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パナソニック、洗濯からたたみまで1枚10分で仕上げる未来のランドリー機器など
2017年9月5日 17:33
9月1日~6日にドイツ・ベルリンで行なわれている世界的な家電の展示会「IFA2017」のパナソニックブースでは、未来の暮らしをイメージした展示「Better Living Tomorrow」を行なっていた。可動式の冷蔵庫や、庫内を3段階の温度帯で管理できるワイン・日本酒セラー、鍋の位置を感知し置き場所を選ばずに使える「フリースタイルIH」などいずれもコンセプトモデルでありながら未来の暮らし想像させる、ユニークな製品が並ぶ。
可動式の冷蔵庫「Movable Fridge」は、パーティーなどで飲み物をサーブするシーンや、調理シーンを想定して開発された。リモコンや音声操作で自在に動かせるため、冷たい飲み物や新鮮な食材をキッチンだけでなく、リビングなど、欲しい場所で楽しめるという。インターネットとつながった日本酒クーラー「Sake Cooler」はラベルをカメラで撮影することで、銘柄などを認識。そのお酒に最適な温度を自動で設定、さらにそのお酒に合うおつまみなども推奨してくれる。
リビング空間には、教育機関と連携することで数多くのサービスを提供するソーシャルロボット「Educational Partner」を配置。子供との対話や遊びを通じて、子供の自発的な成長を引き出すという。本体にはカメラも搭載されており、子供の自然な表情を撮影、成長を記録することもできる。
衣類の洗濯乾燥に加えて、畳みや収納まで自動で行なう「Sustinable Maintainer」は、衣類メーカーとの連携によって、服の素材を自動で識別、汚れの具合に応じた最適な洗いを実行する。衣類の洗い方は従来とは全く異なっており、洗剤を含んだミストを衣類に吹きかけ、汚れを含んだ水分を瞬時に吸い込む。この方法によって、衣類1枚あたりの洗濯、乾燥、たたみまでの工程を約10分の短時間とする。
いずれの製品もコンセプトモデルであり、製品化の予定は未定。
そのほか会場ではヨーロッパですでに展開しているスチーマー、イオンエフェクター、クリーニングブラシなどのスキンケア商品や、男性向けのシェーバー、トリマー、ヘアカッターなどを展示していた。
女性向けスキンケア商品は、ゴールドを基調とした日本とは異なるデザインを採用。日本では、若い女性もターゲットとしているが、欧州ではもう少し年齢の高い層をターゲットとし「アンチエイジング」をコンセプトにする。そのためカラーやデザインも落ち着いた雰囲気のものをセレクトしている。
キッチン家電は、専用の機器と組み合わせることでスチーム料理が可能な電子レンジや、ホームベーカリー、スロージューサー、ブレンダーなどを展示していた。いずれも日本とは異なるコンセプトのもとに開発されたもので、デザインも異なる。特にスロージューサーやブレンダーにおいては、欧州に多い「ビーガン(菜食主義者)」をターゲットとしており、よりおいしく、効率的に野菜を摂る手段として、キッチン家電の活用を促進していた。