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山岳救助隊にドローンを本格投入、遭難者捜索活動で対象者発見をサポート

 ドローンを活用したソリューションを提供するアイ・ロボティクスは、日本山岳救助隊のドローン捜索メンバーとして参加、新潟県十日町で行なわれた遭難者捜索活動において、被対象者の発見をサポートしたことを発表した。

ドローンが飛行しているところ

 日本山岳救助隊の遭難者捜索活動において、ドローンを投入したのは今回が初めて。捜索対象者は、1年以上前にバックカントリーで遭難された方で、ドローン探索により2017年6月17日、18日の2日間で発見、収容して遺族のもとに返すことができたという。

 同社からはCOOの小関氏が指揮をとるドローンオペレーション部隊を派遣、日本山岳救助隊の指揮のもと、地上捜索隊と連携して捜索作業にあたった。事前に被対象者のスノーボードが発見されたため、それを元に捜索範囲を設定。遺留品が見つかる可能性が高いといわれる渓流沿いを撮影、捜索範囲を限定していった。

ドローンによる画像

 そして2日目、地上捜索隊が山へ入ってすぐに発見に至った。これは前日にドローンが行なった捜索情報を参考にしたことで、捜索地域を絞り込むことができたためだと考えられる。

 同社では、ドローン探索が、毎年3,000人を超える山岳遭難者が報告されている現状の大きな転換点になる可能性があるとする。一方、課題としては、地域の気象特性や無線技術への深い知識を持つオペレーターの育成、有事における規制の緩和などを挙げる。