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シャープ、“業界初”地震の揺れを感知してドアをロックする冷蔵庫

〜最大25%の節電機能、音声ガイド機能も

プラズマクラスター冷蔵庫 SJ-GF60Y クリスタルホワイト(左)とグラデーションレッド(右)

 シャープは、地震時にドアをロックして転倒と食品の飛び出しを防ぐ“業界初”の冷蔵庫「プラズマクラスター冷蔵庫 SJ-GF60Y/SJ-GF50Y」を、9月20日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は、庫内容量が601LのSJ-GF60Yが360,000円前後、501LのSJ-GF50Yが310,000円前後。

揺れるとドアにロックがかかり、本体が倒れるのを防ぐ。最大25%の節電機能も

耐震ロック機構の仕組み。特許出願中という

 シャープでは最高級モデルに当たる、6ドアの冷蔵庫。業界で初めて、冷蔵室上部2カ所に耐震ロック機構を備えた点が特徴となる。

 地震などにより冷蔵庫が揺れると、耐震ロックのレバーが下りて、左右のドアが自動的にロックされる。ドアが揺れで開くことによる食品の飛び出しが防止できるという。また、ドアが開かないことで、前方への重心の偏りが抑えられ、冷蔵庫本体の転倒も抑制できるという。ドアロックは揺れが収まった後で自動解除される。

 なお、耐震ロックは冷蔵室のドアにのみ搭載されており、野菜室や冷凍室には用意されていないが、これは野菜室や冷蔵室が開くとつっぱりになるため、本体が倒れにくくなるためという。

冷蔵室の上部2カ所に耐震ロックが付いている
ロック機構。飛び出ているフックでドアが開くのを抑える
ドアを開いたところからロック機構を見る
実際に冷蔵庫を揺らしているところ。ロック機構がない冷蔵庫(動画前半)は、庫内の食品が出てくるが、ロック機構を搭載した機種(後半)は、まったくドアが開かない
揺れている最中はドアが開かないが、揺れが収まるとロックがはずれ、簡単に開く

 節電機能では、庫内に搭載された全25種類の省エネ技術を活用する「節電25」モードを搭載した。同モードでは、庫内温度が安定している時は、ほとんどの運転を停止状態にする「スリープ制御」を行なったり、外出時など長期間ドアを開閉しない場合は、コンプレッサーを低速回転に切り替えて庫内の冷やしすぎを防ぐ。また、電力を多く消費する製氷、除霜運転では、ドアの開閉頻度や貯氷量、外気温をきめ細かく検知して、運転を適切に制御する。

 同社では節電25モードについて、通常運転に比べ最大約25%節電できるとしている。

「節電25モード」では、センサーなしの場合と比べ最大で約25%節電するという
庫内に搭載した25個のセンサー技術一覧
新たに採用したコンプレッサーやファン、基板なども、節電25に含まれる
節電25モードは、庫内のボタンでON/OFFする

音声機能「ココロエンジン」が節電をアドバイス

 さらに新機能として、同社のお掃除ロボット「ココロボ」に搭載されている音声技術「ココロエンジン」も搭載。センサーと連動し、運転状況を見守りながら、約100種類の音声メッセージを発する。音声は自動または本体の「聞いて」ボタンを押すことで流れる。

 内容は「今日の冷蔵庫ドアを開けた回数が35回になりました」「熱いものは冷ましてから入れてね」といった節電のアドバイスから、「停電がありました。食品や水、時刻の設定状態を確認してくださいね」「給水タンクの状態を確認してね」といった使い方のサポートも行なう。このほか「おはよう。今日は9月5日木曜日。今日もがんばりましょう」「いつも大切に使ってくれて、ありがとう」といったメッセージも用意されている。

音声ガイド機能「ココロエンジン」を搭載。節電のアドバイスを行なう
ココロエンジンは、本体のランプを点灯し「聞いてほしいこと」を知らせる。その下の「聞いて」ボタンを押すと、その内容を音声でユーザーに知らせる
「今日もがんばりましょう」「いつも大切に使ってくれて、ありがとう」といったメッセージも用意されている
ドアには各種運転を知らせるアイコンとボタンが用意されているが、ココロエンジンの音声を聞く「聞いて」ボタンはアイコンの下にある
停電に対応した機能も用意される
「聞いて」ボタンを押して、ココロエンジンの音声を再生しているところ

プラズマクラスターイオンで庫内のキムチ臭を抑制

 また、シャープの除菌・脱臭イオン技術「プラズマクラスターイオン」の放出機能も搭載。庫内に同イオンを放出することで、浮遊カビ菌や食品表面の付着菌を除菌し、庫内の冷気をキレイにするという。

 プラズマクラスターイオン機能ではさらに、「強脱臭モード」と「プラズマクラスター見守り運転」機能を搭載。強脱臭モードは、脱臭フィルターに庫内を浮遊するニオイを吸着させ、プラズマクラスターイオンを集中照射することで、ニオイ粒子を分解、脱臭するというもの。約5時間の連続運転で、キムチなどの強いニオイを抑えるという。

 プラズマクラスター見守り運転は、冷蔵庫のドアを閉めた直後に、集中的に同イオンを放出し、庫内の清潔性を維持するためのモード。人工知能がドア開閉の多い時間帯や、キッチンの温度が上昇した際に、イオンの放出時間を自動的に通常の1.5倍に延長する。

庫内のニオイや菌を除去する効果があるとされるプラズマクラスターイオンの放出機能も備える
プラズマクラスター見守り運転では、ドアの開閉が多い時間帯やキッチンの室温が高い時間帯に、イオンの放出時間を1.5倍に延長する
野菜室。閉性を高めて野菜に直接冷気を当てない「高湿ロック機構」と、輻射冷却効果を高めて冷えムラを防ぐ「ステンレスプレート」を搭載する

 このほか野菜室には、密閉性を高めて野菜に直接冷気を当てない「高湿ロック機構」と、輻射冷却効果を高めて冷えムラを防ぐ「ステンレスプレート」を搭載。野菜の表面にくぼみが発生し品質が低下する「低温障害」を抑え、葉野菜、果菜、根菜が約2倍長持ちするという。

 SJ-GF60Yの本体サイズは750×728×1,820mm(幅×奥行き×高さ)。定格内容量601Lのうち、冷蔵室は315L、冷凍室は176L、野菜室は110L。

 下位モデルとして、ココロエンジンを省いた「SJ-XF50Y」(容量501L)、「SJ-XF47Y」(465L)、「SJ-XF44Y」(440L)、「SJ-XW44Y」(440L・両開きドア)も、順次発売される。全機種にプラズマクラスターイオンの放出機能と節電25モードを搭載する。耐震ロック機能は、SJ-XW44Yを除く全機種に採用されている。

ココロエンジンを省いた4機種も順次発売する
SJ-XW44Yは、シャープ独自の両開きドア「どっちもドア」を採用する
【プラズマクラスター冷蔵庫のラインナップ】
品番 SJ-GF60Y SJ-GF50Y SJ-XF50Y SJ-XF47Y SJ-XF44Y SJ-XW44Y
定格内容積 610L 501L 501L 465L 440L 440L
冷蔵室 315L 268L 268L 253L 228L 228L
冷凍室 176L 143L 143L 131L 131L 131L
野菜室 110L 90L 90L 81L 81L 81L
ドアの数 6ドア 6ドア 6ドア 6ドア 6ドア 5ドア
ドアタイプ フレンチドア フレンチドア フレンチドア フレンチドア フレンチドア どっちもドア
(両開き)
ドア材 強化ガラス 強化ガラス 鋼板 鋼板 鋼板 鋼板
耐震ロック -
節電25
ココロエンジン - - - -
プラズマクラスター
ステンレス
ロック野菜室
- - - -
店頭予想価格 360,000円
前後
310,000円
前後
260,000円
前後
250,000円
前後
240,000円
前後
230,000円
前後
発売日 9月20日 9月20日 10月11日 10月22日 10月22日 12月10日

野菜室や冷凍室にロックがないのは、その方が倒れにくいから

シャープ 健康・環境システム事業本部 大塚尚孝 副本部長

 シャープの健康・環境システム事業本部 大塚尚孝 副本部長は、耐震ロック機構を搭載した理由について、ユーザーの「安心、安全志向の高まり」を指摘している。

 「日本のほとんど地域で、30年以内に震度5の地震の発生が予測されている。日本は地震大国であることは誰もが痛感しており、毎日を安全に暮らしたいという欲求が以前にも増して高まっている。『不安』に対する意識調査でも、『大地震・津波』を挙げる人がもっとも多かった。住宅や家具業界では、地震に備えて耐震仕様を標準装備する動きが加速している。我々も、基本性能に取り組むとともに、安全、安心という開発視点で冷蔵庫の役割を進化させていきたい」

日本の大部分は、30年以内に震度5の地震が発生すると予測されている
不安に対する意識調査では、「大地震・津波」を挙げる声がもっとも多かった

(正藤 慶一)