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日立、2kgの砂も持ち上げられるパワフル吸引力のサイクロン式クリーナー

 日立アプライアンスは、パワフルな吸引力と静音性を実現したサイクロン式クリーナー「パワーブーストサイクロン CV-SD900」の記者向け説明会を開催した。7月23日発売で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は90,000円前後(税抜)。

パワーブーストサイクロン CV-SD900

 シリンダータイプのサイクロン式クリーナー。小型・軽量ボディながら吸込仕事率440Wのパワフルな吸引力と、業界最小運転音54dBを両立している。ハイパワーファンモーターの送風機効率向上と、力強いサイクロンを発生させる集じん部「パワーブーストサイクロン」の形状を最適化したことで、本体サイズが同等のモデルと比較して吸込仕事率が10Wアップしたという。

 同社によると、クリーナーの需要動向は、スティックタイプが伸びているという。しかし、紙パック式の需要が微増しており、サイクロン式と合わせてシリンダータイプの構成は全体の約半分を占めている。市場の多様化が進行するも、シリンダータイプの市場は安定しているとする。

 また、同社のサイクロン式クリーナーの購入者に調査したところ、購入時の重視点として「吸込仕事率」「本体の大きさ・重さ」「やさしい運転音」が上位に挙がったという。こうした背景から新モデルでは、吸込仕事率をアップさせながらも運転音を抑えて、パワフルな吸引力と静音性を両立させたという。

クリーナーの需要動向において、シリンダータイプの構成は全体の約半分を占める
同社のサイクロン式クリーナーの購入者は、吸込仕事率や運転音を重視したという

吸込仕事率440Wで2kgの砂を持ち上げる実験

 会場では、吸引力の比較として、2kgの砂を持ち上げる実験が行なわれた。2kg分の砂を入れたペットボトルをパイプにセットし、パイプ上面に掃除機のホース先端を押し当てる。その状態で電源を入れ、ペットボトルが持ち上がるかを実験した。

 結果、吸込仕事率200Wの「中」運転時はペットボトルがかすかに動いただけだったが、440Wの「強」運転時はペットボトルが一瞬で持ち上がっていた。

2kgの砂が入ったペットボトルを持ち上げる実験
吸込仕事率200Wの「中」運転時は持ち上がらない
吸込仕事率440Wの「強」運転時
一瞬で持ち上がった

 ヘッドは、強い吸引力と軽い操作性を実現した「ジェット吸引スマートヘッド」を引き続き採用。ヘッドの上部から床に空気を吹きつけられる構造で、フローリングなどの目地に入ったゴミを浮かせて吸引できる。床へのはりつきも抑えられる、回転ブラシの駆動力を利用した「パワフル自走」と合わせ、ぐんぐん前に進む感覚で操作できるという。

 ブラシの手前には、ヘッドを引くときもゴミを吸い込めるブラシローラーを搭載。ヘッドを前に動かした時と同様に、後ろに引いた時もゴミをしっかりキャッチできる。

ヘッドの上部から空気を吹き付けて吸引する「ジェット吸引スマートヘッド」
青いロールがブラシローラー。後ろに引いた時もしっかりゴミをキャッチする

 また、同社のスティッククリーナーに搭載されている、壁際のゴミをキャッチする「きわぴた構造」をシリンダー式にも採用。ヘッド前面を壁につけたとき、前側から底面へ空気が流れる構造で、取りにくかった壁際のゴミもしっかり吸引するという。ヘッド幅は約30cmとワイドで、広いエリアを一気に掃除できる。

 実際に動かしてみたところ、ヘッドが自走するため力を入れなくても動かしやすい。吸引時に力強さは感じられるが、カーペットで1往復させたときに貼り付くこともなくスイスイと掃除することができた。

カーペットに撒いたゴミを吸引
壁際までピタッと付けられる
後ろに引いた時も吸引している
ゴミをしっかりキャッチし、カーペットにも貼り付かずに操作できる

ビーターでふとんをたたく「電動ふとん吸口」が付属

 アタッチメントは、ビーターでふとんをたたきながらダニなどのハウスダストを吸引する「電動ふとん吸口」や、天井など高いところを掃除しやすい「曲がるロング吸口」などが付属する。

ふとん掃除に適したアタッチメント「電動ふとん吸口」
ビーターでふとんをたたきながら吸引
高いところを掃除しやすい「曲がるロング吸口」
先端の「ワイドブラシ」は着脱可能

 手入れ面にも配慮し、ダストケースを開けたときにゴミが押し出されて捨てやすい「ごみダッシュ」機構を採用。内筒は着脱可能で、髪の毛などの絡んだゴミも簡単に捨てられるという。ダストケースは分解でき、水洗い可能。

ダストケースを開けるとゴミが押し出される「ごみダッシュ」機構
内筒は着脱でき、絡まったゴミなども簡単に捨てられる

 本体サイズは、240×336×290mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は3.5kg。消費電力は約190~960W。本体カラーは、ルビーレッドとシャンパンゴールドの2色を用意。

 このほか、吸込仕事率440Wの「CV-SD700」、410Wの「CV-SD300」、400Wの「CV-SD200」も同時に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は順に80,000円前後、60,000円前後、50,000円前後(税抜)。いずれも電動ふとん吸口は付属しない。

 さらに、小型・軽量にこだわったエントリーモデル「2段ブーストサイクロン」を8月下旬に発売する。吸込仕事率340Wの「CV-SD100」、330Wの「CV-SD90」の2機種で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は順に、40,000円前後、30,000円前後(同)。2機種ともに本体サイズは、230×358×275mm(同)で、重量は2.9kg。

ラインナップを豊富に用意。吸引力や付属品が異なる

キレイな排気を実現した紙パック式クリーナー「かるパック」

 紙パック式クリーナーの新モデル「かるパック」は8月上旬に発売。小型・軽量でジェット吸引スマートヘッドを採用した「CV-PD700」、ごみハンターヘッドの「CV-PD500」、強力パワーが特徴の「CV-PD30」の3機種を用意。価格はオープンプライス。店頭予想価格は順に、65,000円、55,000円、55,000円前後(税抜)。

小型・軽量の「かるパック CV-PD700」
強力パワーが特徴の「CV-PD30」

 「CV-PD700」と「CV-PD500」は、軽量素材のカーボン繊維強化プラスチックを採用し、本体質量を2.3kgに抑えている。また、捕集率99.999%を実現しており、キレイな排気も特徴だという。実際に、ホースから小麦粉を吸引したところ、背面から出る排気が濁ることはなく、クリーンな排気であることを実証していた。

 本体サイズは、「CV-PD700」と「CV-PD500」が共通で、207×339×203mm(幅×奥行き×高さ)、重量は2.3kg。「CV-PD30」は、266×313×224mm(同)で、3.7kg。

小麦粉を吸引
背面から出る排気が濁っていない