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サイクロン部を完全再設計したダイソンのキャニスター型掃除機「DC63」

左から、ハイエンドの「DC63モーターヘッド コンプリート」、中位機種の「DC63 モーターヘッド」、ヘッドの種類が異なる「DC63 タービンヘッド」。吸引力などの本体性能は同等

 ダイソンは、サイクロン部を完全再設計したキャニスター型掃除機「DC63」を本日より全国の家電量販店で販売する。価格はオープンプライス。付属ツールの種類、ヘッドの種類によって3機種が用意される。ハイエンドの「DC63モーターヘッド コンプリート」の参考価格は93,800円(税抜)、中位機種の「DC63 モーターヘッド」は83,800円(税抜)、ヘッドの種類が異なる「DC63 タービンヘッド」は74,800円(税抜)。

 ダイソンの特許技術であるサイクロン部を大幅に見直した新モデル。サイクロンの数が従来より多い「2Tier Radial(ティアーラジアル)サイクロン」を新たに搭載し、0.5ミクロン(髪の毛の直径の1/10の大きさ)の微細な粒子をさらに多く取れるようになったという。

ヘッドやホースなどを装着した状態
カットモデル。従来よりサイクロンの径が小さく、数が多くなっている
ダイソンのエンジニア、アレックス ノックス氏

 ダイソンのエンジニア、アレックス ノックス氏は「DC63はサイクロン部を完全に再設計した。サイクロン掃除機の設計においては、空気とダストをいかに効率良く分離するかが最大の課題となる。パワーがないのは問題外だが、サイクロン部のパワー消費が大きすぎてもダメ。小さなサイクロンをたくさん搭載することで、対立するこの2つの問題を解決した」と説明する。

 モーターは、前モデルの「DC48」より採用している「ダイソンデジタルモーターV4」を引き続き搭載。「世界最小クラスの一体型1,150Wモーター」で、小型でありながら、強力なパワーを発揮するという。

 会場では日本メーカーのサイクロン式掃除機との性能比較テストが行なわれた。新品の掃除機2台を使って、カーペットに擦りこまれた小麦粉を吸うというもの。国内メーカーのフィルターは小麦粉で真っ白になっていたのに対し、DC63のフィルターはきれいなままだった。また、その後国内メーカーで掃除した後のカーペットをDC63で掃除したところ、多くの小麦粉が吸引された。

国産のサイクロン式掃除機との性能比較テスト。新品の掃除機2台を使って、カーペットに擦りこまれた小麦粉を吸う
吸い終わった後。クリアビンにはたくさんの小麦粉が溜まっている
ダイソンのフィルターには小麦粉は付着していなかった
こちらは国産のサイクロン式掃除機のフィルター。表面には小麦粉が付着していた
フィルターがセットされていたダストボックスフキンも白くなっている
国内メーカーの掃除機で掃除した後のカーペットをDC63で再度、掃除する
クリアビンには再び多くの小麦粉が吸引された

 本体サイズは193×361×253mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は2.75kg。上位機種の「DC63モーターヘッド コンプリート」には、2つの逆回転するブラシでカーペットや家具に付着したゴミなどを取り除く「タングルフリー タービンツール」、静電気が発生しにくいカーボンファイバーを採用した「カーボンファイバー ソフトブラシツール」、回して曲げることもでき、すき間の掃除に便利な「リーチアンダーツール」、布団掃除に便利な「フトンツール」が付属する。

阿部 夏子