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都会はスギが少ないのに、花粉症患者が多い理由は「アジュバント」
――ダイキン、花粉対策セミナーを開催

 ダイキン工業は、花粉の上手な対策方法を紹介する「ダイキン空気の勉強会」を、13日、報道関係者向けに開催。都市部の花粉は、症状を悪化させる「アジュバント」という物質が含まれており、その対策として同社の空気清浄機が有効であることをアピールした。

ダイキンの加湿空気清浄機「うるおい光クリエール MCK75L」 本体サイズがコンパクトな下位モデル「MCK55L」(中央)と「MCK40L」(左、右)

花粉の飛散量は全国的増加。水戸/高崎/大津は特に多い予想

ダイキン工業の空調生産本部 ルームエアコン商品開発グループの香川早苗氏

 会ではまず、2011年春の花粉飛散量の予測を発表。環境庁の調査によると、2010年の夏の猛暑により、飛散量は全国的に増加すると見られており、少なかった2010年春シーズンと比べると、全国的には2〜6倍、東海・近畿の一部では10倍との予想が発表されている。飛散量の多い地域としては、茨城県水戸市・群馬県高崎市・滋賀県大津市が挙げられている。

 セミナーの講師を務めたダイキン工業の空調生産本部 ルームエアコン商品開発グループの香川早苗氏は、花粉の飛散量が増えたり減ったりする理由について、花粉は気候の影響を受けやすい点を指摘。「特に、7月に高気温が続き雨も少ないと、スギは“今こそ生命を増やすぞ”と、どんどん増やす準備をしていく。また、1年前の飛散量が少ないと、さらにパワーをチャージしている。今年は残念なことに、その状況が重なっている」という。

 なお、2010年夏が猛暑ではなかった九州や四国は、花粉はあまり育っていないため、平年比よりも飛散量は少ないという。香川氏はこれらの地域を、沖縄とともに、今年の“避花粉地”に利用したいとしている。

花粉の飛散量が増える気候条件を、2010年の夏はすべて満たしていたという 2011年春は、全国的に昨年の2〜6倍の飛散量が見込まれている。特に、水戸・高崎・大津で多くなるという 花粉の飛散開始日の予測。東京は2月中旬頃という

スギが少ないのに、都会には花粉症患者がなぜ多い? 答えは「アジュバント」

日本のスギ林の面積は増えていないのに、花粉の飛散量は年々増加し、花粉症患者は都会を中心に増え続けている

 香川氏はここで、日本のスギ林の面積は増えていないにも関わらず、花粉の飛散量が年々増加し、花粉症患者も増えているというデータを披露。特に、東京/神奈川/埼玉/千葉/愛知/大阪といった、スギの少ない都市圏で花粉症が増えているという。

 香川氏はこの原因のひとつを「アジュバント物質」とした。アジュバント物質とは、花粉などのアレル物質と一緒に吸うことで、アレルギー症状が悪化する物質のこと。都市部の空気には、排気ガスによりNOx(窒素酸化物)やディーゼル排気粒子といった大気汚染物質が多く含まれているが、これらが山から都会へと移動してくる花粉に吸着し、アジュバント物質として体内に取り込まれるという。

 アジュバント物質には、「粒子系アジュバント」「ガス状アジュバント」の2種類があり、これらは花粉とは別に、アレルギー反応を導く体内の免疫系細胞に対して直接刺激を与える。このため、体内のアレルギー抗体の生成が無意味に促進され、アレルギー症状がより悪化させる「アジュバント効果」を引き起こすという。

都会の花粉には、花粉症の症状を悪化させる「アジュバント物質」がくっついている 田舎の花粉と都会の花粉の違い アジュバント物質となるのは、NOxなど排気ガスによる大気汚染物質が中心
アジュバントにより、花粉症の症状を約2倍に悪化させるという アジュバント効果の仕組み。アレルギー抗体が無意味に増え続ける

花粉が家に侵入する経路は「窓」。換気の際は窓を小さく開けるべし

家庭に花粉が侵入する経路のナンバーワンは「窓」

 家庭に花粉が入る経路としては、「窓・換気口」が60%と最も多く、次いで「洗濯物・布団干し」が22%となり、衣類は2%と少ない結果となった。

 花粉の侵入が最も多い「窓・換気口」の対策については、換気する場合には、カーテンを閉めて窓を10cmほど小さく開けたり、換気扇の窓を小さく開けて、利用を短時間に留めるのが良いとのこと。

 「洗濯物・布団干し」については、屋外に干す場合は、花粉が少ない午前中だけにして、その後は部屋干しにするのが良いという。また衣類については、花粉を持ち込みやすいウール製の衣服は避け、花粉が付着しにくく落としやすい綿やポリエステルなどの化学繊維が良いという。

部屋の窓を小さく開ければ、花粉は入りにくくなるという 洗濯物や布団を外干しする場合は、午前中に取り込んでしまおう
花粉が多く飛ぶ気象条件。気温が高い日、空気が乾燥している日などは注意が必要

 花粉が多く飛散する時期は、飛散しはじめてから1週間後から6〜8週間の間が、最も花粉量が多くなるという。さらに、気温が高い日や、空気が乾燥したり風が強い日にも多く、特に、前日と温度差が大きい日にはさらに増加する傾向があるようだ。

 また、雨の日には飛散量は少なくなるが、その翌日には2日分の雄花が開花するため、飛散量が多くなるという。

 「花粉の飛散量は一定でなく、日ごとに増えたり減ったりしている。花粉対策は飛散が減っている日に施したい」(香川氏)


ダイキンの「光速ストリーマ」なら、花粉の中心も、ガス状アジュバントも分解できる

空気清浄機の効果的な使い方。リビングに置き、帰宅後は大風量にするのが良いらしい

 香川氏は次に、同社が販売している加湿空気清浄機「うるおい光クリエール」について、花粉対策に適した使い方を紹介。空気清浄機の設置位置は、人の集まるリビングに、壁沿いの中央壁面がベスト。運転モードは「大風量(ターボ)」にすれば、花粉が床に落ちるまでにキャッチできるため、帰宅後10分以上の運転でも、持ち込んだ花粉がなくなるという。また、加湿運転も同時に行なうことで、鼻の粘膜を保護したり、衣類や家具の静電気を弱めて花粉を付きにくくなるという。

 また、同社独自の除菌・脱臭技術「光速ストリーマ」機能により、花粉の外皮に付着しているアレルゲン「クリジェー1」と、花粉中心の細胞質に含まれるアレルゲン「クリジェー2」の両方を分解できるという。

 「花粉のアレルゲンは二重構造になっており、日本人では9割近くがクリジェー1と2に反応するとされている。これが万が一、空気清浄機から再飛散してしまうと、また花粉として人体に作用してしまう。花粉の外側は非常に硬い殻だが、(光速ストリーマなら)中までしっかりとダメージを与えることができる」

ダイキン独自の技術「光速ストリーマ」なら、花粉の中心やガス状アジュバントも分解できるという

 光速ストリーマには、ガス状アジュバントの分解効果もあるという。

 「粒子系アジュバントならフィルターで濾過できるが、ガスはフィルターを透過するため、また部屋に戻ってしまう。本製品ではガス状のアジュバントもしっかり分解できる機構を備えている」

 なお、花粉の中心やガス状アジュバントも分解できる技術を備えた空気清浄機は、ダイキンだけとのこと。

 香川氏は最後に、生活シーン別にお勧めの運転モードを紹介。帰宅後10〜20分の間は「大風量(ターボ)」で運転し、掃除など家事中は「大風量(強)」、在宅中は「花粉モード」または「自動風量(標準)」が良いとのこと。また、留守中は「自動風量(しずか)」、就寝中は「微風量(しずか)」にするなど、24時間連続で運転することが、花粉やアジュバント対策に有効としている。電気代の目安は、1日で約8円、1カ月で約240円という。

 「帰宅後の約20分の運転だけで、6畳の部屋で室内の花粉はほとんどゼロになる。“空気の掃除機”として活用していただきたいです」(香川氏)

シーン別のお勧め運転モード。24時間運転し続けるのが良いという 「約20分の運転で、6畳の部屋の花粉はほとんどゼロになる」(香川氏)




(正藤 慶一)

2011年1月13日 18:03