級炊飯器の中でも、使い勝手にこだわっている。同社が高級炊飯器の購入者にアンケートを取ったところ、重視するポイントの1番が「美味しさ」、続いて「内釜」「使いやすさ」の順になったという。一方で不満に感じていることは「使いやすさ」がトップになり、使用後に洗うパーツが多いなどの意見があった。
日立アプライアンス キッチン商品企画部 伴 秀樹氏は、使いやすさを重視した背景について、次のように語った。
「ユーザーが一番重視する“美味しく炊ける”というのは当たり前のことですが、高級炊飯器はその仕組みから、内ブタや蒸気口などにスチームやおねばなどが付いてしまうため毎回洗う必要があります。こうしたところが不満の原因になっているので、改善の余地があるということになりました」
使いづらさを改善するために、内ブタと蒸気口を一体型にし、本体から簡単に取り外せる構造にした。洗浄するパーツは従来モデルでは毎回4点洗う必要があったが、RZ-WW3000Mでは3点とし、洗浄時間を短縮した。また、パーツをシンクに運ぶ際にも、こまごまと部品を持っていかなくて済むという。
内釜は40%軽量化! 運びやすく洗米しやすい
また、内釜の軽量化も実現した。ユーザーが内釜で魅力的だと感じるポイントは「厚さ」にあるとする反面、実際に持ったときに重いと使いづらさを感じるという。
そこで同社は持ったときの軽さをポイントにし、“厚くて軽い”内釜を目指した。軽量のアルミ合金を使った高伝熱厚釜「打込鉄釜」を採用し、従来モデルより40%軽い約720gを実現。洗米時や持ち運ぶときに、腕に掛かる負担を低減したという。
また、アルミ合金は熱伝導性に優れているといった特徴もある。アルミ合金で成形した内釜にIH発熱効率が高い鉄を溶射することにより、底部で発生した熱を内釜上部にすばやく伝え、上下の炊きムラを抑えられるという。
このほか、フタを開けるときのボタンは斜め下に押し下げるように設計。水平方向に押し込む従来の方式と比較して、スライド式で手前に引き出す調理棚の上でも、棚が動かずスムーズに操作できるという。液晶表示部の文字サイズも15%拡大しており、視認性を向上した。
ご飯のもちもち感は3段階で炊き分け可能
炊き分け機能では、ご飯のもちもち感を選べるように3段階で調節可能。お米を浸す温度・時間、蒸らしの時間を自動で調整し炊き分けられるという。甘みが少なくカレーライスや酢飯に適した「もちもち感1」、通常の炊飯に使いやすい「もちもち感2」、甘みが多くお弁当などで冷めても美味しく食べられる「もちもち感3」を用意する。
実際に「もちもち感1」と「もちもち感3」を食べてみたところ、1の方はしゃっきりとした噛みごたえの印象。3は噛めば噛むほどねばりが出てきて、甘みを感じられた。
また、ご飯の硬さも調節できるように、内釜の水位線は細かい表示を設けている。同じ5合でも「やわらかめ」「かため」の水位線があるため、好みに合わせて水の加減がしやすい。これにより、もちもち感と硬さを組み合わせて、全9通りの炊き分けが可能になった。
このほか、少量炊きがしやすいように、細かく加熱を制御する「2合まで」「1合まで」の専用コースも搭載している。
本体サイズは、268×352×237mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約6.6kg。定格消費電力は1,400W。しゃもじや、無洗米用軽量カップなどが付属する。カラーはブラウンゴールドとメタリックレッドの2色。