やじうまミニレビュー
燕紙器工業「ダイエットステップ」
ダンボールだが、踏み台昇降ができるほど丈夫につくられた「ダイエットステップ」 |
階段を上るとすぐ息切れして、エスカレータばかり使ってしまう。健康診断で「このままでは……」と医者に指摘され、鏡に映った自分の姿を見てため息……など、運動不足を自覚している方は多いはず! しかし、スポーツジムに通う時間やお金がない、外に出てウォーキングやジョギングは抵抗がある、暗くなってから外で運動するのは心配、室内用の高いダイエット器具を買っても続かないかもしれないと思うと不安で手を出せない……という方は多いのではないだろうか。
やらなくちゃいけないと分かっていても、どうしても最後の一歩が踏み出せない、というケースはありがちだ。そんな方にお勧めしたいのが、自宅で簡単に有酸素運動ができる「ダイエットステップ」である。
なんと、これは取っ手と滑り止め以外はすべてダンボールでできており、内部もダンボールで補強してあるという“ダンボール製の箱”。425×320×125mm(幅×奥行き×高さ)で重さ2.3kg。そんなサイズで耐荷重はなんと200kg。なぜ耐荷重が必要か? 要するにこれ、踏み台昇降用の箱だからである。昇っては降りるを繰り返す、あの踏み台昇降である。
メーカー | 燕紙器工業 |
製品名 | ダイエットステップ |
希望小売価格 | 2,980円 |
購入場所 | 楽天市場 |
購入価格 | 1,980円 |
手前から見るとただのダンボール箱に見える。使わないときはベッドの下や家具の隙間などに収納できる | 持ち運びしやすいように、ポリプロピレン製の取っ手がとりつけられている | どこから見てもダンボール箱である |
■テレビを見ながら有酸素運動
高さ調整はできないが、取っ手がついているだけというシンプルな構造のため、その分組み立てる必要もなく、いきなり使える。
使い方は簡単だ。なにせ上ったら下りるだけなのだから。これをリズミカルに一定時間繰り返すだけである。適当なタイミングで上る足を交換するなどして、足にかける負荷バランスを調整するとよい。箱の裏には滑り止めがついているので、カーペットの上で使ってもずれる心配がないので安心だ。
取っ手の反対側にはなにもついていない | 足が触れる部分にはウレタンの滑り止めがついているため、使用中に滑るなどの心配がない | 裏側にも滑り止めがついているので、長時間使用しても動かない |
2.3kgなので、取っ手を持てばどこにでも運べる |
単調な動きなのですぐ飽きそうで心配という方は、お気に入りの音楽を5曲くらい用意して流しながら行なうと、時間の経過を気にせず運動できるうえ、リズムに合わせて動けるのでダラダラせずに済む。ちょっと辛くなったときのことを考えて、スローテンポな曲を挟めば、休憩にもなるのでお勧めだ。いきなり20分はつらいという方は、最初は1曲分と決めて挑戦すると続けやすいのではないだろうか。
音楽と合わせるだけでなく、テレビを見ながらでもOKだ。「30分番組を見ている間続ける。CMのときはチョット休む」というルールにしてもいいだろう。意外とあっと言う間に時間が過ぎてしまうはずだ。
慣れてきたら、単純な上り下りという動作だけでなく、片足を交互に乗せるなど、ダンス的な要素を取り入れてみるとさらに楽しくなる。とにかく自分の好きなペースで動けばいい。
また、エクササイズに疲れたら、そのまま上に座って休憩できるし、飽きたら腕立て伏せ用の台として活用できる。使わないときは、ちょっと高いところのものを取る踏み台として使ってもよい。つまり、エクササイズから実生活まで、使い方に制限はない。
■体の広範囲に効果
ダンボール箱で上り下りなんて、全然大したことないんじゃ……と思ったアナタは甘い! これが本当に侮れない運動量なのだ。音楽をかけながら20分間試したところ、10分過ぎる頃から汗が出てきた。終わる頃にはうっすらいい汗をかいていた。
上る際には太ももを使うので、当然その部位は鍛えられて引きしまってくる。上るという動作を伴うため、足首からふくらはぎにかけてハリを感じただけでなく、太ももの裏にも効いているのが分かった。
さらに足を持ち上げるという動作により、腹部や腰周辺の筋肉まで使っているのを感じるのである。運動不足なら、翌日あたりからどこに効いているかを、イヤというほど筋肉痛として実感できるはずだ。
10~20分と体調に合わせて時間は変えたが、1週間ほど続けてみたところ、明らかに足と腹部に変化が見られた。嬉しいのは、足首と膝の上付近が少しずつ引きしまってきたことである。現在「筋肉をつけながら脂肪を減らす」ことと「足の引き締め」が最大のテーマゆえに、継続することで一挙両得の予感すらしている。動きやリズムに慣れてきたら、腕もただ振るだけでなく、いろんな動きを混ぜてみると、運動量アップにつながり、さらには肩こり緩和にも効果的なようだ。
ダイエットステップの使用例。スピードや時間は自分の体調に合わせて調整しよう |
やはり一番その効果を実感するのは駅の階段だろう。以前のダイエット効果で息切れはかなり軽減されているが、「ダイエットステップ」の後はさらに足が軽い。駆け上がったあとの疲労感が違うのである。一般的なステッパーは「踏みこむ」という動きが中心だが、「ダイエットステップ」の場合、自発的に足を持ち上げるわけで、これがいいのではないかと勝手に思っている。
■健康を気にする方、一念発起してがんばりたい方に
「安くて便利なダイエットグッズはないかな~」くらいの感覚で見つけた製品ではあるが、そのシンプルさと効果に驚いている。これまで数々のダイエットグッズに手を出してきたが、その中でも群を抜いたシンプルさだ。
テレビを見ながら気軽に踏み台昇降ができる。上る際は、気持ち太ももをいつもより少し高く持ち上げるよう意識すると効果的だ |
階段でいえばわずか1段。長い階段を20分間上れといわれたら抵抗があるが、音楽に合わせて「ダイエットステップ」を20分踏むなら心理的負担は全く感じない。黒くてゴツい器具とは違い、色もパステル調なので、置いてあっても威圧感を感じない。ダンボールだけに登ったときの足にかかる衝撃が少なく、振動音が少ないのも嬉しい。(もちろん勢いよく踏みつければそれなりに振動は階下に伝わる可能性はあるが)
外出することなく、天候にも左右されず、好きなときに格好で、人目を気にせず、音楽やテレビを楽しみエクササイズができるのだ。機械のステッパーと違って、動きもアレンジしやすい。どうしても歩行距離が伸びない在宅ワーカーには、非常にありがたいアイテムだ。
健康診断に向けて、いよいよ本気で対策を練りたいという方は、いきなりハードなトレーニングに挑戦せず、まずは「ダイエットステップ」で基礎体力作りに励んでみてはいかがだろうか。
2010年 3月 29日 00:00
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