荏原バラード製のエネファームが発売中止に

~親会社の経営悪化を受け撤退


2月の国際水素・燃料電池展にて公開された、荏原バラード製のエネファーム
 東京ガスは、同社が7月より一般家庭向けに販売する予定だった荏原バラード製の家庭用燃料電池「エネファーム」について、発売中止を決定したと発表した。

 エネファームは、都市ガスやLPガスなどから取り出した水素を、空気中の酸素と化学反応させることで電気を作り出す、家庭向けの給湯・発電装置の愛称。東京ガスではパナソニック製のエネファームを5月1日に発売しており、7月1日には荏原バラード製のエネファームを発売する予定となっていた。

 しかし、荏原バラードの親会社の荏原製作所が、不況による経営悪化を受け、事業の見直しのため燃料電池事業から撤退、荏原バラードを解散すると決定した。

 これを受け東京ガスは、7月に予定していた荏原バラード製のエネファームの発売を中止。今後はすべてパナソニック製のエネファームを販売していくという。販売目標の1,500台は変更しない。

 なお、荏原バラード製のエネファームは、2005年から行なわれた大規模実証事業にて316台が一般家庭に設置されていたが、今後は東京ガスと荏原製作所が共同でメンテナンスを行なっていくという。




(正藤 慶一)

2009年5月25日 17:10