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2016年上半期の白物家電は金額ベースの上昇が販売台数停滞を補う~GfK調査
2016年8月22日 13:13
GfKジャパンは、2016年上半期の家電市場販売動向を発表した。多くのカテゴリで平均単価の上昇がみられ、数量ベースでの需要停滞を補った。
洗濯機は販売台数横ばいも、金額ベースで前年比8%増
洗濯機の販売台数は、前年から横ばいの260万台となった。タイプ別に見ると、縦型は前年並み、ドラム式は数量前年比4%増、二層式は同4%減となった。前年同期のドラム式の需要が低水準だったこともあり、ドラム式がプラス成長となったのは12年上半期ぶりとなる。
洗濯容量別の数量構成比は、小容量クラス(6kg未満)が前年同期から2ポイント増の32%、中容量クラス(6kg以上8kg未満)は2ポイント減の28%となった。大容量クラス(8kg以上)は横ばいの40%を占めたが、洗濯容量10kg以上に絞ると顕著な拡大を見せている。
特に11kgは、モデル数が限られるが1年間で大きく拡大し5%を占めた。洗濯機の平均単価は前年同期から8%上昇し、金額ベースでは前年比8%増となった。
冷蔵庫の販売台数は直近5年間で最小、大容量化のトレンドも一段落
冷蔵庫は前年比2%減の220万台。今上半期の販売台数は直近5年間で最も少なく、需要は回復していないという。容量クラス別の数量構成比は、小容量クラス(200L以下)が45%、中容量クラス(201~400L)が22%、大容量クラス(401L以上)が33%を占め、前年からほとんど変化は見られなかった。ここ数年続いていた501L以上も拡大がみられず、大容量化トレンドは今期では一段落したといえる。
一方、省エネ性能は引き続き向上し、今期販売された冷蔵庫の年間消費電力量の平均値は、前年同期と比較して2%低下した。平均価格は前年同期をわずかに上回ったため、金額ベースでは前年比1%減となった。
掃除機はハンディータイプが大幅減少も、全体は単価アップで金額前年比1%減
掃除機は前年比4%減の410万台となった。スティックタイプは同7%、ロボットタイプは同4%増となったが、シリンダータイプが同2%減、ハンディータイプが同26%減と、全体を押し下げた。
タイプ別数量構成比は、シリンダータイプが47%、スティックタイプが31%、ハンディータイプが16%、ロボットタイプが5%と、スティックタイプが前年同期から3ポイント拡大した。なお拡大が続くスティックタイプでは、コードレスが数量構成比62%を占めるまでに増えた。高価格なスティックタイプとロボットタイプの伸長を受け、平均価格が前年同期から3%上昇したため、掃除機の金額前年比は1%減にとどまった。
エアコンは販売台数前年比10%増、金額12%増と好調
エアコンは前年比10%増の340万台となった。冷房能力別数量構成比では2.5kWが前年同期から3%ポイント拡大し11%となったが、その他主要クラスに大きな変化は見られなかった。
搭載機能別に数量構成比を見ると、人感センサーは前年同期から3%ポイント拡大し47%となった。またスマートフォン連携機能は12%ポイント拡大し69%を占めた。ただし同機器を利用するための別売り機器の販売はわずかで、実際のスマートフォン連携機器の利用は限定的と見られる。
なお、ここ数年増加傾向にあった自動フィルタークリーニング機能は53%に縮小した。エアコンの平均価格は新製品の販売比率増加等により、前年同期から2%上昇した。この結果、金額前年比は12%増となった。