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2017年上半期の家電市場、高級モデルの好調により金額ベースが上昇~GfK調査

 GfKジャパンは、全国の有力家電・IT取扱店の販売実績データ等を基に、2017年上半期の家電およびIT市場の販売動向を発表した。

 AV関連製品、IT関連製品、生活家電製品を含めた2017年上半期の家電小売市場は、前年並みの販売水準となった。2017年通年の見通しとしては、2016年の市場規模7兆円をやや上回ると予測している。販売形態では、インターネット販売が緩やかではあるが成長を維持しており、2017年通年の家電小売市場における金額構成比は13%程度を見込む。

 生活家電においては、主要製品を中心に概ね堅調に推移した。冷蔵庫の市場規模は前年比1%減の220万台だったが、中容量クラスにもガラスドア搭載モデルが増加したため、平均価格は前年同期から2%上昇。金額前年比は1%増という結果になった。なおガラスドア搭載モデルの数量構成比は、家電量販店では3割を越えたという。

 洗濯機は前年比1%増の260万台で、特に10kg以上の大容量クラスが好調なことから、平均価格は前年同期から3%上昇。金額規模は前年比4%増となった。容量別の数量構成比は、小容量クラス(6kg未満)が31%、中容量クラス(6kg以上8kg未満)が27%、大容量クラス(8kg以上)が42%で、大容量クラスが若干増加したという。大容量クラスの中でも、8kg以上10kg未満が数量前年比2%減であったのに対し、10kg以上は同13%増となった。

洗濯機の市場規模

 エアコンは前年から横ばいの360万台。5月までは前年を上回ったが、夏商戦が本格化する6月に全国的に気温が平年を下回ったことから販売が伸び悩んだという。エアコンの平均価格上昇は継続しており、金額ベースでは前年比2%増となった。

 掃除機は、前年比1%減の400万台で、平均価格に変動はなく金額前年比も1%減となった。タイプ別の市場規模は、スティックタイプが前年比22%増、ロボットタイプは同14%増と好調であった一方、キャニスタータイプは同14%減、ハンディータイプは同14%減となった。キャニスタータイプからスティックタイプやロボットタイプへの買い替えが加速している。

掃除機の市場規模