経産省、大口需要家向けの電力使用制限内容を発表

~病院、鉄道、データーセンターなどは除外や制限緩和

 経産省は、大口需要家への電気の使用制限について実施要項を公開した。これは、電気事業法第27条による強制的な電気の使用制限について具体的な内容を公開したもので、500kW以上の契約を結んでいる施設が対象となる。対象となる施設は、使用電力の上限が昨年実績を15%削減した値に制限される。

 制限対象地域は、東京電力及び東北電力の管内。制限期間は、東京電力管内が7月1日~9月22日の平日、東北電力管内が7月1日~9月9日の平日で、制限時間はいずれも9時から20時。

 なお、東日本大震災の避難所や福島第一原子力発電所の周辺地域などは使用制限の適用除外とされる。また、 社会や経済活動に与える影響を避けるため、下記の業種については、一定の緩和処置がとられる。

1.生命・身体の安全確保に不可欠な施設(病院、上下水道等)
2.安定的な経済活動・社会生活に不可欠である一方、電力の使用形態から制限の一律適用が困難な施設(鉄道、クリーンルーム、データーセンター等)
3.被災地の復旧・復興に必要不可欠な施設(被災地の自治体庁舎等)

 緩和措置には幅があり、医療施設は削減率0%、鉄道は12時~15時のみ15%で通常は0%、空港ターミナルは5%などとなっている。






(伊達 浩二)

2011年5月26日 00:00