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ルンバのiRobot、日本の販売直轄体制へ。セールス・オンデマンドのiRobot事業を買収

 ロボット掃除機「ルンバ」を展開する米iRobot(アイロボット)は21日、日本のiRobot製品総代理店を努めてきたセールス・オンデマンドのアイロボット製品販売事業を買収すると発表した。買収は2017年4月に完了する予定で、買収総額は1,400~1,600万ドル相当。買収完了後はiRobotの日本法人が国内営業販売活動全体を担当する。

ロボット掃除機「ルンバ」

 セールス・オンデマンドは、iRobot製品の日本における総代理店として、2004年から同社製品を取り扱い、日本における家庭用ロボット製品のトップブランドとしてのiRobotブランドを確立、日本市場においてトップシェアを維持してきた。18日にはロボット掃除機「ルンバ」の国内累計販売台数200万台と発表していた。

 iRobotは、日本を「北米につぐ最大の市場で、戦略的に重要な国」と説明。「トップブランドとして引き続き市場を牽引し、営業、マーケティング、ブランド戦略、取引先との関係構築、カスタマーサービスなど、営業販売活動全体を直接取り扱うことで、日本市場における事業の成長を加速させる」としており、この買収により2018年以降の収益、粗利益率、利益の増加を見込む。

 買収完了後は、日本法人には新社長が就任。iRobot本社のクリスチャン・セルダCOO直轄のもと、日本におけるすべての営業活動の責任者となる。

 iRobot会長兼CEOであるコリン・アングル氏は、「これまでは、総代理店を通して、日本におけるプレゼンスとブランド力を確立し、iRobotは市場をリードする企業へと発展した。今回の事業の統合は、消費者向けテクノロジー企業の世界的リーダーとしての戦略的なステップ。統合により、iRobotは激化する日本の掃除ロボット市場への対応力を高め、引き続き市場のリーダーとしてのポジションを確立できると信じている。また、セールス・オンデマンドの当社担当社員がアイロボット社の一員となることを嬉しく思う」とコメントしている。

 なお、セールス・オンデマンドは、今までの経験と知識を活かして、日本市場における他の事業の発展および拡大をより加速させることに注力。セールス・オンデマンドの室﨑肇代表取締役社長は、「アイロボット事業の売却により、ブルーエア総代理店やその他の事業にリソースを投資し集中させ、今後のビジネスの拡大を加速させていく」とコメントしている。