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2台目以降の買い増し需要で、掃除機の販売が増加

 GfK Japanは、2013年度1月から10月における掃除機の販売台数が前年同期比8%増となったことを発表した。キャニスタータイプは同比5%減と微減したが、スティックタイプは同比16%増、ハンディタイプは48%増、ロボットタイプは41%増で、それぞれ前年を大きく上回り、市場の拡大を後押ししているという。

 掃除機の購入者約870人を対象とした調査では、2割の購入者が現在使用中の掃除機に加えて、追加で購入したと答えた。GfKでは、スティックタイプやハンディタイプ、ロボットタイプの掃除機が、こうした買い増し需要を喚起しているものと見ている。

 タイプ別の数量構成比は、キャニスタータイプが58%、スティックタイプが16%、ハンディタイプが19%、ロボットタイプが5%となっている。

掃除機の販売台数推移。2012年1月から10月と、2013年1月から10月

 電源の方式は、充電式のコードレスタイプの販売台数は前年比32%増と伸長し、販売台数の構成比は同比4%増の20%に拡大した。特にスティックタイプのうち充電式の数量構成比は42%を占め、拡大が顕著という。GfKでは、充電式はキャニスタータイプでも発売が増えており、今後も拡大が見込まれるとしている。

 1回あたりの掃除時間は、「20分以下」が8割を占め、掃除に時間をかけない傾向があるという。

 掃除機の購入予定者900人を対象にした調査では、掃除機の購入時に重視するポイントとして、デザイン性を挙げた人が24%にのぼった。特に、スティックタイプやハンディタイプを選ぶ人ではその割合が36%と高かった。スティックタイプやハンディタイプは収納せずに設置され、目に触れる機会が多いため、デザインが重視される要因になっているという。

 GfKでは、「大型冷蔵庫やエスプレッソマシンといった他の生活家電と同様にデザイン性を付加価値として掃除機の需要を喚起できるかが注目される」とコメントしている。

スティックタイプやハンディタイプを選ぶ人は、デザイン性を重視する傾向にあるという

小林 樹