経済産業省、定置用リチウムイオン蓄電池の補助金制度を開始

~公募総額は210億円。補助率は1/3
定置用リチウムイオン蓄電池の補助金の対象となる、パナソニックの「LJ-SA32A」

 経済産業省は、3月30日より定置用リチウムイオン蓄電池の補助金申請の受け付けを開始した。公募総額は210億円。個人・法人いずれも申請が可能で、補助率は購入額の1/3。

 一般家庭や事業所に導入される定置用リチウムイオン蓄電池の設置費用を補助し、電力需給の合理化の促進を目的とした補助金制度。制度の執行は一般社団法人 環境共創イニシアチブ(SII)が行なう。

 補助対象者は、SIIが指定する蓄電システムを設置する個人または法人。リース事業者や新電力(PPS)事業者も対象となる。補助率は定額で、機器費の1/3。補助上限額は、個人が100万円、法人が1億円。対象の蓄電システムはSIIのホームページにて公開されており、現在のところソニー、パナソニック、エリーパワーの3社7製品が対象となっている。

 申請には、蓄電システムの購入・設置前に行なう「予約申請」と、設置後に行なう「交付申請」が必要になる。補助対象機器であっても、予約申請の開始前に購入、設置された場合、あるいは補助対象の機器に指定される前に購入・設置した場合は対象外となる。

 事業期間は2014年3月31日までだが、申請の受け付けは、予約申請が2013年12月31日まで、交付申請が2014年1月31日まで。公募総額は210億円で、申請の合計額が予算額に達した場合は、補助事業期間内でも終了する。

 SIIでは4月より、補助金申請の応募に関する説明会を全国で開催する。4月は東京/仙台/大阪で、5月は名古屋/札幌/広島/高松/福岡/沖縄。時間や会場の詳細は、決定次第ホームページで順次発表されるという。

【SIIのホームページにて公開されている補助対象機器一覧(3月30日時点)
事業者名パッケージ製品名称パッケージ型番蓄電容量定格出力
ソニー業務用蓄電池ESSP-2000L2.2kWh1,000W
パナソニックリチウムイオン蓄電システムLJ-SA16A5K1.6kWh700W
LJ-SA16A6K1.6kWh700W
LJ-SA32A5K3.2kWh700W
LJ-SA32A6K3.2kWh700W
エリーパワーパワーイレ・プラスPPS-112.45kWh1,000W
PPS-202.45kWh1,000W

申請から補助金が支払われるまでのフロー

【お詫びと訂正】初出時、文中のエリーパワー社の表記に誤りがありました。訂正してお詫びさせていただきます。





(正藤 慶一)

2012年4月3日 00:00