やじうまミニレビュー

効果絶大すぎの爆音が鳴り響く「自宅警備ロボ」

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです
サンコー「自宅警備ロボ」。セット内容は、本体とACアダプター、そしてリモコン

 防犯システムやサービスを導入するとなると、それなりにお金がかかる。万が一に備えての保険なので、できるだけ安く抑えつつ、最も効果的なものを選びたい。

 そこで、今回紹介するのは、安価ながら泥棒が嫌がる機能を盛り込んで、防犯効果を最大限に向上させたサンコーの「自宅警備ロボ」だ。

メーカー名サンコー
製品名自宅警備ロボ
希望小売価格15,800円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格14,220円
左側のくぼみに焦電型の赤外線センサー、中央の出っ張りあたりにドップラーセンサー(マイクロ波レーダー)が組み込まれている
侵入者がいると大音量のサイレンを鳴らし、パトライトを点滅させる

 見た目は、ものすごく安っぽいのだが、その効果は絶大であることを約束しよう。

爆音サイレンと赤色灯で泥棒を撃退

 まず自宅警備ロボのシステムを説明しておこう。本製品は、赤外線とマイクロ波を使って、侵入者などを検知するようになっている。赤外線センサーは、人の体温に反応するため、車などが通っても誤動作しないという特徴がある。

 また、人間の大きさも判断し、体温程度のものが動くことで、侵入者という認識をする。つまりネコなどが通っても誤動作しづらくなっている。

 もうひとつのマイクロ波は、自動車の衝突防止自動ブレーキなどにも使われているもので、天候に左右されにくく、対象物の大きさを認識できるという特徴がある。これら2つのセンサーを使って泥棒などの侵入者を検出するため、1つのセンサーしか持たない防犯センサーより誤動作が少ないのが特徴だ。

 センサーが見張る範囲は、上下左右に110度の空間で、屋外の場合は3~7mの範囲、屋内の場合は6~9mの範囲となる。

左右に110度の範囲を見張る。見張れる距離は屋外で3~7m、屋内で6~9mとなっている
見張る範囲は上下も110度。距離は左右を見張る場合と同じ。動作温度は-30~50℃
玄関に設置すると、だいたい青い範囲が監視領域となる。この範囲内に人が立ち入ると警告&サイレン鳴る

 出かけるときは、付属のリモコンで警備システムをONにしておこう。すると、範囲内に人が侵入した場合は、自動車のクラクションと同程度の音量で「警告! 侵入者を確認、録画します」という音声がまず流れる。なお、「録画します」と言うが、録画機能は搭載されていない。

 警告後、5秒以内にその場を立ち去れば警告は解除されるが、立ち去らないとけたたましいサイレンが15秒に渡って鳴り続けると同時に、赤色灯(パトライト)が眩しく点滅する。

 文字で書いてもそれほど効果があるように思えないかもしれない。一軒家の自室でテストしたが「近所に音が響かないか?」とスピーカーを手でふさいでしまうほどの騒音だ。

 しかもイイ感じにバリバリと音が割れていて、それがまた何事か! と思わせるのだ。サイレンはだいたい100dBなので、これも車のクラクションと同じぐらい音の大きさ。スピーカーを手でふさげない高所に取り付ければ、その音の大きさにビックリして侵入者を撃退できることは間違いない。

 さて、警告&サイレンの様子をムービーに収めてみた。なにぶん音量が大きいので、ムービーではかなり音量を絞っている。そのかわり、右側に騒音計を置いてあるので、どれだけうるさいのかを確認して欲しい。

 出先から帰って警備システムを解除すると、エリア内に立ち入っても警告されることはない。リモコンは赤外線ではなく、電波(ラジコン)式になっているので、見通し距離の約70m以内から解除と施錠ができる。また電波を使っているので、自宅警備ロボの近くではなく別室で操作したり、電波の届く範囲内で外から操作しても構わない。

場所によっては設置に少し工夫が必要

 自宅警備ロボの設置は、取り付け具の向きが変えられないため、天井に設置するか、台のようなものに設置するかの2通りとなる。壁に固定したい場合は、L字の金具などを別途用意して取り付ける。しかし、検知範囲が狭くなってしまうのであまりオススメできない。本体も下向きになるが直接壁に固定できる。

まず取り付け具をネジなどで固定。石膏壁などは緑のプラグを使って固定する
取り付け具の関係で壁には直接固定できない。もし壁に固定する場合は、L字金具などを使って取り付け具を固定できるようにする
取り付け具を固定したら本体を滑り込ませてロック

 防犯用なので一戸建てなら道路側、マンションなら共通の廊下側に設置すべきなのだが、防水仕様になっていないため雨を防げる場所に限定される。

 また、音が大き過ぎて設置に困る。本体内部でボリュームを変更できるが、微妙な音量調節は難しい。もし、そのままのボリュームで設置する場合は、玄関の中に設置するといいだろう。泥棒が中に入ってからじゃ遅いと思うかもしれないが、泥棒はその轟音に入ってきた玄関から逃げ出すはずだ。

 また一戸建てでも門がなく、玄関が道路に面している一般的な家では、自宅警備ロボが宅配便や通行人を泥棒と勘違いして、大音量で警告してしまう点にも注意したい。

 なお自宅警備ロボは、隠れて見張るセキュリティではなく、存在感で威嚇するタイプなので、泥棒の目に付きやすい。それゆえ、施錠モード(侵入者監視)中に取り付け具から本体を取り外そうとすると、問答無用でサイレンが鳴り響きイタズラできないようになっている。

 しかし、サイレンを鳴らすためには電源が必要で、ACアダプターから電源をとる本機では、サイレンが鳴り出す前にACアダプターを抜いてしまうなり、電線を切断してしまえば役に立たなくなる。セキュリティの脆弱性は、ACアダプターから伸びる電線の配線で大きく変わることに注意したい。電線をなるべく目立たせず、高い位置を通すなどして、引き抜かれないようにするのがポイントだ。

玄関の屋内側に設置するのがオススメ
電線の引き回しが脆弱性を左右するので、人が届かないできるだけ高い位置で引き回して電源をつなぐ

 なお、リモコンでモードを切り替えると、人が通るたびに「いらっしゃいませ!」と声を張り上げるモードも備えている。

安いとは言えないが防犯効果は確実にありそうなロボ

 価格は15,000円ほどするので安いとは言えないが、一般的なセキュリティシステムを導入するよりは安い。侵入者の検知も赤外線とマイクロ波を使っているので、気象条件に左右されにくく誤動作も少ないだろう。

 「どうも治安が悪くて心配」という人が導入する、簡易セキュリティシステムとしてオススメしたい。

藤山 哲人

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